東京ドームで何とか1勝

ヤクルト5-3巨人

今日の一番のトピックは坂本勇人の2000本安打達成ということになるだろう。坂本に関しては、過去記事で触れているため今日は特別に触れることは控えておく。→「19失点。坂本勇人はまだまだ過小評価されている。
高卒2年目でレギュラーポジションを奪い、ここまでコンスタントにヒットを重ねてきた坂本はNPB史に残る遊撃手である。2000本安打達成おめでとうございます。
坂本に2000本安打達成を許し、岡本に打点を許し、その後も坂本に猛打賞を許し、プロ初先発となった横川には好投を許し、今シーズンは最後まで巨人にやられ続けると思いながらテレビ観戦をしていたのだが、8回に山崎に満塁ホームランが飛び出し、何とか東京ドームでの連敗を11で止めてみせた。巨人側のトピックで埋まってしまいそうなゲームで逆転満塁弾を放った山崎、粘ったリリーフ陣に拍手である。

今日も8回まではいつもの負けパターンのゲームだった。スアレスが巨人打線に掴まり、3点を先行されると、ヤクルト打線はプロ初先発となった横川に苦戦し、5回1失点で勝ち投手の権利を与えてしまった。横川に関しては、大阪桐蔭高校時代から大器と騒がれていた選手なのだが、高校時代に比べて身体が大きくなり、特に下半身に安定感を感じた。2軍、3軍できっちり身体作りを行ってきた印象である。投球フォームは現西武の内海に似てきたと感じるとともに長身を持て余すことなく投球する姿は先日ヤクルトを戦力外となった山田大を思わせた。戸郷が1軍の主力に成長し、直江も1軍経験を積む中でこの横川も刺激を受けていたはずである。戸郷、直江、横川とタイプの違う高卒2年目の投手が育ってきているという部分に今の巨人の充実ぶりを感じることが出来た。

ヤクルトの反撃はもうあきらめかけていたゲーム終盤の8回だった。この回からマウンドに上がった田中豊の乱調に付け込み、連続四死球と塩見のヒットで0アウト満塁のチャンスを作ると続く山崎が初球の甘い変化球を完璧に捉える逆転満塁ホームランを放ち、ゲームをひっくり返してみせた。打った瞬間ホームランと分かる見事な一振りだった。今シーズン前半戦は打撃に力強さを感じ、レギュラー奪取目前まで行っていたのだが、その後不調に陥り、出場機会を減らしていた。塩見が復帰した中でまたレギュラーが遠退いたという印象も持っていたのだが、シーズン最終盤で力強くなった打撃を改めてアピールしてくれた。打撃では小技、走塁では判断力、守備では球際と克服しなければならない課題はまだまだあるのだが、今シーズンは飛躍の年になったことは間違いない。最後の最後で今シーズンの成長を象徴するようなホームランが飛び出したことは山崎にとって大きい出来事になったのではないだろうか?

この一発で逆転し、8回清水、9回石山という勝ちパターン継投に持ち込むことが出来た。清水は正直最優秀中継ぎのタイトルはかなり厳しくなったかと思っていたのだが、ここでホールドを重ね、トップの福、祖父江に並んでみせた。これまでのNPBの流れからするとこの3投手でタイトルを分け合う可能性が高いだろうか?ヤクルトも中日も残り1試合である。この3投手がホールドが付く場面で投げることはあるだろうか?
石山もしっかりと試合を締めくくり、20S目を上げてみせた。昨シーズンは体調不良での長期離脱があり、不甲斐ないシーズンとなったのだが、今シーズンは見事にクローサーのポジションを獲得し、しっかり数字を残してみせた。チームが最下位に沈む中でも良い仕事をしてくれた。チーム内の投手MVPと言われても違和感はない。良く投げてくれている。

消化試合であれ、東京ドームの連敗を止めることが出来たことは良かった。今日は山崎とリリーフ陣に拍手である。

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コメント

  1. sabo より:

    山崎に吹っ切れたような一発が出て良かった。
    石山は引き分けゲームの締めも投げたしセーブ数以上に貢献してくれました
    まだ防御率1点台では無いんでしたっけ?
    あと1イニングかな?それなら最終戦で出来れば1点台目指してほしいですね

