青木様(生観戦)

ヤクルト4x-3中日(延長12回)

とんでもないゲームを見ることが出来た。私が生観戦した試合の中でも記憶に残る1戦となった。休養日だった青木が最後の最後に代打で登場し、レフトスタンドに放ったサヨナラホームラン!大興奮でした。「ホームランを狙っていい場面」だと思いながら見ていたが本当に打ってしまうとは…「神様かよ!?」、「かっこ良すぎるでしょ!」という感じである。

ということで今日は普段とはテイストを変えて書きたいと思う。印象に残ったことを坦々と書き込んでいきたい。

①千両役者青木
・9回に追いつかれた時点で試合展開によっては起用される可能性があるかな?と感じながら観戦していた。12回の表のピンチを凌ぎ、負けが無くなり、12回の打順を見た時に8番中村、9番ハフのどちらかのところで青木と廣岡を起用するのかな?と思っていたのだが、このゲームでホームランを放っていた中村はそのまま打席に立たせ、2アウトランナーなしの場面で青木が登場した。チャンスでもなんでもないのだが、球場の雰囲気は一気に盛り上がっていた。
そして小熊の外角のストレートを強く叩くと打球はレフトスタンドに吸い込まれていった。これ以上ないエンディングである。技術とパワーが融合した青木の野球人生の集大成のような一発だったのではないだろうか?それにしても引き分け濃厚なあの場面でホームランとは恐れ入る。青木がホームインするときに高々とヘルメットを投げたシーンが印象的だった。

②石川健在
・この日の石川は良かった。石川VS山井ということでどんな展開になるかと思ったが、2人ともベテランらしさ、自分らしさを出したいい投球だった。石川に関しては、初回のピンチでビシエド、福田に仕事をさせなかったシーン。自らヒットを放って勝ち越し点の起点を作った後の6回表の投球が印象に残った。
初回は、ビシエド、福田のタイミング外す見事な投球術だった。ピンチでも落ち着いて自分の投球が出来るのは石川ならではである。そして6回は、5回にランナーで出た後、長い時間塁上にいたたため少し不安もあったのだが、京田、大島、ビシエドと完璧に抑えてくれた。7回はアルモンテにホームランを浴びるなどして降板し、最終的には勝ち投手にもなれなかったが、見事な投球だった。ビシエド、アルモンテのホームランは致し方ない失点に感じた。

③ビシエド、アルモンテの迫力
・ビシエドは昨シーズン途中から完全に日本の野球にアジャストした印象である。この日も迫力のあるスイングで怖さを感じた。ライトスタンドへのホームランは力強さを感じた。本当に穴の少ない長距離砲で今後も相手チームからすると脅威となりそうである。
アルモンテは代打で登場し、ホームランを放ち、9回には同点のきっかけとなるフェンス直撃の2ベースを放ってみせた。左右どちらでも長打が放てるという希少価値の高い助っ人外国人選手である。今日の打球はどちらも上がり過ぎかな?と感じる打球だったのだが、それでもフェンスまで届いてしまった。やはりすごいパワーである。
この2人が機能するようだと中日打線はここ数年の中では最も強力になるはずである。

④走攻守で魅せる山田哲人
山田はやはり特別な選手である。このゲームではタイムリー2ベース含む2安打2盗塁に守備でも落ち着いたプレーを見せてくれた。パワー、スピードに野球選手として必要なスキルも備えており、見ていてとても面白い選手である。防戦一方となった延長戦では2回ほど嫌なバウンドの打球があったと思うのだが、何事もなかったようにきっちり捌いていた。日本を代表するプレーヤーである。観戦するたびに色々な顔を見せて楽しませてくれる。

⑤リリーフ陣の酷使と奮闘
・リリーフ陣の使い方は試合展開的にも仕方ないのだが心配である。開幕当初からクローザーの石山に不安があると感じてはいたが、昨日見た感じでは、石山の調子が悪かったとしても石山以上のリリーフ投手は皆無だと感じた。石山の投球によるムラは気になるが、いいボールがあったことも確かである。その頻度を高めていってもらいたい。
9回に追いつかれて以降は、いつ勝ち越されてもおかしくない展開が続いた。大下も風張もハフもいっぱいいっぱいのように感じた。本来であればハフは起用せずに風張に2イニングを任せたかったのではないか?と思うのだが、風張もボールが荒れており、2イニングを任せることが出来なかったのではないだろうか?ハフはおそらく出番がない予定が風張の投球を見て、急遽登板することになったのではないだろうか?

⑥12回表の守備
・まあ心臓に悪かった。先頭のビシエドを歩かしてしまい、遠藤の送りバントはフィールダースチョイス、高橋セカンドゴロの後、阿部を敬遠して代打亀澤との勝負となったのだが、カウントは3-0と絶体絶命の場面となってしまった。それでもここからハフがストレートで2球ストライクを入れ、最後は5-5-2のダブルプレーで凌いでみせた。カウント3-0となってハフが開き直り、亀澤が消極的になったことがヤクルトにツキをもたらせたのだと思う。サード大引の落ち付いた判断も素晴らしかった。
それにしてもハフのバント処理の動きはちょっと緩慢でしたね。待って捕った時点で1塁に送球するものだと思ったら、2塁に投げましたからね…驚きました。

