山田の状態が心配

ヤクルト1-2阪神

昨日のゲームでマジック11が点灯し、数字上は優勝に向けて優位な立場にいることは分かっているのだが、やはり1つ負けると不安になるものである。序盤のチャンスで秋山を打ち崩せなかったこと、最終回のチャンスで山田、村上が凡退してしまったことが敗戦に繋がってしまった。それ自体は野球の一部なのでそこまで気にはなっていないのだが、山田のスイングに力強さを感じない部分には不安を覚える。

秋山とは今シーズン初対決となったのだが、この投手は本当に味のある投球を見せてくれる。ストレートの球速は130キロ台なのだが、似たような球速のカットボール、フォークを持ち合わせており、時折使うナックルカーブも効果的である。コントロールも抜群であり、テレビで見る以上に打席に入ってみて凄みを感じる投手なのだと思う。シチュエーションに応じた投球も出来る印象であり、初回から3回までは毎回ヤクルト打線がチャンスを作ったのだが、秋山はマウンドで全く慌てる様子を見せなかった。冷静であり、クレバーである。ヤクルト打線は2回に中村、サンタナの連打で0アウト1,3塁のチャンスを作ったのだが、西浦、高橋、塩見と三者連続三振に倒れてしまい、得点を奪うことが出来なかった。特に西浦、塩見はストレートに手が出ず、見逃し三振に倒れてしまったのだが、結果球だけでなく2ストライク目もストレートを見逃している所に秋山という投手の凄さが見えてくる。テレビで見ていると「何故手を出さないんだ。」というボールにも感じるのだが、おそらく打席から見ると投げた瞬間ストレートなのか変化球なのか判別が付かないのだと思う。変わらないフォームからストレートと変化球を投げ分け、コントロールも良く、球速帯も大きく違わないことから数字上は決して速くないストレートに手が出せなくなるのだと思う。あまりいないタイプの先発投手である。
それでも3回に中村のタイムリーで同点に追い付くことが出来たため、ホッとしたのだが、結局今日は、この1点止まりに終わってしまった。初回のオスナの大飛球や2回のチャンスを逃してしまったことが痛かったのだが、その1点を与えない秋山の長所も感じさせてくれた。
4回以降はチャンスらしいチャンスはあまり作れなかったのだが、1点ビハインドの9回に先頭の代打川端がヒットで出ると塩見のヒット、青木の相手エラーでの出塁で1アウト満塁で山田、村上という場面を作ってみせた。9連勝でストップしてしまったDeNA戦の9回裏と似たシチュエーションになったのだが、ここで山田、村上共にスアレスに抑え込まれてしまい、同点、逆転のチャンスを逃してしまった。結果もDeNA戦と同じような形になってしまった。個人的には村上の状態は全く気になっていないのだが、山田のスイングに力強さを感じないことが気になっている。もうこういった記事は2016年シーズンの後半戦から幾度となく書いており、身体的に一進一退の状況を繰り返しながらプレーを継続していると推測しているのだが、先週辺りからまたスイングに強い違和感を感じるようになっている。フォロースルーの際に右手がバットから離れてしまう場面が目立ち、右手での押し込みが不十分になってしまっているように感じる。それでも先週はマツダスタジアムでホームランを放つ場面もあったため、それ程気にしなくても良いのかな?とも思っていたのだが、その後は当たりが止まり、いわゆる「いい当たり」の打球がほとんど出ていない状況である。守備、走塁ではある程度動けているのだが、打席では違和感を感じている。優勝争う中で休める状態ではないことは分かっているのだが、最悪の事態を避けながらプレーを続けてもらう必要がある。誤魔化しながらのプレーでもチームに貢献してもらいたい。

ヤクルト先発の高橋に関しては、やはりボール自体は惚れ惚れするボールを投げることが出来ている。あれだけストレートで空振りが奪える先発投手は中々いないものである。それだけに初回の四球が絡んだ中での失点はもったいなかったし、イニング的にもこれだけのボールが投げられるのであれば、最低もう1イニングは投げてもらいたかった気持ちがある。それでもこれまでに比べればある程度試合を作ることは出来ている。見ていてワクワクする投手であり、優勝に向けてなくてはならないワンピースとなっている。
6回からは、石山ー今野-スアレスー田口と繋いだのだが、今日は今野が失点してしまい、今シーズン初めて黒星が付いてしまった。下位打線だっただけにきっちり無失点で抑えてもらいたかったのだが、島田に浴びたタイムリーに関しては、イレギュラーバウンドでのヒットであり、不運な部分もあったと思う。ボールの威力自体はそこまで悪くなったため、明日以降に向けてしっかり気持ちを切り替えてもらいたい。

この3連戦は確かに数字上だけのことを考えれば1勝2敗でも「御の字」ではあるのだが、阪神に勝ち越されてしまうと阪神に「まだまだ追える。」というポジティブな考えを持たれてしまう危険性がある。少しでも残りのゲームを優位に戦うために明日のゲームでは勝利が欲しい所である。明日負ければ阪神との差は1ゲームとなってしまう。勝率を考えると実質は2ゲーム差という表現もあるのだが、「1ゲーム差」と表記されるとヤクルトには焦りが生まれ、阪神には希望が生まれる可能性がある。ペナントレースはまだまだ終わらない。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     投手陣は二失点なので責められませんね。不調の岡本に歩調を合わせるように、タイムリーはあるものの村上の一発が止まってしまったのと、オスナの当たりが止まってしまって、得点力が少し落ちていますね。
     マジック点灯させたチームはそれが消滅することがあっても、最終的には優勝することが多いものですが、今日負けて連敗したとしても、まだまだ有利な状況であってもファンとしては嫌な気分になります。

  2. sabo より:

    これまで見てきた秋山よりは調子が悪そうに見えましたが結局抑えられちゃいました
    投球術で見下ろされちゃったかな

    高橋は調子が悪いのは違いないけどパワーだけで途中までは抑え込める魅力を再確認しましたね

    今年は高橋と高梨が良い働きをしてくれているので高橋も中10で調整しなおして頑張ってもらいましょう

  3. FIYS より:

    saboさんへ

    いつの間にか先発投手の枚数が揃っていましたよね。高橋は投げるボールは間違いなく一級品ですからね。後は安定感ですよね(今シーズンは頑張っていますが…)。

  4. FIYS より:

    超匿名さんへ

    数字上の話ももちろん大事ですが、やはり1試合1試合人間の気持ちは動くものですもんね。そういった意味では阪神との3連戦をしっかり勝ち越せたのは大きいですよね。

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