寺島と大下

ヤクルト5-6阪神

終わってみれば勝てるゲームだったかな?と感じる。高卒2年目の寺島とオールドルーキー大下とで明暗が分かれるゲームとなってしまった。打線も細かいミスも目立ち、逆転するには至らなかった。

寺島は昨シーズンからどの程度成長しているかな?という部分を楽しみにしていたのだが、本人が課題に挙げているストレートの質の向上という意味では「まだまだ発展途上にあるな。」と感じた。結果的に最後の打者となってしまった陽川から空振りを奪ったストレートなどはいいボールだな。と感じたのだが、まだまだ1軍の打者に怖さを与えられるようなボールではないとも感じた。ストレートの質が向上しなければ、多彩な変化球も活きてこない。「起用貧乏な投手。若年寄のような投球スタイル。」などと言われてしまいそうである。それでも右打者から何度も空振りを奪ったチェンジアップは面白いボールだと感じた。右打者を抑えられる武器を持っているということは今後のプロ野球生活の中で必ずプラスになってくるはずである。
今日は制球も乱れて2回で6点を失い、降板となってしまったのだが、ストレートの質が上がってくれば必ず1軍で通用する投手になるはずである。今日は投球内容で明らかに動揺していることが伺えたが、それでも表情一つ変えずに打者と対峙して行く姿は、「投手らしい雰囲気を持った投手だな。」と感じさせてくれた。来年もしくは再来年には、先発で2桁勝利を狙える投手に成長していてもらいたい。

寺島降板後の3回からマウンドに上がったのは、ルーキーの大下だった。開幕1軍を逃し、2軍でも結果を残したとは言い難かったのだが、6月に1軍に昇格して以降は、良いピッチングを披露してくれている。今日も3回~6回までの4イニングを無失点で切り抜けてみせた。ここの所調子が上がっている阪神打線相手にこれだけ投げられた事を自信にしてもらいたい。以前から投球フォームが誰かに似ていると思っていたのだが、斉藤佑樹の早稲田実業時代のフォームに少し似ていますかね(だから何?というところではありますが…)?
ストレートのスピードも140キロ台中盤を記録するようになり、スライダーとシュートで内外角を広く使う事も出来ている。緩急と内外角の出し入れが上手くいけば十分1軍でも通用しそうな雰囲気が出てきた。おそらくDeNA山崎や広島薮田が投げている亜大ツーシームも大下なりに投げているように感じる。このままリリーフで行くのか先発に回るのか気になるところである。

打線は青木を欠くオーダーとなり、捕手にも井野を起用という事で多少なりとも力は落ちてしまったかな?と感じたのだが、阪神先発小野の調子もあまり良くなく、チャンスを作ることは出来ていた。しかし細かいミスとアンラッキーな場面もあり、初回、2回、3回と巡ってきたビッグイニングのチャンスで井野のタイムリーによる1点のみに抑え込まれてしまった事が痛かった。
その後も7回、9回と相手に冷や汗をかかせる事ぐらいは出来たかもしれないが、結局1点届かず、惜敗となってしまった。特に9回は阪神のクローザードリスを攻め、山田のタイムリーで1点を返し、一発出れば逆転サヨナラ勝ちという場面でバレンティンがレフトライナーと表現したくなるようなもの凄い打球を放つのだが、レフトにキャッチされてしまい、犠牲フライに終わってしまった。角度が加わっていればスタンドまで届いたかな?という打球だっただけに非常に惜しかった。

1週間前のブログで「追撃体制は整った。」と書いたのだが、その後に小川が登録抹消され、青木が頭部死球で退場すると言うアクシデントがあり、どうも乗り切れない部分がある。上手くいけばマツダスタジアムでの広島戦も勝ち越せるのではないか?と思っていた部分もあるのだが、冷静に戦力を比較するとまだちょっと厳しいのかもしれない。それでも来週のビジター6連戦は悪くても5割で乗り切ってもらいたい。

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村








コメント

  1. JEF九郎 より:

    正直まだ一昨日の岩貞投手と阪神球団の青木へのデッドボールに対する怒りが収まりません。試合の結果に大きな影響を与えてると思われるのに、なんら咎を追うことなく進行されるルールへの疑問です。(青木が居たら勝ってたかもと思わせるルールじゃダメですよね)

    とはいえ現実は青木はおりません。(大丈夫でしょうか・・。)代わりには坂口が2番に入りましたが、厚みは失ったものの、ある程度機能はしたように感じました。
    守る方では寺島が打ち込まれましたが、寺島は1軍のマウンドに上がった点が収穫だったと思います。大下はこの日は好投しましたが、打たれる時もあるでしょう。但し、この2人に関しては、今年はある程度結果は寛容に見て継続的にチャンスを与えて欲しいと思いました。(山崎も上がってきてますね。青木不在の子の危機をチャンスに変えて奮起を期待したいところです!)

