下馬評通り。井上尚弥の圧勝。

「ボクシング・WBA・IBF統一バンタム級タイトルマッチ12回戦」(19日=日本時間20日、米国ラスベガス)

統一王者の井上尚弥(28)=大橋=が挑戦者のIBF同級1位マイケル・ダスマリナス(28)=フィリピン=を3回2分45秒KOで破り、WBA王座5度目、IBF王座3度目の防衛に成功。戦績を21勝(18KO)無敗とし、自身の持つ世界戦連続勝利の日本記録を16に伸ばした。
(デイリースポーツ引用)

過去記事はこちらから→「井上尚弥に死角なし

下馬評通りの圧勝である。井上が世界的なボクサーであることを証明するに十分な内容で、指名挑戦者のダスマリナスに何もさせずに合計3度のダウンを奪い、3回TKO勝利を収めてみせた。
長身サウスポーでパンチもあり、変則的な部分もあるとのことで、ダスマリナスは決して対峙しやすい相手だとは思わないのだが、井上にとっては、それらの要素も関係ないようである。初回からプレッシャーを掛け続け、ダスマリナスを疲弊させていった。ダスマリナスもフットワークを使って、距離を取りながら、どこかで自分のペースに引き込みたいという意図はあったと思うのだが、そのチャンスが訪れることはなかった。
破格のパンチ力はもちろん凄いのだが、当てるまでのプロセス含めて凄さを感じさせてくれるボクサーである。ダスマリナスはガードが固く、おそらくこの日は、いつも以上に井上のパンチを警戒して、ガードを意識していたと思うのだが、その相手から左ボディで3度のダウンを奪ってのTKO勝利ということで「圧巻」という言葉しか浮かんでこない。
本当に相手がいない状況である。「強い相手と戦っていない。」という批判があるとのことだが、日本タイトルマッチを争った田口もスーパーフライ級で戦ったナルバエスもバンタム級で戦ったマクドネルもパヤノもロドリゲスもドネアも間違いなく世界トップクラスの実力者である。前回のモロニー、今回のダスマリナスは確かに世界のベルトを獲っていない選手ではあるのだが、弱い選手ではなく、世界タイトルマッチに挑戦するに相応しい実力を持った選手である。しかし井上に挑戦するに相応しい実力に達していなかったということなのだろう。こんな贅沢な批判が出てきてしまうボクサーは世界中を探しても中々いないものである。
バンタム級という階級で今現在井上に相応しい対戦相手となると8月に対戦予定となっているドネア、カシメロの両名くらいしかいないのではないだろうか?両選手とも井上同様ハードパンチャーであり、ビッグパンチが当たれば勝機が出てくる選手だと感じる。しかしドネアはすでに1度井上に敗れているし、カシメロもボクシングの総合力という部分においては井上からは劣っているように思われる。それでも打倒井上のチャンスがあるとしたらこの2人になるのではないだろうか?個人的に最も盛り上がるシチュエーションは、カシメロがドネアを倒して、評価を高めた中で井上と戦う形である。カシメロはそのパンチ力は評価されているが、粗さを指摘されることも多いボクサーという印象である。ベテランになったものの中軽量級の世界的スターだったドネアとの対戦でカシメロの実力が試されることとなる。ここでカシメロが勝つようなことがあれば、井上との対戦を最も見たい選手という評価になるはずである。
もう一人名前が挙がってくるのがリゴンドーなのだが、流石に年齢による衰えもあり、今の状態で井上戦が用意される可能性は低いと思われる。私自身はテクニックのある、負けないスタイルが好きであり、もう少し若ければ是非井上戦が見てみたかった選手なのだが…中々名前は上がりづらいのかもしれない。

兎にも角にも中軽量級は井上を中心に世界が回っている状況である。ドネアーカシメロの勝者と対戦することになるであろう次戦が井上にとって大切な一戦となりそうである。

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