塩見よ、レギュラーの座を絶対に手放してはならない！絶対に！

ヤクルト５－４DeNA

初回にスアレスが2点を失い、打線はDeNA先発大貫の前に抑え込まれ、どう考えても負けパターンのゲームと思われたのだが、塩見の一発から徐々に試合が動き出し、8回に内川のタイムリーで点差を縮めると塩見に同点2点タイムリー2ベース、代打川端に勝ち越しタイムリー2ベースが飛び出し、その後は清水ー石山のリレーで逃げ切り、今シーズン初勝利を手にしてみせた。開幕から勝ちのない両チームの対戦の初戦を獲ったことで、明日のゲームは心理的に優位な立場で試合に臨むことが出来そうである。中々期待に応えてくれなかった塩見が今日は大仕事を見せてくれた。

今日は塩見から触れていきたい。個人的に塩見に大きな期待を掛け始めたのは、2年目のシーズンからである。しかし大事な場面で中々結果を残すことが出来なかった。昨シーズンも数字だけを見ればまずまずの数字を残してくれたのだが、怪我での離脱もあり、結果を残したのはほぼ消化試合となってからの試合であり、首脳陣の信頼を得るまでには至らなかった。今シーズンはプロ4年目のシーズンとは言え、年齢はすでに28歳を迎えるシーズンであり、絶対に結果を残さなければならないシーズンである。しかしオープン戦では結果を残すことが出来ず、開幕3戦目はスタメンからも外されてしまった。昨年、一昨年のシーズンに比べれば、まずまずのスタートを切りながら、3戦目のスタメンから外されてしまったということは、塩見が高津監督をはじめとする首脳陣から信頼を得ていないということなのだと思う。
そんな中今日のゲームでは6番センターで起用されるとホームラン、同点タイムリー2ベースを含む猛打賞と結果を残してみせた。敗戦ムードが漂う中での一発、内川のタイムリーで2点差まで詰め寄った後の起死回生の同点2ベースと大事な場面で仕事をしてくれた。こういった場面でことごとくプレッシャーに潰されてきたのがこれまでの塩見だったと思うのだが、今日はチームを救う働きを見せてくれた。チームへの貢献という意味では、今日のゲームが塩見のプロ生活4年の中で最大のものになったのではないだろうか？今日の活躍によって、明日以降も塩見がスタメン出場する可能性が高まってきた。これまで何度もあったレギュラー獲得のチャンスを逃し続けてきたのだが、今回だけは絶対にレギュラーの座を手放してはならない。塩見自身にとってはもちろんなのだが、チームにとっても塩見のような長打も打てて脚も使える選手は貴重である。チームのジョーカー的存在になり得るだけのモノを持った選手だと思っている。明日以降の活躍に期待したい。
8回の攻撃に関しては、村上が四球を選んでチャンスを広げた後に内川、塩見、川端が仕事をしてくれた。2アウトからの3連打での逆転劇ということであまりに上手く事が進み過ぎた気もするのだが、こういった場面が増えてくれば、多少なりともチームの得点力は上がりそうである。
川端も本来であれば4打席～5打席の中で勝負したいタイプの選手だと思うのだが、代打での初球攻撃は見事だった。昨シーズンに比べて腰の状態も多少は良いのではないだろうか？高めのボール気味の球をしっかり弾き返してくれた。ベテランらしい味のある一撃だった。

試合展開的には誉められるようなゲームではなかったのだが、逆転した後の8回、9回を清水、石山でしっかり逃げ切れたのは良かったと感じる。1点差の緊迫した場面であり、開幕戦でサンズに被弾し、負け投手となった清水、今シーズン初登板となった石山ともに大きなプレッシャーがのしかかっていたと思うのだが、きっちり無失点で切り抜けてみせた。石山に関しては、一打同点、長打でサヨナラ負けというピンチで佐野、宮崎という現在のDeNAで最も打ち取りづらい打者を迎えたのだが、この2人をきっちり打ち取ってみせた。開幕直後というものは普段以上にリリーフ投手のプレッシャーは大きいと思うのだが、清水、石山ともに１つ仕事をこなしたことで、明日以降の登板は多少は気持ちを落ち着けてマウンドに上がることが出来るのではないだろうか？

今日負けていれば、明日以降も心理的なプレッシャーを感じる中でDeNAとビジターで戦わなければならなかったのだが、DeNAよりも先に勝ち星を上げたことによって、明日のゲームは多少戦いやすくなったのではないだろうか？こういう時にしっかり勝ち星を掴んでおきたい所である。


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