⑦中村悠平
・このゲームはホームランを放ったのだが、やはり打席で結果を残すことが出来れば一気に評価の上がる捕手だと感じる。盗塁を許す場面もあったが、実績のないリリーフ陣を必死でリードし、ワンバウンドのボールもよく止めてみせた。流石に実績を積んできた捕手であると感じることが出来た。

⑧ファンの一体感
・2016年以降神宮球場の雰囲気は一変したと感じている。2015年のリーグ優勝からなのか?球団の営業努力によるものなのか?SNSの普及によるものなのか?要因は分からないのだが、やはりファンの声は選手の背中を押すし、試合結果を変えるだけの力があると感じる。「神宮劇場」という言葉はもう使い古された言葉なのかもしれないが、ここ数年の神宮球場でのヤクルトVS中日戦の「とんでもない試合」の数々は神宮球場の雰囲気が変わったからこその出来事のように感じる自分がいる。(昨日のゲームは中日ファンの一体感も凄かったと感じましたが…)

⑨つば九郎、つばみちゃん
・幼い娘2人を連れての観戦でも「つば九郎」、「つばみちゃん」がいるおかげで最後まで観戦することが出来た(トルクーヤもかな?)。かわいいマスコットの存在は子ども連れのファンにはありがたい。

延長12回の長いゲームだったが、本当に山あり谷ありの「人生」のようなゲームだった。それだけに最後の最後の究極のハッピーエンドが訪れた時の興奮は忘れられない。幸せな1日だった。

P.S プロ野球の生観戦は年に1,2回なのだが、見に行く回数の割に当たり試合が多いと感じている。娘と生き始めてからは何だかんだで3勝1分けということで毎年いい思いをさせてもらっている。本当にありがたい。

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コメント

  1. k より:

    この試合もそうですがDeNA戦も終盤の逆転勝と、ちょっと神がかってますよね。
    特に12回のサードゴロ併殺なんてベースの上に打球が飛んでますからね運なのか実力なのか分かりませんが接戦を勝ててるのは強くなってるなかなと感じますね。
    今年の青木は昨年と違って日本の投手に最初からアジャストしているなと印象ですね。またフォームもいじってますけど今年は本塁打が増えるかなと感じますね、年齢もあるのでケガを防止させる為にも定期的な休養は必至でしょうね。
    あと石川は二試合連続で試合を作ったのは評価ですね、今年はシンカーの落ちが例年よりいいのかなと見てます。
    あと初登板の風張は昨年より球威がないですね、コントロールされないと今年はちょっと厳しいかなと。
    気になったのは中日打線の早打ちですね、初球の真っ直ぐ系統にほとんどスイングしてくるのでチームの方針でしょうね、あと伊東ヘッドコーチがいるので作戦が細かくなっているなと感じますけど、まだ選手達が付いてこれてない印象ですが慣れてきてチャンスで打てるようになったらちょっと厄介な打線になりそうですね。
    次は高梨ですが、前回は打てない阪神でしたが中日はそうはいかないので高梨の実力が図れる試合になるかなと。
    あと荒木のスタメンは悪くはないですが期待感がないので廣岡にスタメンチャンスを与えて欲しいですかね。

  2. sabo より:

    この試合を生観戦とは神ってますね!!
    私はテレビで観てましたが4時間半の熱戦。特に終盤からはこっちは全然攻められないのに、守ってるときは毎回ピンチになっててほんとに苦しいゲームでした
    おっしゃる通り風張2イニングでおそらくハフは当番予定なかったはずがスクランブル的に投入することになったと思います
    正直満塁でスリーボールになったときは絶望しました。でもぎりぎりで切り替えてくれましたね。ハフのインタビューでの「これまで何万球と(ストライクを)投げてきた」という応えにふさわしいベテラン投手の本領発揮でした。

    そして青木ですよね。
    もうね、正直諦めかけてましたけど、ほんとにここしかないところで打ってくれました。神青木ですねほんとに

  3. FIYS より:

    > kさんへ

    何とか貯金を作ってはいますが、本当に実力があるのか?と聞かれれば答えは「No」でしょうね。来週の6連戦でチーム力が試されそうですね。

    中日は間違いなく強くなってきていますよね。

  4. FIYS より:

    > saboさんへ

    凄い試合でした。ハフもよく凌いだし、青木も本当によく打ってくれました。青木の野球人生の中でも印象に残る一打になったのではないでしょうか?

  5. タラちゃん より:

    本当は9回で逃げ切りたい試合でしたね。
    暫くは高梨、高橋と中6日でなく登録抹消繰り返す中10日で回すみたいなので、カツオがローテいるためには6イニング、80球で自動交代でゴールデンウイーク明けまでは何とかローテを守ってほしい。どうしても球が高めに浮いてきて、ストライク取りに行く傾向ありますね。
    この試合は7回引っ張ったところでしょうね。結果論でしょうが梅野で行ってればと思いましたね。

    石山は蓄積疲労もあるけど、そういう試合はある。
    大下、風張、ハフと危なかったが0でよく抑えてくれたよ。

    青木は6連戦時では移動日の前後もしくは土曜のナイター→デーゲーム時での休養日作ってけがしないように大事に使ってほしいです。
    さすが4000打数以上歴代1位の打率の選手ですね。

    今年。GW12連戦もありますし、けが人出さないようにしてほしいものです。

  6. FIYS より:

    > タラちゃんさんへ

    そうですね。本来であれば9回でしっかり試合を終わらせたいゲームでしたね。リリーフ陣の負担の多さが気になります。

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