シーズン95敗目、球団ワースト記録更新。ヤングスワローズ達は今日の悔しさを将来に活かす事が出来るだろうか?

ヤクルト4-6中日

ついにシーズン95敗という球団としてのシーズン最多敗戦記録を更新してしまった。悪い意味ではあるのだが、歴史的なゲームでグラウンドに立っていた若手選手達は今日の敗戦をどのような気持ちで捉えているのだろうか?このワースト記録については、若手選手の責任はそう大きくはないのだが、それでも歴史的なゲームで当事者になってしまった悔しい気持ちはあるのではないだろうか?「今日のゲームがあったから…今のヤクルトがある。」と言われる日がいつか来るように若手選手達には奮闘してもらいたい。

まずは今シーズンルーキーながら1軍で2度目の先発となった梅野である。昨日の寺島に続いて高卒ルーキーが先発という事になったのだが、今日の梅野は自分の実力を出し切ったのではないだろうか?5回を被安打2与四死球3の2失点(自責点1)という数字は中日打線が1.7軍くらいのメンバーだった事を差し引いても合格点を与えられる数字だと思う。自慢のストレートで押す事が出来ており、京田から3つ三振を奪うなど三振を6つ奪った事も梅野の将来性の高さを感じさせてくれた。
パワー系の高卒投手というとヤクルトはあまり指名をしてきておらず、投手経験の浅い梅野が3位指名と言うのは多少驚きも感じていたのだが、今シーズンの投球に関しては、想定し得る最高の結果を残してくれたと感じている。個人的には梅野には90点以上の点数を付けても良いかな?と感じている。特に1軍でも2軍でも先発としてそれなりにイニングを任された中でこれだけ試合を作ってくれるとは思っても見なかった。ドラ1の寺島は完成度の高い投手だと感じていたが、梅野は完全なパワー型でいわゆる「素材型の投手なんだろうな。」と思っていたのだが、思った以上に器用な部分のある投手で驚いている。投球スタイル的には現ヤンキースの田中将大のルーキー時代のようである(もちろん持ち球の質は田中の方が数段上なのだが…)。
中日打線はフルメンバーではなかったのだが、それでもアマチュア時代に実績を残したアマチュア球界のスター揃いの打線に対して高卒ルーキーがこれだけ投げられれば十分である。プロ初勝利はお預けとなってしまったが、寺島同様将来がとても楽しみな投手である。

次は7番ショートでスタメン出場となった廣岡である。第1打席で伊藤からレフトフェンス直撃の先制タイムリー2ベースを放って見せた。高目のストレートに力負けする事なくフェンスまで運んで見せた。昨日のプレーも今日のプレーも躍動感があり、これまた将来に期待を持たせてくれる選手である。昨日はサードで起用されたのだが、今日はショートでの起用となった。守備は危なっかしい部分も残っているのだが、廣岡も昨シーズンに比べて全てにおいてレベルアップしている事を感じさせてくれるシーズンとなった。今シーズン1軍でより多く出場機会を得られたのは実戦力の高い奥村だったのだが、主軸を任される存在になり得るのはこの廣岡である。池山や山田の後を継げるような存在になるだろうか?

そして奥村は今日は、8番ファーストでの出場となった。慣れないポジションでの先発起用と言う事で守備面で気を使う場面も多かったと思うのだが、そんなゲームでも2安打2打点1盗塁を記録し、改めて実戦で輝くプレーヤーだと言う事を感じさせてくれた。今シーズンは夏場から一気に1軍での出場機会が増えたのだが、その中でもある程度戦える部分は見せてくれたと感じている。まだまだパワー不足を感じるし、スピードと言う部分でも1軍で武器になるレベルではないかな?と感じるのだが、場面場面で自分の役割を頭に入れながらプレーする事が出来る選手であると感じる。数字に表れない部分でもチームに貢献できる選手になってもらいたいのだが、打撃でも守備でもその手のタイプを目指す選手としてはまだまだミスが多いと感じる。それでも今シーズン40試合以上1軍の試合に出場できたことは来シーズン以降の財産となるはずである。今日は奥村らしい実戦力を見せてくれた。

