連敗ストップ及びブルペンデーには理想的な展開

2023試合結果


ヤクルト13-0楽天

雨天中止のため本日に延期となっていた交流戦の最終戦、楽天戦は、13-0という思わぬ大差でヤクルトが勝利した。イースタンのゲームで登板してから中4日で先発となった金久保をブルペンデーのスターターとして起用したゲームだったのだが、打線が爆発し、ブルペンデーとしては打ってつけの展開に持ち込むことが出来た。また連敗ストップという意味でも序盤で大量得点を奪い、気分的にも楽な展開に持ち込むという理想的な連敗ストップのゲームとなった。

ヤクルトは今日のゲームに金久保を先発させた。おそらくは、交流戦の最終戦が今日に組み込まれた時点である程度ブルペンデーを想定していたのではないだろうか?まだ交流戦の優勝の可能性もあった段階で小川や高橋を抹消したということは、おそらくはそういうことなのだろう。チームが下位に低迷し、今日のような試合間隔が空くゲームは、どうしても勝利したいと思うのだが、それでも小川や高橋などを無理に起用せずにブルペンデーにする辺りは、如何にも高津監督流である。
金久保に関しては、正直交流戦期間中に1軍のマウンドに戻ってくるとは思っていなかったので、ここでの先発登板は、個人的には驚きだった。それだけコンディションが上向いてきているということだと思うのだが、これだけ点差が付いたゲームでも5回のマウンドに上がらなかったということは、決して無理の出来ない状況にあるのだと思う。
それでも序盤からストレートの球速は140キロ台中盤~後半を記録し、ボールの勢い自体は戻ってきていることを感じさせてくれた。もちろん最初からある程度球数の目途がある中での登板だったことが予想されるため、初回から全力で飛ばした部分はあったと思うのだが、それでもこれだけボールの勢いが戻ってきていること自体はプラスに捉えられる。一方で初回からコントロールに苦しむ場面が目立ち、4回まででの5つの四死球を与えてしまった。2回以降は味方打線の大量援護がある中でのマウンドだったのだが、そういったシチュエーションでこれだけ四死球が増えてしまうという部分については、今後の修正ポイントであると感じた。まずは1軍のマウンドでしっかり自分のボールを投げられたという部分を評価したいが、今後すぐに1軍での登板機会が巡ってくるかどうか?という部分については、もう少し様子を見ていく必要がありそうである。
5回からは、大西1イニング、山本2イニング、清水1イニング、田口1イニングと繋ぎ、完封リレーを披露してくれた。言い方が適切かは分からないが、大量リードを奪った中で「オープン戦のような継投(想定通りの継投)」が出来たのではないだろうか?
2イニングを任された山本は、プロ6年目で嬉しいプロ初勝利となった。もちろん今日の勝利は、棚ぼた的な1勝ということも出来るのだが、ここ数試合、ストレートの球速が上がってきていることが気になっている。以前よりも力で押せるようになっており、それに伴い、少しずつ1軍でも結果を残し始めている。元々コントロールはある程度まとまっているだけに、今の投球を維持出来るようであれば、面白い存在になり得るかもしれない。今シーズンは、田口がクローザーに回り、昨シーズン後半に活躍した久保も状態が上がらない中で、左のリリーフが手薄になっている。久保も成田も長谷川も結果が残せず、この山本も一旦は1軍で打ち込まれ、2軍落ちをしてしまったのだが、ここの所結果を残し始めている。このまま1軍の戦力になれるだろうか?

打線は初回から楽天先発の藤平を捉え、初回は、オスナの3ランと内山の2ランで5点を先行する形を作ることに成功した。オスナの一発も内山の一発も両選手の魅力が詰まった見事なホームランとなった。この5点で終わってしまうと4月の広島戦のような展開に持ち込まれてしまうこともあるのだが、今日は2回に山崎が粘って四球で出塁すると盗塁と青木の犠牲フライで3塁へ進塁すると相手のバッテリーミスの間に本塁へ生還を果たしてみせた。ノーヒットで奪ったこの1点が試合の流れを決める1点になったのではないだろうか?その後は3回に金久保のタイムリー含む4連打と青木の2点タイムリーで3点、5回には宮本のタイムリー、相手のタイムリーエラー、青木の内野ゴロ、山田の犠牲フライで4点を追加し、最終的には13-0という大差での勝利となった。
ある意味では「弱いチームの連敗ストップの形」とも言えるのかもしれないが、ファンとしては、こういう勝利は嬉しいものである。

これで交流戦は、7勝11敗で終えることとなった。交流戦前のチーム状況を考えれば、「まあこんなもんだろうな。」という結果に落ち着いた印象である。もちろん最後の7試合を前にして5割以上の数字を残せる可能性があったため、もったいなかったという気持ちもなくはないが、楽天戦の3勝、西武戦の2勝については、ラッキーな部分もあったように感じるため、実力的にどう足掻いてもこれくらいの数字になってしまったのかな?というのが私の印象である。
交流戦前は「まだ底が見えない。」という恐怖もあったのだが、個人的には投手陣に関しては、先発陣がある程度揃ってきたため、少しずつ計算できるようになってきていると感じている。もちろん「優勝」などと言うことは考えられないのだが、残りのゲームを5割で乗り切れるくらいの戦力にはなり始めたかな?と思っている。




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コメント

  1. アーム より:

    村上、山田が打たなくてもこういった試合が出来るということをチーム全員で自信をもってリーグ戦に臨んでほしいですね!

  2. 超匿名 より:

     金久保はぜひともローテに加わって欲しい投手ですが抹消されちゃいました。
     残り試合を5割で行くことは今のチーム状態だと高い目標に感じてしまいます。奥川が良い状態で復帰してくれたら、チーム浮上のきっかけになると思いますが、果たして今季中に戻ってこられるかどうか。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      金久保は昨日の出来とコンディションを考えると先発としては、もう少し時間が必要かもしれませんね。奥川も同様でしょうね。

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