2018ヤクルトのドラフト(3)(根尾の件含む)

今日はドラフト関連で大きなニュースが飛び込んできた。

ヤクルトは23日、25日のドラフト会議で大阪桐蔭・根尾昂内野手(3年)を1位指名することを公表した。

都内の球団事務所でスカウト会議を行い、小川淳司監督と衣笠剛球団社長も出席。そこで最終的に根尾1位を決定した。

小川監督は「根尾を1位で指名することで決定しました。一番いい選手にいこうということ。能力が高い選手と思っている。将来的にスワローズの中心選手になるのは間違いないし、さらに上をいけばプロ野球を(代表する)という印象がある。競合覚悟は当然のことです」と評価した。
(日刊スポーツ引用)

本来であれば、2位以降で指名を検討して欲しい高校生野手、即戦力投手についての記事を書こうと思っていたのだが、まずは根尾の1位指名公表について触れていきたいと思う。

根尾については、高校野球の記事で何度か取り上げている。直近では「第100回高校野球選手権大会で印象に残った選手」の記事で触れている。
そのときには「これまでの同タイプの選手と同列に語ってはいけないと思わせるだけの潜在能力を持っている。大阪桐蔭での3年間で持ち前の身体能力を徐々に野球と言うスポーツにフィットさせてきている。打つ、投げる、守る動作が様になってきている。決してサイズに恵まれているわけではないのだが、あれだけ強くバットを振りきることが出来、しっかりボールをミートできるのが才能である。選抜終了地点ではドラフト1位という意味ではどうかな?という思いもあったが、技術的にしっかり伸びてきており、今後の伸びシロも∞である。これは1位指名に踏み切る球団もあるのではないだろうか?」と書かせてもらっている。しかしヤクルトのチーム事情を考えると3拍子揃った外野手である藤原の方が優先度が高いと感じた事と私自身の好みが藤原だったため、これまでドラフトの記事ではこの根尾についてはほとんど触れてこなかった。

正直プロ側の評価がここまで高くなると思っていなかったので驚いている部分もあるのだが、選手の事を一番しっかり評価しているのはプロのスカウトである事に違いはないため、根尾がそれだけの能力を持ったプレーヤーということになるのだろう。大阪桐蔭ではショート、ピッチャー、外野手としてプレーしており、まだまだ荒削りな部分があると感じるのだが、それでもどのポジションでも高校生レベルではトップクラスの力を擁している事が根尾の高い才能を示している。スキーで鍛えた体感の強さも大きな武器であり、今後の伸びシロという意味では今ドラフトの上位候補の選手と比べても一番なのではないだろうか?

敢えて不安要素を挙げるとすると大谷翔平が二刀流で結果を残した事で、この根尾に関してもマスコミが大きく煽ってくる可能性があり、その事に対して世間が過剰に反応する可能性があると言う部分だろうか?根尾の二刀流を否定するつもりはないのだが、大谷は投打に渡って群を抜いた実力の持ち主だったことは間違いないため、すぐに大谷と比べることは危険だと思う。個人的には根尾は野手として育ててもらいたいという気持ちが強いが、チームの方針と本人の意向をしっかりすり合わせて、はっきりとした育成方法を示す事が大切になってくると思う。そう言う意味では育成に難しさも伴う選手だと思う。個人的には、まずはショートとして鍛えてもらいたいと感じるのだが、守備に関してはまだまだこれからの選手だと感じている。3年、4年くらいのスパンで育てることになるのではないだろうか?
根尾の強みは身体の強さと大谷にも通ずるものがある野球に取り組む姿勢、メンタリティーの部分だと思う。自分の決めた目標に対して、自分自身でしっかりアプローチする事が出来、練習でレベルアップを図る事が出来る。この部分においては、突出した才能があるのではないだろうか?スーパー中学生と呼ばれてあれだけ注目された中で入学した大阪桐蔭高校でも自分を見失わずに着実にステップアップして来た事自体が根尾の凄さを示しているのだと思う。

