5位でフィニッシュ(57勝83敗3引き分け)

2023試合結果


ヤクルト5×ー4阪神

勝てば5位、負ければ最下位というシチュエーションで今シーズンの最終戦を迎えた。9回まで1点をリードされる展開となり、2連覇からの最下位という屈辱が目の前に迫っていたのだが、最後の最後で阪神のクローザー岩崎を攻め、代打内山のタイムリーで同点に追い付くと、最後は山田の犠牲フライでサヨナラ勝ちを収め、何とか最下位を脱し、5位でフィニッシュとなった。私は、1988年からのヤクルトファンであり、1つでも上の順位を目指してもらいたいと感じているファンであるため、今日のサヨナラ勝ちは嬉しい勝利となった。しかし「終わり良ければ全て良し。」という訳にはいかない。3連覇を目指し、ある程度戦力も整っていると感じていたシーズンで57勝83敗3引き分けという数字で5位に終わってしまった現実とこれから向き合っていかなければならない。来シーズンに向けて課題は山積しているはずである。1つ1つ解消し、来シーズンの復権を期待したい。

今日はあくまでも消化試合であるため、気になった選手をピックアップして触れていきたい。

高橋奎二
・最終戦にもう一度登板機会を与えられたのだが、初回に大山、佐藤輝にホームランを浴び、3点を失ってしまった。前回の登板時にも大山に見事なまでの一発を浴びていたのだが、今日も同じようにホームランを浴びてしまった。前回登板時にもこの辺りについてはブログで触れているため、今日は多くは触れないが、相手打者に気持ち良いまでにフルスイングを許してしまっている部分については、来シーズンに向けて対策が必要になってくる。シーズン終盤に投球割合を増やし始めたカットボールの存在がカギになる可能性もあるだろうか?もう一度自身の投球を見つめ直してもらいたい。

エルビン・ロドリゲス
・今日は、2イニングリリーフでの起用となった。1試合の登板だけでは分からないのだが、リリーフ登板となったから特段出力が上がったという印象は持たなかった。いつも通りの投球だったように感じる。本人が先発へのこだわりがあるのかどうかは分からないのだが、速球派である程度まとまりもある投手であるため、個人的には先発で期待したい。今日、リリーフで起用したということは、来シーズンもヤクルトに残る可能性が高いだろうか?上手く育ててもらいたい。

吉村貢司郎
・吉村に関しては、ルーキーイヤーからリリーフ起用の可能性もある投手だと感じていたのだが、キャンプ、オープン戦からしっかり結果を残し、先発として十分NPBで通用することを示してくれた。怪我での長期離脱もあったのだが、これまでブログでも触れてきたように、数字以上にスキルの高い投手だと感じていた。今日はリリーフとしていつも以上にボールの威力を感じ、リリーフ用の投球が出来ることも確認できた。これは、チームにとっては、大きなことだとは感じるのだが、今のヤクルトの投手陣を見渡した時に、吉村をリリーフに回すのは少しもったいないように感じる。清水や木澤というドラ1がリリーフとして開花してはいるのだが、2人とも先発として結果が出なかった中でリリーフに回った経緯がある。吉村は先発である程度の投球が出来ているため、個人的には先発として期待していきたい。

田口麗斗
・今日は、1点ビハインドの9回2アウト、ランナー2塁という場面で登板したのだが、代打の原口をきっちり三振に斬って取ってみせた。自身でクローザーに立候補して、しっかり結果を残す辺りに田口の投手としての技術の高さとメンタルの強さを感じることが出来た。チームが低迷する中でも50試合に登板し、3勝5敗6H33S、防御率1.86という数字を残してみせた。今シーズンのチームMVPを選ぶとしたら私はこの田口の名前を挙げると思う。是非来シーズンもヤクルトでプレーし続けてもらいたい。

塩見泰隆
・今シーズンは怪我での離脱が続いてしまい、51試合の出場に留まってしまった。しかし今日のゲームでは、5回にタイムリーヒットを放つと、9回には好走塁でチームをサヨナラ勝ちに導いてみせた。9回の内山のタイムリーヒットで1塁から3塁を陥れた走塁は見事だった。入団してからレギュラーを獲得するまでに時間がかかり、21年シーズン前半までは、このまま埋もれてしまうのではないか?とさえ感じた選手なのだが、今やチームに欠かせない存在となった。後はどこまで身体のコンディションを整えられるのか?という部分である。自分の身体を上手くコントロール出来るようになってもらいたい。

山田哲人
・塩見同様、今シーズンはコンディション不良に苦しみ、最後まで調子を上げることが出来なかった。「最終戦でのホームランとサヨナラ犠牲フライを来シーズンに繋げてもらいたい。」と言いたいのだが、山田はすでにそういったレベルの選手ではない。山田にとっては来シーズンは勝負の年になることは間違いない。もう一度チームをプレーで引っ張る姿が見てみたい。