  2. k より:

    まさか先発左腕3人が序盤にKOされるとは予想できなかったですね(誰か一人はまともな投球してくれると思っていたのでショックですね)
    試合に関しては初回と二回にもう一点でも取っていればゲーム展開は変わったかなという内容で勝てた試合でしたね(まだ2回でしたし無死12塁で山崎には送りバントを選択して欲しかったですね)
    それと寺島は昨年の初登板より良かったかなと、特に右へのチャンジアップが低めにきてましたから成長は感じますね。課題はここでも指摘あるように真っ直ぐですよね、特にセットになると制球が悪くなるので常にセットで投げるとか二軍で練習ですね(真っ直ぐのコントロールが良くなって球速も142.3km出れるようになれば化ける可能性があるポテンシャルはありますかね)
    あと大下は春先は140kmでなかったのに、ここにきて143前後でるようになったのが好投に繋がってますね。制球が乱れるタイプではないので、球速が落ちないのなら先発をためしてもいいと感じましたね(カーブが良いと見たので緩急と左右で揺さぶりが出来ればゲームは作れそうですかね、タイプ的には広島の野村や中日の柳とかと似てますかね)
    打線は青木不在でも得点は出来てるので心配してませんが(バレンティンと中村の打率が低いのがマイナス要素ですが)やっぱり先発が足りないですね。
    小川が本当に大丈夫なのか疑問ですし、山田大・寺島・ハフはおそらく使えないでしょう。二軍は村中・館山も変わり身あると思えないので可能性があるのは高橋圭と大下しかいないですね。Fiysさんが以前話していた秋吉の先発転向は現実的にありそうなに感じてきましたね、星も新外国人もリリーフとして調整だと思うので誰が先発が出てこないと上位争いから脱落するでしょうね(今の状態なら最下位はなさそうですね)
    次は広島ですが雨で流れそうなのでブキャナン・カラシティーのスライドが気になるところですね(1つ勝てればですね)あと9連戦の先発ローテが非常に気になりますね。

  3. FIYS より:

    > JEF九郎さんへ

    青木は実際打席に入って見てボールへの反応がどうなのか?という部分が大事ですよね。後遺症がないと良いのですが。

    寺島は1軍のマウンドに上がれた事を大切にしてもらいたいですよね。

  4. FIYS より:

    > kさんへ

    阪神打線は調子が上がっているとはいえ、3投手ともに序盤で大量失点というのは頂けないですよね。

    山崎に強攻策を取ったのは少し以外でした。いい当たりでしたが、ランナーを進められなかったので結果的には役割を果たせませんでしたよね。ベンチとしては打って繋ぐ、もしくはランナーを進める事を求めたと思うのですが、山崎にとっては難しいミッションでしたかね?

    秋吉は2軍でどの程度投げていますかね?先発も考えてみて良い気はしますが…

  5. sabo より:

    ちょっと流れが悪くなっていたので広島3連戦がいくつか中止になりそうなのは良かったかもしれません

    寺島はまず二軍で抑えられるようになってからですね。若いのでこれからですが、少し心配なのはオリックスにトレード移籍した八木みたいなピッチングに見えたことです。八木のように伸び悩まないでくれるといいのですが、、、とにかく練習あるのみでしょう

    好材料だったのは大下だけですね。正直ここまで良いピッチングしてくれるとは、、、スカウトの見る目は確かだったと感じました。制球力凄いし、ストレートも変化球も良かった。しかし一番驚いたとは精神的にタフな投球を見せたことです。ナバーロに粘られても四球に逃げずあくまでストライクゾーンで勝負して見逃し三振奪ったのは痺れました。チーム状況から先発転向あると思いますが変わらぬ好投を期待です

  6. 匿名 より:

    糸井が骨折のようですし報復成功です。
    しかし勘違い阪神がまた勘違い報復で当ててこないか心配ですね。

    本当にあそこは当て過ぎでしょう。

  7. FIYS より:

    > saboさんへ

    寺島はまだまだ投球自体を模索している感じですかね?

    大下は、オープン戦の頃に比べて球速が上がっていますよね。

  8. FIYS より:

    > ーさんへ

    残念なニュースです。

タイトルとURLをコピーしました