小川監督がコメントしている「一番いい選手にいこうということ。」という姿勢についてはドラフトにおいてとても重要な事だと思う。後はくじが当たる事を祈るのみである。個人的には藤原を推していた部分もあるのだが、根尾指名に関しては納得が出来る。

さてここからは、今日本来書こうと思っていたことを書いていきたいと思う。今年のドラフトのポイントとして挙げさせてもらった「高卒野手と即戦力投手の指名人数と指名順位」という部分に沿って、2位以降で実際に指名を検討してもらいたい(FIYS好みの)選手を何名か挙げてみたい。

高卒野手に関しては、根尾を獲得できるかどうか?で獲得に向かう選手が変わってくる可能性があるのだが、個人的に好きなのは、アスリート系の選手である。1位で消えてしまう可能性もあるが、動ける大型ショート太田椋(天理)、センバツでハツラツとしたプレーを見せてくれた増田陸(明秀学園日立)、沖縄の二刀流宜保翔(未来沖縄)、今夏はチームメイトの派手な活躍で影が薄くなったが、本来であればもっと注目されても良いと感じる中山瞬(創志学園)、安定感のあるプレーが持ち味の小幡竜平(延岡学園)辺りは楽しみな素材だと感じる。
スラッガータイプだと甲子園でもホームランを放った野村佑希(花咲徳栄)、清宮3番時に4番を努めた野村大樹(早稲田実業)、逆方向にも飛距離を出せる林晃汰(智弁和歌山)、高校通算70本以上のホームランを量産した山下航汰(健大高崎)、2年次に甲子園を沸かせた濱田太貴(明豊)辺りも指名候補に名前を連ねるだろうか?名前を挙げた選手が指名されるかどうかは分からないのだが、高校生野手が2~3名は指名されるのではないだろうか?

次に即戦力投手である。チーム事情と個人的な好みで挙げたくなるのが、サウスポーとサイドスロー、アンダースローの投手である。
サウスポーに関しては、個人的に爆発力があり、空振りを奪える変化球も擁している高橋優貴(八戸学院大)に魅力を感じている。コントロールに多少不安もありそうだが、リリーフとしてであれば1年目から面白い存在になる可能性も秘めているのではないだろうか?同じ北東北からは長身からしなやかに投げ込む鈴木翔天(富士大)も巨人の内海のような投球フォームで素材の良さを感じさせてくれる。社会人では大阪桐蔭時代に藤浪、沢田などの影に隠れていた苦労人平尾奎太(Honda鈴鹿)もリリーフとして面白いだろうか?しかし今年はグッと来る即戦力サウスポーは例年に比べても少ないように感じる。ヤクルトのチーム事情的には1枚は加えたいと思うのだが…

サイドスロー、アンダースローなどの変則系は、1年目からリリーフで期待出来そうな投手が何名かいるように感じる。中々ドラフトに掛からない力投型サイドハンド荒西祐大(Honda熊本)、独立リーグで結果を残している原田宥希(香川オリーブガイナーズ)、東都で頭角を現した白銀滉大(駒大)、右バッターには打ち辛く感じる鈴木健矢(JX-ENEOS)辺りは面白い存在になり得そうである。

ネットの情報、動画、雑誌の情報がほとんどですが、2位以降で獲得が狙えて気になる選手はこんなところである。

皆さんの好みの選手はどんな選手でしょうか?

