私の知らない箱根駅伝

大学駅伝


私の記憶の中に残っている最も古い箱根駅伝は、第68回大会である。大東文化大学の連覇についても何となく記憶にあるのだが、それはおそらく、しっかり意識して見ていた大会ではないと思われる。正月は毎年、親戚が集まっており、何となく箱根駅伝を見ていたのであろう。68回大会についても私がまだ小学校3年の時の大会であるため、フルでしっかり見ることはなかったはずである。小学校低学年だった私にとって、「箱根駅伝」は気が遠くなる程長い番組だったように記憶している。それでも強く印象に残った場面は存在しており、過去には「思い出ショートショート」という記事で、順天堂大学の本川一美について触れている。→本川一美 | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)
この頃から私は、大学駅伝に強い興味を持つこととなる(社会人になってからは、箱根駅伝を追うことで精一杯となってしまったが…)。そして箱根駅伝は、来年第100回大会を迎える。第100回大会を控えて、箱根駅伝を中継している日本テレビの番組公式サイトでは、過去の大会、予選会のダイジェスト映像が見られるようになっている。私自身20年程前に「G+」か何かでダイジェスト映像を見た記憶はあるのだが、今回、私の記憶ほぼ残っていない第63回大会~第67回大会までのダイジェスト映像を見てみることにした。そこで感じたことをこのブログに書き記しておきたい。
下記リンクより過去映像を見ることが出来る。




箱根駅伝 番組公式サイト|日本テレビ (ntv.co.jp)




①日本テレビの放送について
・日本テレビで放映が始まった第63回大会は、いくつかのブロックに分かれての放送であり、完全中継ではなかったとのことなのだが、放送の基礎はすでに出来上がっていた。もちろん現在の方が、各大学、選手の情報をより早く、正確に伝えることは出来ているのだが、これだけ長丁場の大会を最初の放送からしっかり伝えていることに驚いてしまう。最近、箱根駅伝を見始めた若いファンの方は、違和感を感じる場面も多いのかもしれないが、私のようなオールドファンからするとほぼ違和感なく見ることが出来た。
そしてセンターの小川アナや中継車を担当した芦沢アナ、多昌アナ、村山アナ、船越アナらの声には懐かしさを感じた。特に小川アナの声色、テンポには安心感を覚える。やはり幼い頃に経験したことは、自分の中でもスッと入ってくる部分があるのだろう。
中継車の切り替えやカメラワーク、定点での順位の表示なども見事であると感じた。

②印象に残った場面、選手
ここからは、大会ごとに印象的だった事柄を箇条書きに書き記していきたい。
第63回大会(1987年)
山梨学院大学初出場
・日本テレビでの放映開始とともに初出場を果たした山梨学院大学は、数年後箱根駅伝の主役に躍り出る。上田監督を中心にチーム力の向上に努めたことが伺える。
只隅(大東大)の快走
・私は、監督時代の印象が強いのだが、この年の走りはまさにエースの走りだった。楜沢(中大)との競り合いは印象的。
順大総合優勝(2連覇)
・9区横浜駅前で日体大、中大との三つ巴となるなど、もつれた優勝争いだが、最後に勝ち切ったのは王者順大だった。総合力で勝ち取った優勝だったのではないだろうか?

第64回大会(1988年)
1年生実井(大東大)の快走
・中京高校時代からの実力者実井が1区でいきなり飛び出し、区間賞を獲得してみせた。2年生からは2区を任され、大東大の総合優勝にも貢献してみせた。
2区楜沢(中大)の区間賞
・現在の長野県出身のランナーと言えば佐久長聖勢が目立つのだが、楜沢はごくごく普通の田舎の公立高校豊科高校出身である。おそらくは自ら鍛え上げ、中大で実力を高めたランナーなのだと想像する。素晴らしい走りを見せてくれていた。
順大独走で3連覇
・1区、2区以外全て区間賞という圧倒的な数字で順大が3連覇を果たす。2区で前年に快走した只隅を鈴木(順大)が捉えると、以後ゴールまで1位を走り続けた。2位大東大に17分9秒の大差を付ける圧勝劇だった。
・9区鶴見中継所では、順大を除く14校中11校が繰り上げスタートとなり、走行順と順位が分からない中でレースが進む事態となった。
6区仲村(順大)区間新(初の59分台ランナー)
・下級生時は山下り、上級生時は山登りを担当した仲村が、この大会の6区で史上初の59分台の記録を残した。アップダウンに強く、安定感のあるランナーだった。