内山壮真
・今シーズンは外野手にも挑戦し、出場機会を増やし、飛躍の1年にはなったのだが、一番のアピールポイントである打撃で突き抜けることは出来なかった。勝負所を逃さない野球観の鋭さがあり、来シーズン以降にも期待したいのだが、こじんまりとした小器用な選手にはなってもらいたくない。やはり内山には打撃でしっかり数字を残してもらいたい。今日の代打での同点タイムリーにも感じることなのだが、やはり「何かを持っている男」である。

西村瑠伊斗
・最終戦で1軍に登録され、代打で登場したのだが、大竹の前に三振に倒れてしまった。正直2軍でこれ程までに苦しむとは思わなかったのだが、後半戦は徐々に2軍の投手のボールにアジャスト出来るようになってきていた。だからこそ、消化試合とは言え、最終戦でチャンスが与えられたのだと思う。まだまだ実力差はあるのだが、少しずつでも良いので課題を解消していってもらいたい。2軍で時折見せるセンターから逆方向への大きな飛球に非凡なものを感じさせてくれる。

苦しいシーズンとなったのだが、最後までベンチの雰囲気が悪く感じなかったのは、ヤクルトらしくて良かったと感じる。そんな明るいヤクルトスワローズに惹かれた部分もあるため、最終戦でサヨナラ勝利を収め、選手が喜んでいる姿を見ることが出来て良かった。この雰囲気を失わずに、再度強いヤクルトを作り上げてもらいたい。

今シーズンも何とか全試合、ブログを更新することが出来ました。3連覇を現実的な目標としてスタートしたシーズンがこれ程苦しいシーズンになるとは思ってもみませんでした。その辺りの振り返りは、時間がある時にまた触れられればと思っています。
今年は、ブログをFC2ブログからWordpressへ移行したり、Twitter(現X)を始めたり、4年ぶりに神宮球場で観戦したり、ラジオに出演出来たりと様々な変化のあったシーズンでした。実は個人的な環境の変化もあり(決して良い変化ではないのですが…)、いつもとは違ったシーズンになったのですが、読者の皆様に支えられ、ここまでブログを継続することが出来ました。本当にありがとうございます。「超匿名さん」や「saboさん」には長年に渡って毎試合のようにコメントを頂き、大変励みになっております。ヤクルトスワローズのことを取り上げている媒体は数多く存在していると思うのですが、文字のみで伝える、決して読みやすくはないブログにお付き合い頂き、本当に感謝しております。今後も私自身環境の変化があるため、いつまで今と同じような形式でブログを続けられるか分からないのですが、気持ちが続く限りは、継続していきたいと思っています。これからも一緒にヤクルトスワローズを応援していきましょう。今シーズンも「ヤクルトファンの日記」を読んで頂き、本当にありがとうございました。




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コメント

  1. アーム より:

    今シーズンもお疲れ様でした!
    自分はなかなか試合中継を見れないのでスポーツニュースとfiysさんの読みやすいブログで試合結果を確認しています。
    ぜひとも来シーズンも宜しくお願いします!

    • fiys より:

      アームさんへ

      そう言って頂けるとありがたいです。いつも読んで頂きありがとうございます。

  2. ぷんたろう より:

    全試合のクォリティー高い記事を、毎回興味深く拝見しておりました。
    ありがとうございました。
    おつかれさまでした!

    • fiys より:

      ぷんたろうさんへ

      励みになるコメントありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。

  3. 超匿名 より:

     最後の最後で阪神投手陣を打ち崩し、しかも心配している山田の活躍でサヨナラ勝ちは悪くありません。
     連覇からの最下位転落というリーグ初の屈辱を免れ安堵しましたが、借金26という数字を考えると気分的には最下位みたいなもので衝撃は大きいです。優勝を逃すにしても今季の巨人の成績くらいに止めて欲しかった。一昨年の優勝もそうですが評論家泣かせのチームですよ。
     今年も全試合更新お疲れ様でした。いつも詳細な分析と見解に脱帽しております。それからコメントする程に造形は深くないですが、野球以外の記事も楽しく見ています。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      21年シーズンの優勝も今年の低迷も全く読めませんでした。本当に評論家泣かせのチームですね。

      超匿名さんのコメントにいつも励まされています。野球以外の記事も読んで頂いているようで、本当にありがたいです。

  4. sabo より:

    勝って良かったですけど、なんで今年はこんなに負けたのか不思議に思えます
    もちろん去年一昨年より戦力が揃わなかったのは間違いないですけど、最下位争いする戦力ではないかと。
    来季も真面目に目標は優勝だと思いますので修正すべきは修正して切り替えて戦ってほしい。

    優勝するためには名前が上がった選手は(若い西村を除いて)ポイントですね。
    内山壮は若いですけどやっぱり打たないとですね。あと長岡。二人が打てれば繋がっていくでしょうしね
    ロドリゲスや吉村をリリーフで使うのでしょうか。勿体ない気もしますが。ドラ1で即戦力投手を取るならそれはそれでドラ1をリリーフで使うのも勿体ない気がしますし。

    • fiys より:

      saboさんへ

      現実的に3連覇を狙えるシーズンだと見立てていたので、ここまで負けてしまったのはショックですよね。5月の大型連敗中は、勝てる気がしませんでしたからね。様々なバランスが崩れてしまっていたということでしょうか?

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