高津監督と奥川恭伸

2025試合結果


ヤクルト1-8阪神

今日の投手起用を見ても、高津監督の投手運用というものは初年度からブレていないと感じる。リリーフ投手であっても、きっちり登板間隔や投球数を管理しており、一昨日、昨日と継ぎ込んだリリーフ陣を無理には登板させなかった。試合前からそんなゲームマネジメントを思い描いていたであろう高津監督は、試合後のコメントで奥川に最後まで投げさせたかった旨のコメントを残している。
高津監督就任1年目にゴールデンルーキーとしてヤクルトに入団した奥川は、おそらく高津監督にとっても特別な存在なのだと思う。ルーキーイヤーから故障に悩まされてきているのだが、2021年にはリーグ優勝、日本一に大きく貢献し、昨シーズンからは、ようやく1軍で登板できる状態にまでコンディションを戻してきている。高津監督をはじめとする首脳陣は、これまで非常に丁寧に奥川のことを扱っていたのだが、今シーズンは夏場以降、中6日を含め、チームの先発ローテーションを守る形での登板が続いている。前回の広島戦、前々回の阪神戦と二桁安打を許してしまい、疲れが溜まっているようにも見えたため、もしかすると1回登板をスキップする可能性もあるかな?と見ていたが、今日も中6日で奥川が先発マウンドに上がり、阪神のエース才木と投げ合うこととなった。この起用法と高津監督のコメントに奥川への強い期待を感じることが出来る。
奥川自身は、2022年の開幕直後に怪我で離脱する前の投球を取り戻すことが出来ず、おそらく自分自身に落胆したり、精神的にストレスがかかることが多いと思うのだが、そんな中でも先発ローテを守りながら100球前後の球数を投げれるようになったことは大きな前進である。

7月以降阪神戦の登板が目立つ奥川なのだが、ランナーを出した後に盗塁を許してしまう場面が非常に多かった。おそらく阪神サイドは何らかの確信を持ってスタートを切っていたと思うのだが、今日は初回に中野の盗塁を古賀が刺してみせた。5回に近本に盗塁を決められているため、今後も両チームでのせめぎ合いは続くと思うのだが、初回に盗塁を刺せたことは、バッテリーにとって大きかったのではないだろうか?
それでも3回に中野のタイムリーヒットで先制点を許してしまうと、4回には佐藤輝にソロホームランを浴びてしまう。相手投手が才木だったことを考えるとこれ以上の失点は避けたかったのだが、6回には投手の才木に押し出し四球を与えてしまい、結局6回1/3で116球を投げ被安打8(被本塁打1)、与四球5の3失点で負け投手となってしまった。
内容とするとここ数試合の登板とあまり変わらず、ストレートのアベレージが140キロ台中盤に留まる中でスライダー、フォーク、カーブといった変化球に活路を見出そうとしている姿が見られる。特にスライダーを有効活用することで試合を作っていくスタイルになっているのかな?と感じるのだが、以前に比べてボールの威力自体が落ちているため、追い込んでからも打者を仕留めるまで球数が増えてしまい、その分コースを狙ったボールが微妙にずれると四球に繋がってしまう印象である。才木への押し出し四球の際には、奥川はマウンドに崩れ落ちてしまったのだが、このシーンに関しては、奥川自身が最も嫌う投球をしてしまったという自分自身へのショックが大きかったのではないだろうか?奥川にとっては屈辱的な押し出し四球だったはずである。球数が80球を超えた辺りからどうしても出力も落ちてしまっており、ごまかしの投球に終始してしまうのだが、それでも中6日でこれだけの球数を投げられるようになったことを評価したい。もう一段ステップアップするには、ボールの質を高めるか今ある能力の中で今以上に相手打者を抑え込める術を覚えるかの2つに1つしかないと思うのだが、今シーズンに関しては、後者の方法で相手打線と対峙していく他ないのではないだろうか?奥川自身は非常にもどかしい思いをしていると思うのだが、自分と向き合いながら我慢の投球を続けていく他ない。
高津監督の奥川に対するコメントが主力投手に対するコメントに変化してきていることが伺える。以前に比べて厳しめのコメントが増えている。これは奥川をプロの先発投手として見始めたからこそのコメントのように感じる。来シーズン以降にむけて「あなたはヤクルトのエースにならなければならないのですよ。」というメッセージを送っているように感じる。この高津監督の期待に応えられるだけの投手に成長することが出来るだろうか?
リリーフ陣では、7回に奥川が招いた1アウト1,2塁のピンチの場面で登板した松本健が大山をショートゴロダブルプレーに打ち取り、試合の流れを阪神には渡さなかったのだが、8回からマウンドに上がった石原が5本のヒットを集中され、5点を失い試合の大勢は決まってしまった。本来であればまだ2点のビハインドの場面だっただけに実績のある投手を継ぎ込みたかったと思うのだが、ここで石原を使うのが高津流である。2020年シーズンの時には、こういった投手起用については「オープン戦のようだな。」と違和感を感じることもあったのだが、今はこれが高津監督の考え方なのだと理解することが出来ている。こういった起用法が怪我人の抑止に繋がっていないのがもどかしいのだが、それでも1軍で使える投手の頭数を増やすという意味では一定の評価をしたいと思っている。石原に関しては、明大4年次の投球を見て、個人的には推していた投手であるため、結果を残してもらいたいのだが、まだ1軍レベルには到達していないようである。キレイなカーブを投げるため、このカーブを上手く使って1軍でも結果を残せるようになってもらいたい。