第65回大会(1989)
留学生ランナーの登場(オツオリ、イセナ)
・今となっては当たり前となった留学生ランナーを山梨学院大が初めて起用した大会である。2区オツオリのスピードは当時の大学駅伝のレベルを引き上げることとなる。
しかし当時は、助っ人外国人選手のような見方をされることが今以上に多く、風当たりも強かったのではないだろうか?2区で結果を残し続けたオツオリは、特にインパクトのあるランナーだった。
5区仲村(順大)VS嶌津(日体大)
・王者順大の中村とこの区間で区間賞を獲得した嶌津のデッドヒートは、面白かった。最高点到達後に得意の下りで引き離す仲村の冷静な走りは見事だったし、強気に攻めていった嶌津の走りも印象的だった。
6区川嶋(日体大)区間賞
・王者順大にプレッシャーを掛けたのは、後に日本を代表するマラソンランナーとなる川嶋信次。
9区山田(順大)の大逆転劇
・9区の山田に襷が渡った時点で、トップ日体大との差は、1分55秒差。しかし復路のエース山田の走りが圧倒的だった。実力差があったとは言え、日体大の大梶を捉えると、鶴見中継所では逆に2分5秒の差を付けてみせた。
日本テレビでの放映が始まった当初のランナーの中でも特に印象に残るランナーだったのではないだろうか?もっと語り継がれて良いランナーだと感じる。
順大4連覇達成
・層の厚さ、総合力で順大が4連覇を達成した。復路に駒を残しながら戦う沢木監督の戦略は、その後にも受け継がれていく。

第66回大会(1990年)
1区巽(順大)ブレーキ

・おそらくは、5連覇を狙う順大の他大学が挑戦する構図だったと思うのだが、1区の巽のブレーキで順大の歯車が狂う。
華やかな2区
・オツオリが2年連続区間賞を獲得した2区は、池田(早大)、実井(大東大)、平塚(日体大)、鈴木(順大)など華やかな面々が揃う。今も昔もエースが集う2区は面白い。
4区山田(順大)の区間新
・想定外の10位という位置で襷を受けながらも6人を抜いて区間新記録を達成した山田は、やはり箱根駅伝史に残る名ランナー。
山の大東(奈良、島嵜)
・5区の1年生奈良修、6区の2年生島嵜貴之の快走で、大東大が首位を固める。私の記憶にある最も古い5区のスペシャリストは奈良である。1年次はリアルタイムで見ていなかったのだが、躍動感あふれるフォームで山を駆け上がる姿は魅力的である。
そして6区島嵜は、仲村(順大)の区間記録を更新する見事な区間新記録。大東大黄金期は、奈良、島嵜の存在なくしては語れない。
大東大が順大の5連覇を阻み総合優勝
・5区、6区で稼いだ大東大が、その後は他を寄せ付けず、圧勝。順大の5連覇を阻む。順大は、復路も追い上げられず、5位でフィニッシュ。

第67回大会(1991年)
早大三羽烏(武井、櫛部、花田)登場

・古豪復活に向け、スーパールーキー3名が早大へ入学。2年後に入学する渡辺含めて、スター軍団を形成し始める。「早山時代」の夜明け前。
・1区武井は、いきなりの区間新。
・2区櫛部は脱水症状により大ブレーキ。櫛部が意識もうろうと蛇行する姿は衝撃的。今ではあり得ないシーンなのかもしれない。
オツオリVS日本人エース
・2区オツオリの3年連続区間賞に待ったをかけるべく、各校のエースがオツオリに挑んだ。進藤(明大)、平塚(日体大)、実井(大東大)、ルーキーの本川(順大)、櫛部(早大)辺りの走りは、学生長距離界が新たなステージに突入するような雰囲気を感じさせたのでは?
最終的に区間賞を獲得したのは、オツオリ。
3区大津(大東大)の安定感
・実井、奈良、島嵜らの陰に隠れる形だったのかもしれないが、連覇に貢献した3区大津の走りも見事だった。2年続けて2位に大差を付ける区間賞は立派。
5区北原(駒大)、6区紺野(順大)の区間賞
・私は、この年の5区、6区の区間賞も奈良、島嵜だと勘違いしていた。実際には、5区は下位で走りながらも素晴らしいタイムを記録した4年生の北原、6区は一斉スタート組だった紺野が区間賞を獲得している。改めて映像を見て、知らなかった選手の好走を確認することが出来た。
大東大箱根2連覇、大学駅伝3冠達成
・この辺りから駅伝に力を入れる関東の大学が増え、大学駅伝の勢力図が大きく変わってきたということだろうか?高校の一流ランナーが関東の大学に進学することが増え始めた時代である。その中での大東大の箱根2連覇、史上初の大学駅伝3冠は、大いに称えられるものである。

その他(全体を通して)
・放映投手はまだ各大学が監督車で伴走をしており、掛け声もあった。
・東洋大学のブルーユニは、知らなかった。
・1983年の2区で大塚正美(日体大)が記録した1時間7分34秒という区間記録は、驚異的。
・第66回大会での復路スタートで亜大が襷をかけ忘れてスタート時点に戻るアクシデントは前代未聞。
・5区、6区の小涌谷駅前の踏切は、昔はランナーが止められる可能性がありましたね。
・日本テレビでの放映開始、留学生ランナーの登場、早大三羽烏の登場(櫛部のブレーキ含む)で箱根駅伝の人気が一気に高まりましたかね?そして大学長距離界のスピード化がなされたのではないでしょうか?


私が知らなかった時代の箱根駅伝も十分魅力的なものでした。歴代大会のダイジェスト映像、非常に楽しめる内容になっています。お勧めします。




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