  2. JEF九郎 より:

    山崎、見事でしたね。乱調の中置きに来た相手投手の変化球を見事捕らえました。何度となく述べてきたのでご存知でしょうが、私はシーズン開始前は山崎については、小技の利かない小兵(しかも、足は早いけど走塁も下手)ということで、あまり評価はしていなかったのですが、今シーズンの活躍で見方が大きく変わってきました。

    中々一年間存在感を出し続けるのは難しかったと言うのが今年課題に残ったと思いますが、オフの間にしっかりどうしたら不調時もチームに貢献出来るかを考え(誰でも絶対そう言う時は何回か来るので)、更に高津さんの考える戦術において、自身がどのような役割を果たすかを考えてオフの強化に臨んで欲しいと思います。来年は不動のレギュラーとしてチームを支えてくれることを期待してます。

  3. タラちゃん より:

    山崎はよく打ってくれた。
    なんか打たれた投手はネットで相当たたかれてるそうで、相手がいることで仕方ないだろ。って思うけどね。その前のフォアボールとかのほうが問題で。

    で、だ。
    怒ってます。
    高津監督はじめ首脳陣に。
    清水8回2点リードで回ったことで、連続HR打たれると同点になる展開なんで打者1名アウト取ればホールド確定の場面。
    で、先頭の吉川尚を打ち取った時点で降板したらホールド確定。
    ならば、そこで降板させて30H目つけておくこと。
    監督、首脳陣の仕事として、チームの勝利最優先だが、もうこの順位。そうなれば個人タイトルや3割キープ、規定投球回数到達など、年俸的にアップになることを協力すること。
    これも首脳陣の仕事。
    先日。小川にはあと1イニング投げておけば、規定投球回に到達してたのに、先日降板させてしまった。
    で、昨日の清水。
    清水は昨日きっちりと1イニング0で投げ切ったことで良かったが、
    もし悪い結果になったら、選手やその家族、代理人などから一生恨まれても仕方ないこと。
    そういう運用は監督はじめ首脳陣にはしっかりとしていただきたい。
    一昨日小川が規定投球回数1足らない状況で降板したのは本人の了承あったのか?気になる。
    それない場合は、小川が怒ってFA移籍するっていう可能性もはらんでたわけで。

    と、すごくなんか選手に冷たい首脳陣なんだなってあきれてしまいました。

  4. 超匿名 より:

     山崎の満塁ホームランは望外の一撃でしたね。来季の外野陣は青木と故障がなければ塩見でしょうから、あと1つを中山、濱田、雄平、場合によっては廣岡も加わって争うのでしょうね。バントは下手で盗塁はできるが失敗も多いということで、不動のレギュラーになるには、自分の売りというか強みを今一歩確立できてない印象です。
     対巨人については対戦成績、岡本とのタイトル争い、そして胴上げを許し、坂本の記録達成試合もありと、完全にお得意様となってしまったので、アンチとしては精神的にきついシーズンでした。優勝チームと最下位チームとは言え、もう少し抵抗してもらいたかったなと思います。

  5. FIYS より:

    saboさんへ

    石山はある程度安定していましたね。防御率1点台の可能性があるのですね?

  6. FIYS より:

    JEF九郎さんへ

    小技の効かない小兵という印象は確かにありましたね。今シーズンは打撃面でのレベルアップが目立ちましたが、守備、走塁含めてレベルアップが必要な選手ですよね。

  7. FIYS より:

    タラちゃんさんへ

    山崎は本当によく打ってくれました。田中豊はそんなに叩かれているのですか?ネットのそういう部分は好きになれません。

    スポーツは筋書きのないドラマと言いますが、野球は書こうと思えば筋書きを書けるスポーツですよね。この辺りの起用法は賛否分かれるでしょうね。清水の起用法については、清水以上のリリーバーがいないため、石山20Sのためにも1イニング投げてもらう必要性があったという部分もあるのかもしれません。

    小川は明日1イニング投げませんかね?

  8. FIYS より:

    超匿名さんへ

    最後まで巨人にやられっ放しだと精神的にきついですよね。そういう意味でも山崎はよく打ってくれました。

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