ヤクルト4-5xロッテ
ヤクルトの捕手陣は、年齢構成的にもタイプ的にも様々な選手が揃っており、本来であれば強みにもなると感じていた。しかしリーダー格の中村悠の状態が上がらず、松本直のコンディションは上がらず、昨シーズン腰痛に苦しんだ内山はほぼ捕手での出場はなくなっている。そんな中昨シーズン半月板を損傷し、ほぼ1シーズン丸々棒に振ってしまった古賀が奮闘しているのだが、チームの負けが込む中で苦しい状況に陥ってしまっている。個人的には、現在の状況を見れば、古賀を軸に据えて戦っていくべきかな?と感じているが、日本ハム戦での3連敗もあったため、そろそろ中村悠の出番が回って来るかな?という気持ちを持っていた。そんなタイミングで今日は、中村悠が7番捕手でスタメン起用された。ベテランとして流れを変える仕事が求められたのだが、攻撃面でも守備面でもブレーキとなってしまった。正確性や安定感という部分で他の捕手との違いを見せられるのが中村悠なのだが、今シーズンはちょっとしたミスが目立つことが気になってしまう。こんな時だからこそ経験豊富なベテランの奮起を期待したいのだが…。
その中村悠のリードで先発のマウンドに上がったのは、奥川だった。開幕投手を務めたものの、その開幕戦以外は、パッとしない投球が続いてしまい、1つの勝ち星も上げられないまま2軍落ちとなってしまった。今日は、5月3日以来の1軍でのマウンドとなった。
奥川は2軍で様々なことを試しながら調整をしてきたと思うのだが、2軍でも相手打者を圧倒するような姿は見られず、大きな変化はないまま1軍に上がってきた可能性もあるかな?と感じていたのだが、その悪い予感が初回から当たる格好となってしまった。簡単に2アウトを奪った後に池田、山本、安田に3連打を浴び、先制点を許すと2回は、1アウトから友杉、髙部に連打を浴び、藤原に四球を与えると寺地に2点タイムリーを浴びてしまった。その後打線が一旦は逆転してくれたのだが、4回にまたしても寺地に掴まってしまい、打球はライトスタンドに飛び込むソロホームランとなってしまった。結局奥川は、5回1/3で79球を投げ、被安打8(被本塁打1)、与四死球2の4失点で降板となってしまった。奥川本人がどう感じているのかは分からないが、2021年シーズンのような支配的な投球は影を潜めている。それでもスタイルを変えずに勝負出来ているところは、流石奥川だなと感じる部分もある。おそらく好調時に比べてボールのキレがない分、ヒットになる可能性が高くなってしまっていると思うのだが、とにかく行けるところまでは、今の投球スタイルを崩さずに頑張ってもらいたい。昨シーズンに復帰登板を果たした以降、毎回のように書かせてもらっているのだが、今ある力の中で、相手打者と駆け引きをしながら精一杯の投球は見せてくれていると思う。ここが奥川の現在地そのものなのだと思う。
6回のピンチから継投に入ったヤクルトは、田口ー矢崎ー星と無失点で繋ぎ、何とか4-4というスコアで9回まで粘っていたのだが、9回を任されたバウマンが先頭の藤原にヒットを許すと続く寺地の打席で盗塁を許してしまう。寺地は三振に斬って取るものの池田に四球を与えてしまい、ヤクルトベンチはここでバウマンを諦め、大西にスイッチする。その大西は、カウント1-2と山本を追い込みながらもワイルドピッチでランナーを2,3塁へ進塁させてしまうとカウント2-2からのフォークもワイルドピッチとなってしまい、まさかの2球連続ワイルドピッチでのサヨナラ負けとなってしまった。
競り合いに持ち込めていただけに何とか勝ちを拾いたいヤクルトは、バウマンを続投させるよりも大西の安定感に賭けたと思うのだが、その大西がフォークを制御できずに、サヨナラ負けとなってしまった。こういう大胆な配球が出来るのが中村悠という捕手なのだが、今日はワンバウンドのフォークを止めることが出来なかった。配球の意図は伝わって来たのだが、2球続けてのワイルドピッチでのサヨナラ負けというのは、投手も捕手もそしてベンチもダメージが残る幕切れとなってしまった。
中村悠は、打撃でも今日はブレーキとなってしまい、2回は0アウト満塁でダブルプレー、4回は0アウト2,3塁で三振、6回は1アウト1塁で三振、8回は2アウト2塁で三振(振り逃げで出塁)と結果が残せなかった。元々打率を残せるタイプの選手ではないのだが、チャンスでは小技含めて様々なバリエーションを持つ選手なだけに今日の4打席の結果、内容は残念だった。
今日の打線は中村悠だけにとどまらず、結果を残した選手と残せなかった選手が両極端になってしまい、上手く繋がらなかった印象である。こういう部分にもチーム状態の悪さが見て取れた。1番並木、2番岩田、3番サンタナは14打数ノーヒット、その反面4番オスナ、5番内山、6番山田は、11打数7安打、1死球、中村はブレーキ、8番武岡、9番伊藤は、中村が凡退した後にそれぞれ一本ずつタイムリーを放ってみせた。場面場面を切り取ってみれば良い場面は数多くあったのだが、それが上手く繋がらない所にもどかしさがある。
4点取ったからには勝ちたかったのだが、噛み合いませんね。
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