松本山雅「境界突破」ならず

サッカー

松本が3連敗を喫して最下位18位に転落し、1年でJ2に降格することが決まった。就任8年目の反町康治監督(55)は「チームも私個人も力が足りなかった。危機感を持ってきたつもりだが、まだまだ力が足りなかった。我々をサポートしてくれた人に申し訳ない」と沈痛な表情で頭を下げた。自身の去就に関しては「ここでコメントすることはない」と明言を避けた。
(日刊スポーツ引用)

4年ぶりのJ1の舞台は開幕前から厳しい戦いが予想されてはいた。→「松本山雅がJ1に戻ってくる!
それでも長期政権となった反町監督の下で「山雅のサッカー」というものは浸透していた。その一点のストロングポイントにJ1残留の希望を見出していたのだが、残念ながら力及ばず、最終戦を待たずしてJ2降格が決まってしまった。

ここまで33試合を消化し、6勝12引き分け15敗の勝ち点30で最下位という数字が残っている。個人的な印象としては実力を出し切った中でのこの数字だと感じている。今の山雅の戦力では、とにかくロースコアのゲームに持ち込み、何とか勝ち点1を積み上げ、その中で1試合でも勝ちゲームを増やしていくほかないと感じていたのだが、12引き分けという数字が示すようにある程度やろうと思っていたサッカーは出来たのではないだろうか?今日のガンバ戦や5月の鹿島戦のような大敗もあったのだが、その中でも33試合で39失点という数字は見事である。エドゥワルド、橋内らが怪我で離脱するなどメンバーが揃わない中でもGKの守田を中心にこれだけ失点を減らせたことはチームとしての成果ではないだろうか?
しかし今の山雅に出来るサッカーはここまでだった。ボールを奪ってからの攻撃と言う部分ではタレント不足もあり、J1で通用するだけの攻撃を見せる事は出来なかった。今思えば、攻撃の核となる事が期待されていたレアンドロ・ペレイラが開幕前に怪我で離脱してしまい、山雅のサッカーを落とし込めないまま開幕を迎えてしまった事が大きな痛手となってしまったように感じる。
若きスター候補前田も海外移籍で失ってしまうと町田やセルジーニョの怪我での離脱も響き、「個の力」では全く歯が立たない状況に追い込まれてしまった。J2時代は武器の1つとしていたセットプレーに関しても相手チームに研究されてしまい、思うように得点を積み重ねる事が出来なかった。33試合で20得点というのはあまりに寂しい数字である。

それでもJ1の舞台で戦える地元のチームがあることは嬉しいことであった。2度目のJ1の舞台もほろ苦いものとなってしまったが、やれることはやった中でのJ2降格だと感じるため、私自身は清々しいような気持ちも多少は持ち合わせる事が出来ている。開幕直後は上手く立ち上がる事が出来たし、終盤もサガン鳥栖戦からの3連敗はあまりにも痛かったが、それまでは残留の可能性を感じさせる雰囲気はあったように思う。見せ場は作ってくれた。欲を言えばホームで迎える最後の湘南戦にJ1残留の可能性を残しておいてもらいたかったのだが、その前に力尽きることとなってしまった。

来シーズンはJ2での厳しい戦いとなる。おそらくJ1に残留出来なかったことでチームの姿も大きく変わるはずである。その中で3度目のJ1昇格を目指すことになる。もう一度J1の舞台で戦う山雅の姿を見てみたい。

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コメント

  1. タラちゃん より:

    松本山雅は年間予算など考えると、よくやった1年かと思いますよ。
    反町氏らしい現実的な戦い方でね。

    守田は日本のGK事情考えると、韓国人GKに席巻されているJリーグのGK事情ですし、申し訳ないけど、守田はJ1チームに移籍の可能性もありますし、
    良いGKですよね。

    前田大然がフル代表デビューしたけど、海外移籍してしまったことも松本山雅の残留っていうミッションにはいてほしい人材だったので厳しかったですね。この移籍は。

    来シーズンのJ2は予算ある大宮や千葉、J1から降格する磐田などもいる厳しい感じもしますが、
    ファン、サポーターがホームアルウィン埋めるチームなんで、1年で復帰してもらいたいですね。

    その点、比べて、
    J1で屈指の予算持っている浦和のヘタレっぷりには呆れ果てますね。

  2. JEF九郎 より:

    1年間お疲れ様でした。山雅は今年の成績と闘い振りをどのように評価するかで今後が大きく変わりますよね。降格という結果は別にして、過渡期を迎えるにあたっては貴重な一年だったと思います。

    Jリーグは、10年前に昇格後、即優勝した柏の例が示すように、力の差が物凄く縮まったリーグだと思います。今年も5位のセレッソですら11敗しており、負け数だけ見れば松本の15敗と4つしか差はありません。(まだ1試合残ってますが。)

    そのようなトップリーグの中での定着を今後の目標としつつ、一旦来年はJ2から再出発を果たすと思いますが、果たして今後は今年の弱点だった攻撃にウェイトを置いてくるのか、それともこれまでのアイデンティティだったハードワークと縦への切り替えに一層磨きを掛けるのか。他チームサポとしても非常に興味深いです。


    それにしてもアルウィン、動員数19000越えですか。アウェイ戦でも関東圏では4000人くらいが駆けつけてきますし、山雅のサポの皆様には感服致します。営業面で一層努力して、メガスポンサー捕まえられればデカイですね。

    ※ 来年はフクアリでお待ちしてます。アルウィンも一度行ってみたいです。

  3. FIYS より:

    > タラちゃんさんへ

    私もよくやった1年だと思っています。しかしJ1残留への切り札として獲得したであろうレアンドロペレイラを上手く活かせなかったことは痛恨でした。守田はJ1に残るべきGKでしょうね。残留は難しいかもしれません。

    浦和はJリーグでのメガクラブを目指していると思うのですが、噛み合わないですね。ACLチャンピオンを常時狙えるチームになってもらいたいですよね。

  4. FIYS より:

    > JEF九郎さんへ

    J2でまた出直しですが、山雅は完全に松本に根付きましたね。個人的には反町監督に続投してもらい、あくまでもハードワークと縦への切り替えを磨いてもらいたいと思っているのですが、どう舵を切りますかね。

    私はJリーグに参入してからはまだ1試合もアルウィンに行ってないんですよね。1度は生観戦したいと思っています。

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