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コメント

  1. タラちゃん より:

    根尾で正解かと思いますよ。
    問題は外れ1位と2位の選択で、
    リーグ2位なんで2位以降(奇数回は逆ウエーバーですが)ウエーバー制で順位遅いこと。
    根尾獲得できない場合の1位指名をどうするか?
    個人的には、残っていたら金足農吉田か浦和学院渡邊のどちらかの素材型で良いかな?と。甲子園で知名度上げたのもあるし。

    もう1つはショート。
    これは見ていないが、天理の太田が良いそう。で、根尾取れない場合2位。取れたときは2位が投手になるので、逆ウエーバーでチャンスの3位に残ってたらと。
    太田でなくてもショートの素材型ショートは是非とも欲しいところ。

    根尾は正直外野で考えているのでね。でも松井稼頭央っぽい感じで見たいが。
    NPB最多出場ショートでの出場石井琢朗、ショートでゴールデングラブ6回宮本慎也いるウチにショート問題。西浦のほかがいない、2番手が大引という。廣岡は失格でしょうし、奥村、谷内、宮本は守備範囲か肩で問題あるから、解決したいところ。
    それは、
    山田の3年後のFAにも絡み、2年で決着しないといけない問題で、幸いショートには人材いるので。

    個人的には埼玉在住なんで、
    浦和学院の渡邊に、あとは早稲田の小島とか気になる。
    武蔵ヒートベアーズの投手良いそうですし、
    花咲の野村ね。欲しいところですね。

    今年は、根尾か太田。理想はもう1枚下位でショート。
    吉田か、渡邊。
    花咲、早稲田実業の両野村のどちらかで、3位まで取れたら、100点でしょ。
    即戦力って問題はありますが。

    下位で、左腕。変則、もう1人ショート。一芸選手。大砲とれたらと。

    廣岡か村上が外野コンバート現実的になるのかと。

    長文ではちゃめちゃですいません。

  2. 中国地方のスワローズファン より:

    根尾の1位公言、凄く嬉しいです。
    僕は根尾が最も欲しいと思っていました。
    小川監督だけでなく、宮本ヘッド、石井琢コーチからも推薦があったのではと思います。

    宮本、石井琢両コーチからショート専念で英才教育を受ければ、相当凄い選手になる予感がします。
    更に身体能力の素晴らしさと、人間的な魅力も詰まった稀有な選手だと思いました。

    もし引き当てる事が出来れば、去年の村上と合わせて将来の主砲とキャプテン候補を獲得出来た事になり、来年以降のドラフト戦略にも明るい展望が持てると思います。

    山田と村上は最初の入札のクジではありませんが、小川監督の運に引き寄せられるようにヤクルトに来てくれました。
    根尾がプロで大成功するのであれば、最後の残りクジでも当たると思います。

    小川監督の凄い逸材と巡り合う運の強さを信じています。

    根尾の話ばかりで失礼しました。
    とにかくクジが当たる事を祈っています。

  3. ななし より:

    根尾は小川監督が野手として獲得すると明言してましたよ
    私も遊撃手1本で育ててほしいと思いますね、取れたらの話ですが 笑
    藤原はロッテは一位公表しましたね
    あとはクジがどうなりますやら

  4. パイン より:

    スカウト会議で収拾がつかず、一番の選手にいったんじゃないですよね(笑)

    即戦力投手は、昨年の東や田嶋のように評判通りを期待できるドラ1が選択しきれない。迷う原因です。

    一方、若手野手の育成によるセンターラインの再整備は、西浦の成長で次世代ショートのハードルが上がりましたね。
    廣岡はすでにピンチで、根尾、小園クラスが獲れれば外野へコンバートか三塁へまわって村上を追い出すか。
    いずれにしろ一気に動きが出る可能性がありますね。
    根尾くんの心配は、話題になりすぎて外野がうるさいことでしょう。本人はしっかりしているようですが。

    捕手についてですが、9月に古賀が抜けてから、フェニックスも松本がほとんどマスクを被っています。
    西田、藤井、大村、山川は他のポジションにつくことが多く、捕手は副業のよう。
    一軍では井野が活躍しましたが、逆に言えば中村の影が薄くなっているわけで、古賀の状態によりますが、捕手は大丈夫か?という気がしています。

  5. k より:

