エスコバー、クックが退団

エスコバーとクックの退団が発表された。新外国人選手にとってはコロナ禍における非常に難しいシーズンとなったのだが、シーズン中に退団したイノーア含めて3選手が1年でチームを離れることになってしまった。
エスコバーとクックについても少しだけ触れてみたい。
過去記事はこちらから→「アルシデス・エスコバー内野手を獲得」、「マット・クック獲得へ。ブキャナンは退団。

エスコバーに関しては、過去記事にも書いたように完全にチームの弱点を補うためのピンポイントの補強だった。こういった補強をするのであれば、優勝を狙わなければならないとも書かせてもらったのだが、チームは最下位に沈んでしまった。エスコバー自身は自分の出来るプレーを精一杯行ってくれたという印象であり、私自身は一選手として悪いイメージは持っていないのだが、「ディフェンス型の遊撃手」ということで、あくまでもショートとして常時出場出来てこそ評価される選手だと感じていた。
打率.273という数字はまずまずの数字だと思うのだが、ショートとしてしっかりチームを支えることが出来て初めて合格点を与えられる打撃成績であると感じる。シーズン中にサードに回された地点で助っ人外国人エスコバーとしての価値は下がってしまったと思う。
最初にも書かせてもらったようにエスコバー獲得に関しては、チーム成績が上向かなければ失敗ということになると思う。エスコバー本人よりもエスコバーの見立てを誤ってしまったフロントの責任を感じる退団劇となった。リリースやむなしである。
しかし衰えていたとはいえ、中南米系の選手らしいボディアクションの守備を見られたことは嬉しかった。元々バリバリのメジャーリーガーとしてショートを守っていた選手がNPBでプレーすること自体ほとんどないため、三遊間深い位置からのスローイングやノーステップでの送球など見ていて楽しくなるプレーはいくつか披露してくれた。こういったプレースタイルの選手をヤクルトで見れたことには喜びも感じている。また日本では絶対に矯正されるであろうボールを追いかけやすく、突っ込んでいるような打撃フォームであれだけの打率を残したことも野球というスポーツの奥深さを感じることとなった。日本人の常識とはまた違ったアプローチで結果を残す選手もいることを感じることが出来たのは大きかった。野球人口が減り続けている中で野球というスポーツの多様性という部分が今後もっと注目されていくのではないだろうか?

クックに関しては、全くと言っていいほど結果を残せなかった。こちらもフロントの見立ての甘さを感じる補強となってしまった。キャンプでの出遅れもあり、あまり情報がない中で1軍のマウンドに上がることとなったのだが、初先発のマウンドの立ち上がり、ポンポンとアウトを2つ重ねた時がクックの最も輝いたシーンになってしまった。チームが低迷し、藁をもつかむ思いでクックを見ていたのだが、ファンの期待に応えるまでには至らなかった。残念である。

結果として今シーズンの外国人補強は失敗ということになってしまった。今一度どういった選手の獲得に向かうのか考え直さなければならない。

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コメント

  1. sabo より:

    エスコバーは自打球で痛めた足をテーピングを何重にも巻いて試合に出てヒットを打ったシーンが一番印象深いです
    鮮やかなファインプレーも多かったですが、傭兵としてポジション競争を必死に勝ちに行く姿勢を若手には見習ってほしいですね
    助っ人野手1人という偏ったチーム構成でしたがエスコバーの丈夫さについては当たりましたね

    ただやはり守備ですよね。サードなら上手いと思いましたがショートはどうしても難しい。そして打率だけ妙に高くなってしまったのが来期の年俸を上げてしまって再契約しづらくなったとも感じてます。

    只今70人縛りにしても少ない選手数のヤクルトですが、いくつか獲得の調査をしていると内川、能見、そして新たにFA井納の名前が出てますね

    うーーーーーーん。てっきり5年先の優勝を見据えるのかと思ってたのでこれらの選手は高齢すぎるような…。ビハインドリリーフでイニング消化したければ近藤残しても良かったような…。とはいえまだ若いロッテ唐川が欲しいと思ってもどうせ来てくれないので仕方ないか

    そういえばロッテ唐川は元々Bランクだったのにトレードで澤村が来たから年俸順位が落ちてCランクになったそうですね。これで巨人が獲得したら策士です(笑)

  2. FIYS より:

    saboさんへ

    エスコバーはやはり衰えを感じましたが、それでも日本人選手では見られないプレーも見せてくれたので楽しむことは出来ました。また真面目にプレーする姿にも好感を持てました。

  3. タラちゃん より:

    クック、イノーア両投手は高温多湿の気候、コロナ渦での日程などいろいろと大変だったのかな?
    新しい人生の成功を期待したい。

    エスコバー。
    練習熱心で性格も良好で良い印象。人間性は。
    獲得になったのは、
    西浦ケガ気味、奥村も故障、廣岡&右投げ左打ちドングリーズのプロレベルでのショート守備ができない問題あり、長岡、武岡を2,3年戸田で育成し、その間を何とかエスコバーで凌いでっていう期待だったが、
    残念ながらショート守備。とくにショートでは二遊間寄り、サードでは三遊間寄りの打球反応の悪さがあれほど酷いとどうにもならないのが正直なところ。
    打撃は今年の成績でもショートのUZRが0くらいの平均値あったら、是非とも残して欲しかったが、
    如何せんマイナス2桁なのがね。
    元山も獲得でき、来年後半には奥村もショートできるでしょうから、来年は西浦メインでショート起用し、サード村上で、1塁外国人選手っていう感じになりそうでしょうね。

    今後の1塁外国人大砲。内川?などの情報気になりますね。

  4. FIYS より:

    タラちゃんさんへ

    エスコバーの退団はやむを得ないでしょうね。

    来シーズン以降ヤクルトの「遊撃手問題」はどのようになっていきますかね?

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