その他にも後半戦常に上位打線を任された大卒2年目の山崎や年齢的には29歳だが、4年目の藤井などがこのゲームではスタメン出場を果たしている。山崎にしても藤井にしても今シーズン出場機会が一気に増えたのだが、実力で勝ち取ったと言うよりもチーム事情によってやむなく起用されたり、来シーズン以降を見据えて優先的に使ってもらっていた印象が残るのも事実である。それでもチームが低迷する中でも1軍で出場機会を得られたことは個々人にとっては大きなことであると感じる。山崎も藤井もそのスピードを活かしきれていないように感じる部分もあるのだが、逆に打席ではあきらかにスイングに力強さが加わって来ている。来シーズンに向けて猛練習を重ねて、是非今度は実力でレギュラーの座を獲得してもらいたい。

そして忘れてはならないのが、山田哲人である。スーパースタートは言えまだ25歳である。今シーズンは昨シーズン後半の不調を引きずるようにシーズン通して結果を残せなかったのだが、それでも全試合出場を続けたことは立派である。主力に怪我人が相次ぎ、自身も不調という事でチームの責任を一手に背負ってしまった部分もあったように感じるのだが、もがき苦しみながらも奮闘してくれたのではないだろうか?もちろん上記の選手たちと同列に語れる選手ではなく、今シーズンのような数字が続くようでは困るのだが、今シーズンの悔しさを忘れる事なく来シーズン以降に繋げてもらいたい。25歳と言う年齢ではあるのだが、今シーズンの95敗というワースト記録の責任を負わなければならない選手である事も間違いない。今日のゲームを忘れずにミスタースワローズとしてチームを引っ張っていってもらいたい。

歴史的なシーズンとなってしまったのだが、投手ではルーキー星、2年目原樹理が先発である程度実績を残し、寺島、梅野と言ったルーキーも飛躍に向けて準備を整えている。まだ身体に弱さを感じるが、髙橋奎にも可能性を感じる。
野手では、多くの出場機会を与えられた山崎、奥村、藤井に高卒2年目の廣岡、渡邉が順調に成長してきている。もう2年くらいは耐えるシーズンが続くかもしれないのだが、これらの選手達が1軍で通用するようになれば、もう一度上位で戦えるチームになれるはずである。

今日は本当に悲しくて悔しい夜になってしまったのだが、ここからもう一度チームを作り直していってもらいたい。そのためには10代後半~20代前半の選手の底上げは必須である。球団ワースト記録からどのようにチームを立て直していくのか一ヤクルトファンとして見守っていきたい。

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コメント

  1. sabo より:

    高卒ルーキーの好投と若手野手の活躍と見ていて気持ちの良いゲームでした
    あとは勝てさえすれば良かったのですが……

    梅野は想像以上の出来でしたね
    直球だけでなく変化球も中々良いではないですか

    廣岡はあのあわやホームランになるかと思うような弾丸ライナー打球も素晴らしかったですけど、一番見直したのは足が速くなっているように感じたことですね
    もっと遅いイメージありましたけどあの全力疾走なら内野安打狙えます
    守備はこれから連携含めて学んでいければ良いですね。そういう意味でも1軍のゲームに出るのは大きい

    今の20歳当たりの選手で黄金時代を築きたいものです

  2. k より:

    まず梅野に関しては2回目の登板もあって投球にはなっていたと思いますし、三振も取れて希望をもてる内容でしたね。
    寺島と同様にあと1年は体力作りして一軍で投げて経験を積めば戦力にはなると思いますね(三振が取れるので起用方針として抑えも考えないといけませんね)
    この試合でも改めて山田が打たなければ勝てないのが分かりますね、申し訳ないですが山田にしてみれば格下の伊藤準に対して真っ直ぐに振り遅れの空振り三振が2つとは気持ちが折れてますね(廣岡はその真っ直ぐを二塁打にしてますしね)どこかの記事に周りに一軍レベルの人がいなかったとかコメントしたようですが、チームの主力で一番給料もらってる人がこんな事を言ってるようでは示しがつきませんね。来年、山田が精神面で成長しないようであればチームは低迷したままでしょうね、これだけ負けたのは山田にも少しは責任があると思いますしね(筒香みたいに大人になって欲しいですね。そうならないとチームも個人も差がどんどん開いていきますね)

  3. FIYS より:

    > saboさんへ

    そうですね。若手が躍動した良い試合でしたね。奥村、廣岡、渡邉辺りが主力になった時に黄金時代を築ければ良いですよね。

  4. FIYS より:

    > kさんへ

    今シーズンのメンバーでは山田が打たなければ勝てませんよね。山田にとっては来シーズンは取っても大事なシーズンになりそうですね。

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