打線に関しては、昨日のゲームでホームランを放ち、他の打席でも内容が良かった山田が3回の守備からベンチに退くことになってしまった。それだけギリギリの状態でプレーを続けているということなのだろう。これが山田の現在地である。
才木から多くのチャンスを作ることは難しいと考えていたのだが、初回、5回は、1アウト2塁、1アウト3塁とそれぞれチャンスを作ることに成功した。初回は先制点、5回は同点に追い付くチャンスだっただけに何とかしたかったのだが、ここで一本を出すことが出来なかった。これがヤクルトと阪神との差と言ってしまえばそれまでなのだが、どんな形でも得点したい場面だった。
村上のホームランに関しては、「別格」という他ないスペシャルなホームランだった。才木の前には抑え込まれる場面が目立っていたのだが、4回のホームランについてはインコースを狙ったボールが少し外にずれたところをしっかり捉えてみせた。才木の真ん中やや外寄りの低めのストレートを左中間スタンドに中段に運べる左バッターはおそらく村上だけではないだろうか?
来シーズン以降この村上がいない中でチームを作っていかなければならない難しさを感じる毎日である。

奇跡のCS進出へ向けて今週の神宮での6連戦は、非常に重要になってくると思っていたのだが、結局1勝4敗1分けという結果に終わってしまった。内容の悪くないゲームもあったのだが、結果を見れば阪神、巨人との実力差を思い知らされる結果になってしまった。これでCS進出の可能性は風前の灯となってしまった。




2025 お中元 御中元 夏ギフト つば九郎 焼酎(米焼酎)720ml 地酒の店 丸山屋【4合/燕市農家産米/米焼酎/しょうちゅう/新潟地酒/「東京ヤクルトスワローズ」のマスコットキャラクター】【お土産/手土産/プレゼント/ギフトに!贈り物】【送料無料】

価格:4000円
(2025/8/24 21:32時点)
感想(5件)




にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村

コメント

  1. sabo より:

    奥川はそこまで調子が悪いようには感じませんでしたが球数がかさんでストレートが遅くなってはいましたね
    才木への四球は奥川本人含め誰から見ても不味いですよね
    まあでも球威が落ちてる奥川をわざわざ7回のマウンドにあげたのだから経験という意味で続投でも良かったとおもいますけどね
    打たれたのも内野安打ばかりで捉えられてはいなかったと思いますし

    村上のホームランペース凄すぎますね
    村上、長岡、塩見、サンタナそして高橋奎二がフルシーズン出場できるなら阪神とも優勝争いできたかもと思いますね

タイトルとURLをコピーしました