山口俊の人的補償は平良

DeNAは5日、巨人にFA移籍した山口俊投手(29)=写真=の人的補償として平良拳太郎投手(21)を獲得したと発表した。背番号は未定で、6日に入団会見が行われる。金銭補償として、山口俊の昨季年俸8000万円の40%に相当する3200万円も受け取る。

 DeNAの三原球団代表は横浜市内の球団事務所で報道陣に対応し、「将来性のある若手投手ということで決めました」と説明。そして「将来に期待するのは当たり前だけど、今年から非常にチャンスがあると思う。先発に食い込んでもらいたい」と先発ローテ候補の一角との認識を示した。
(スポーツ報知引用)

他球団のニュースではあるのだが、興味深いニュースであったため簡単に記事にしてみたい。今オフの巨人はかなり積極的な動きを出してきた。FAでDeNAから山口俊、ソフトバンクから森福、日本ハムから陽と3選手を獲得し、外国人選手に関しても元楽天のマギーやバリバリのメジャーリーガー、カミネロを獲得している。またトレードによる血の入れ替えにも積極的である。巨人らしい動きといえば巨人らしい動きであるのだが、こういったストーブリーグの動きに関して巨人ファンの皆様がどういった感想を抱いているのか興味深い部分もある。
特にFAでの選手獲得に関しては、獲得した選手が補償対象選手だった場合人的補償もしくは金銭補償をしなければならないルールとなっている。今年に関していえば森福は補償対象選手外だったと記憶しているのだが、山口俊と陽に関しては、補償対象選手であり、プロテクト28名から漏れた選手を放出しなければならないリスクも背負った中での獲得となっていた。
2015年にはFAでヤクルトから獲得した相川の人的補償で奥村がヤクルトに入団している。奥村はこの時点でまだプロ生活1年が終了したばかりの選手だった。
そして今回はその奥村と同期である平良が人的補償としてDeNAへ入団することとなった。平良に関してもまだ高卒3年目が経過したばかりの選手であり、これから成長する可能性のある選手である。28名しかプロテクトすることが出来ないため平良がプロテクト漏れしてしまうことは仕方ないことだと思うのだが、2013年のドラフト組みからすでに高卒選手の2人が他球団に移籍しているということに関しては「もったいない。残念。悲しい。」という感想を抱く巨人ファンの方々も多いのではないだろうか?もちろん奥村も平良もまだまだ素材が評価されている段階の選手であり、実際に1軍の舞台で活躍できるかどうかは分からないのだが、それでもドラフトで獲得して育てて行こうと考えていた選手をこれだけ早い段階で他球団に持っていかれてしまっては、球団内でも何かしらの亀裂が入る危険性もはらんでいるように思えるのだが…どうなのだろうか?

ちなみに私は、2013年のドラフト時の記事で巨人のドラフトに関しては、「巨人に関しては巨人にしかできない指名をしたな。という印象である。余裕が感じられる。外れ1位とは言えディフェンス型の捕手を1位で指名できるチームは現状ないだろうし、残りの4名は全員高校生である。最近の巨人は育成にも自信を持っているように感じているので、個人的には良い指名をしたのではないかと感じている。高卒の4人はドラフト関連の雑誌によく登場する華のある4人である。10年後このドラフトがどう評価されているか興味深く感じる。」と書かせてもらっている。1位の小林がほぼレギュラーを獲得し、3位の田口がすでに2桁勝利を達成しているのですでに成功部類のドラフトに入るとは思うのだが、原監督を中心に90年代から続いていた歪なチーム編成を正常な形に戻し、育成を含めて常勝球団を作ろうとしているように感じていたのだが、ここに来て以前の巨人の姿に戻りつつあるように感じている。

山口俊に関しては、年齢的にもまだ若く、ここに来て眠っていた本来の能力の高さを開花させようとしているため良い補強だと感じるし、陽に関しても個人的に大好きな選手であるし、巨人のウィークポイントを埋めるという意味でも良い補強だとは感じるのだが、あまりにも目先に勝利にとらわれている気がしてならないこともまた事実である。若手を育てながらもチームを勝利に導いていた「原巨人」の方が私にとっては脅威に感じるチームだった。来シーズン以降も巨人がどういったチームを作り上げていくのか注目してみていきたい。

P.S 平良に関してもやはり面白い投手だと感じています。おそらくDeNAファンの皆さんも楽しみにしているのではないでしょうか?ストレートにボリューム感が出てくれば1,2年後に一気に飛び出す可能性を秘めた投手だと感じています。

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コメント

  1. sabo より:

    巨人がすべきことは戦力の補強ではなく球団の将来ビジョンを決めることなんじゃないでしょうか?
    球界の盟主の座はソフトバンクに移ろうと巨人自体はまだまだ強いチームです
    交流戦でもたいてい上位にいますしパリーグにいたとしてもAクラス常連でしょうね

    しかし球界への影響力は一気に落ちたように見えます。今やセリーグを引っ張っているとも思えません
    昔のようにテレビ中継も無くなり放映料が入らなくなってセリーグ球団は経営的にも巨人頼りから脱却し始めていると感じます

    チームは安定してAクラス。球団単体の経営的には相変わらずぼろもうけ。なのに今の巨人は弱くなった、人気なくなったと言われるのはアイデンティティみたいなものを失っているせいじゃないでしょうか

    個人的には巨人は読売グループとの縁を弱めるべきだと思いますね
    オーナーもGMもみんな読売新聞の記者でしょう
    読売新聞が悪いとは思ってませんけど、もう時代は変わったんですからGMくらい外部から選べばいいのに
    昔は新聞(メディア)と政治と野球と全部繋がっていて全てナベツネ(正力松太郎)のワンマンでしたけど、今やメディアも政治も野球も孫正義に負けてます
    その孫正義でさえ金は出しても口は出さない方針でソフトバンクホークスが成功してるんですから巨人も時代を受け入れるべきでしょう

  2. FIYS より:

    > saboさんへ

    これからの巨人、そして読売グループがどのような方向に舵を切って行きますかね?今オフの動きはある意味ではちょっと迷走気味にも感じました。

    ここ10年で巨人依存型のプロ野球界の体質は大きく変わりましたね。

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