    根尾に関しては今年のヤクルトはクジに自信あるのと根尾・藤原・小園に集中するので外しても東洋大の三人の誰か残ってるという予想から競合覚悟にしたのかなと(私は今年の根尾1位指名は賛成ですね)
    ただ公表はマイナスポイントですね、だいだい公表して取れた試しがないので、また得意の外れでの競合してクジに当たるかなと思ってしまいます。
    問題は外れと2位ですが外したら早実の野村を捕手でいって欲しいですね、頭いい選手だと思うので逸材かなと個人的には感じてます(外れなら早実の野村は単独でとれそうですし)
    2位は投手だと思うのでヤクルトだと国学院の清水でしょうかね、くれぐれも清水を外れ1位とかでは獲得しないで欲しいですね(プレッシャーに負けそうな感じなので)

  6. iraca より:

    お久しぶりです。明日はドラフトですね!
    例年の私はドラフトに心踊らせるのですが、今年は冷静な目で見守りたいと思います。
    気になる点を挙げるとすれば、去年の2位3位で虚を突かれた指名でしたが今年は2位3位がほぼ連続のような勢いで巡ってくることです。
    根尾を外した場合の外れ1位が最も大事になる可能性高いですね!
    まぁ、堂々と根尾を引き当ててもらいましょう‼

  7. sabo より:

    根尾のクジを外したならW野村or太田の高卒野手を指名してくださいお願いします!!という気持ちです
    特に早実野村はこの3人の中で身長のせいで評価が落ちそうな気がしますが一番早くプロに適応できる選手だと思ってます
    打撃フォームは高校生で一人だけプロ仕様に見えます。なんというかホームランの打球の角度が金属っぽく無いといいますかフライボールレボリューションな角度なんですね(笑)。日ごろからフライを打つ練習をしているらしく楽しみです

    あとは順番的にヤクルトが指名する機会はなさそうですが生田目翼(日運)投手は好きです
    Max155キロ。平均でも145超えのストレートは速いですが空振りは取れないので、100キロ台のカーブ、120キロ台のスライダー、130キロ台のカットを交えて緩急で攻める。三振を奪う時はフォーク。四球は少なくないけどコマンド力は高い。スライダーでストライクが取れる。基本は打たせて取る泥臭いピッチング。クイックはまあまあ。フィールディングは良い。12回を一人で投げるスタミナがあるし先発で154キロを出したという情報からスタミナロールを効かせながら投げているのかもしれない。
    私としては本当の意味で即戦力先発は彼だけだと思ってます。ただエースっぽさは無いんですよね。ヒットはよく打たれるし、打たれながらも粘り強く投げてイニングをこなすタイプでしょうか
    奇跡的に2位まで残っていたら獲得してほしいです

  8. FIYS より:

    > タラちゃんさんへ

    外れ1位と2位の選択はどの球団にとっても大事ですよね。今年は上位の人材が限られている印象もあるので、この選択によってファンの印象も大きく変わるのではないでしょうか?

  9. FIYS より:

    > 中国地方のスワローズファンさんへ

    小川監督の引きの強さを信じるのみですね。

  10. FIYS より:

    > ななしさんへ

    今年は公表する球団が多いですね。高校生野手の逸材が多い年という印象です。

  11. FIYS より:

    > パインさんへ

    どんなドラフトになっても廣岡にとっては来年が勝負の年となりそうですね。若手野手の競争が激化してきそうですね。いいことだと思います。

  12. FIYS より:

    > kさんへ

    私も公表した意図はイマイチ分かりません。中日のように早めに固めて公表するのであればまだ分かりますが…

    清水の指名もあり得ますかね?

  13. FIYS より:

    > iracaさんへ

    お久しぶりです。今年は冷静ですか?私は根尾の抽選にドキドキしています。

  14. FIYS より:

    > saboさんへ

    生田目の詳細情報ありがとうございます。熱い思いが伝わってきます。獲得の可能性もありますかね?

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