好投小川に勝ち付かずも川端の逆転サヨナラ打でチームは勝ちを拾う。

ヤクルト6x-5巨人

先日の中日戦ではあわやパーフェクトという快投を見せた石川に白星を付けられず、今日も7回まで無失点と好投した小川に白星を付けてあげられなかったのだが、それでも9回に打線が奮起し、チームは勝利を手にしてみせた。決していい勝ち方とは言えないのだが、それでもこういったゲームを逆転でものにできているのはチームが高いモチベーションを保っているからこそだと感じる。昨シーズンの96敗があるからこそ一ファンとしてこういったゲームも素直に楽しむことが出来ている。小川には気の毒なゲームであったのだが、今シーズンのヤクルトスワローズ、面白いではないか!

先発の小川は、初回からボールに勢いがあった。初回からしっかりフルスロットルで立ち上がれるところは、流石小川である。7回までちょこちょことヒットを打たれるものの連打は許さず、巨人打線に得点を与えなかった。ストレートに力強さがあるため、いい意味で余裕を持って投げているように感じた。球数が100球を超えた8回に初めて連打を許し、岡本にタイムリーを浴びたところでマウンドを下りることとなってしまったが、文句なしの投球だった。今シーズンは疲労骨折で出遅れてしまったのだが、今日含めてここ最近の投球を見ていると本調子に戻ったかな?と感じさせてくれる。本人の感覚的にはどこまで戻ってきていると感じているだろうか?勝ち星が付かなかったことは残念だったのだが、エース小川復活という言葉を使いたくなるような力強さとクレバーさを併せ持った投球だった。
リリーフ陣では、近藤が1アウトも奪えずに逆転を許してしまったのだが、阿部の同点タイムリー2ベースが不運な当たりだっただけに同情の余地はある。それにしても阿部のタイムリー2ベースはホーム神宮でのゲームだったこともあり、しっかり捕球してもらいたかった。藤井が身体能力に任せて追いすぎた部分もあるだろうし、西浦が風の状況を把握し切れていなかった部分もあるだろうし、坂口も藤井と西浦の動きを見ながら中途半端に落下点に向かう形になってしまった部分もあると思う。打球がフェアグラウンド側に戻ってきたように感じたことから西浦にもっと積極的に追ってほしかったと感じる部分はあるが、チームとしての約束事のようなものもあるかもしれないため、個人に対して強い批判を行うことは難しい。しかしチームとして防がなければならなかった失点であることは間違いない。
近藤も何とか同点まででストップしてもらいたかったのだが、その後も巨人打線の勢いを止めることが出来なかった。それでもそのあとを受けたハフ、風張は巨人打線に追加点を許さず、最後の最後での逆転サヨナラ勝ちに繋げてみせた。目立たないが、この2人の投球は大きかった。

打線は巨人先発の内海から初回にバレンティンの内野ゴロの間に先制点を奪うと、4回にはそのバレンティンに2ランホームランが飛び出した。インコースの難しいストレートを上手く捉えてみせた。パワーとテクニックを併せ持つバレンティンらしいホームランとなった。ヒットの割に得点が伸びなかったようにも感じたが、今日は内海の調子も悪くないように感じただけに逆にヤクルト打線の調子良さも感じることが出来た。
しかし上記の通り、8回に逆転を許してしまい、追い込まれた中で最後の攻撃となったのだが、巨人の新守護神アダメス相手に青木、山田哲が追い込まれながらもヒットを放ち、チャンスを作ると、続く代打三輪が完璧に送りバントを決めて1アウト2,3塁と一打逆転サヨナラのシチュエーションを作り上げる。雄平敬遠の後打席に入った川端はカウント2-0のから3球目を上手く掬い上げると打球はライト後方に落ちる逆転サヨナラ2ベースとなった。それぞれが役割を果たした中でのサヨナラ勝ちということで野手陣の雰囲気は盛り上がるのではないだろうか?青木、山田哲の何とかして塁に出ようとする気持ち、絶対に決めなければならない場面で完璧なバントを決めた三輪、決めなければならない場面でしっかり結果を残した川端と全く無駄のない攻撃を披露してくれた。
これで3連勝となったのだが、いずれのゲームも終盤の流れからすると3つ落としていてもおかしくないゲームだった。そんなゲームを3つ奪えたのだから、やはり今シーズンのヤクルトは多少なりとも地力が付いてきているのだと思う。


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コメント

  1. sabo より:

    あのまま負けていたなら明日以降の流れも違ったという恐ろしい展開でしたが9回風張と打撃陣で一気に明日以降も連勝狙えるモードになりましたね!!そこもやはり頼れる青木山田というところが最大のポイントだったし2人が出塁した後も三輪が”完璧なバント”を決めたことが流れを勢いつかせてくれた。もちろん最後のサヨナラヒットを打った川端は最高の仕事でした

    やはり悔しいのは8回。いろいろありましたが小川にもうひと頑張りしてほしかった。交代が問題と言うより岡本にボール球を使わず勝負師に行ってしまって打たれたことや、田中重信に安打をゆるしたこと、山本のピッチャーゴロは強かったとはいえファインプレーできればゲッツーに出来たこと。7回までの制球と球威が無かったとはいえ小川自身の力でもうワンアウト取ることが出来たはず。今日の小川の投球に文句のつけるところは無かったですが小川に望むエース像としてはあとワンアウト取ってもらいたかった

    あと阿部のレフトフライはホームグラウンドなら捕らないといけないですね。何度もあの辺の当たりに惑わされているのでそろそろ覚えないと

  2. k より:

    4-0からの逆転負けならダメージが残る試合を野手陣の頑張りでひっくり返したのは勢いはつきますね。 
    青木と山田とバレンティンが数字に見合った活躍が勝因でしょうね。あと三輪も後逸があって負けた試合があったので、しっかり送って自分の仕事をしたのは評価できますね(これだとバントで三輪は落とせないので奥村が二軍でしょうね)
    ただ8回の5失点は触れないといけませんよね、継投ミスは小川監督も認めているのですが(近藤に相性悪いマギーのところで変えても良かったかなと、それじゃなければ亀井までは小川とでしたね)
    個人的には中村の配球にも苦言を呈したいですね、小川が真っ直ぐ良かったですが疲れた8回も真っ直ぐで押すのは疑問ですね、打たれたのは全て真っ直ぐでしたからインサイドを1球見せるとか変化球でストライクを整えるとか、もう少し工夫をして欲しいですね(小川も首を振るとか必要かなと)
    次は久し振りの古野が先発ですね、真っ直ぐがどれだけ戻ってるかとマウンドでの落ち着きがどれくらいあるか見てみたいですね(経験はありますしね)QSが出来ればいいのですが2年ぶり?くらいなので球数は増えると思うので何とか5回3失点くらいで抑えてくれればですね。
    相手は吉川ですが最近はそこそこゲーム作ってますが山田とバレンティンが打てるかですね。

  3. FIYS より:

    > トムモリーさんへ

    ファンとしても気持ちの浮き沈みが大きいゲームとなりましたね。生観戦お疲れ様でした。

  4. FIYS より:

    > saboさんへ

    「小川に望むエース像として後1アウトを取ってもらいたかった。」という言葉は私も同意見ですね。しかし今シーズンは怪我から復帰したばかりなのでそこまで求めるのは酷かな?という思いもありますが…

  5. FIYS より:

    > kさんへ

    あのまま負けていれば、今後に響く負け方になったでしょうね。最後の最後でよくひっくり返してくれました。

    継投は難しいですよね。

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