2013他球団のドラフト

ドラフト

不作のドラフトなどと言われている2013年のドラフトですが、個人的にドラフト会議は非常に興味深いイベントなので今年は、他球団の指名についても簡単に感想を述べたいと思います。先日「ドラ1 12人は誰だ?」という記事も書いたのでドラフト1位選手も一挙に公開したい。

巨人 ドラフト1位 小林 誠司(日本生命)右投右打 捕手
・巨人に関しては巨人にしかできない指名をしたな。という印象である。余裕が感じられる。外れ1位とは言えディフェンス型の捕手を1位で指名できるチームは現状ないだろうし、残りの4名は全員高校生である。最近の巨人は育成にも自信を持っているように感じているので、個人的には良い指名をしたのではないかと感じている。高卒の4人はドラフト関連の雑誌によく登場する華のある4人である。10年後このドラフトがどう評価されているか興味深く感じる。

楽天 ドラフト1位 松井 裕樹(桐光学園)左投左打 投手
・今年の№1投手松井を獲得できたのだから言うことなしだろう。昨年の森雄大に続き高校生の逸材サウスポーを獲得した。この2人が1軍で戦力になるようなら楽天の未来は明るそうである。
2位の内田も今年の高卒野手の中で長距離砲と言う意味では№1の選手だと感じている。高卒の上位2人については非常に羨ましい。
それ以降は投手をかき集めた印象だ。特に大学、社会人の選手については、楽天の弱点であるリリーフの強化を目的とした指名だと思われる。1人でも2人でも戦力になってくれれば…という所だろうか?

阪神 ドラフト1位 岩貞 祐太(横浜商大)左投左打 投手
・阪神は左投手をかき集めましたね。岩貞含めてリリーフ起用ですかね?この中で個人的に一番気になるのは6位指名の岩崎(国士舘大)だ。しなやかな投球フォームで伸びしろもありそうに感じる。先発、リリーフ両方が視野に入るのではないだろうか?
野手では補強ポイントだった捕手に梅野(福岡大)、若手長距離砲で横田(鹿児島実業)を獲得した。昨年のドラフトに比べると地味な印象もあるがまずまずの指名ではないだろうか?

西武 ドラフト1位 森 友哉(大阪桐蔭)右投左打 捕手
・私はヤクルトファンのため、森はほぼノーマークだったのだが一番良いチームに入ったのではないだろうか?個人的には現ヤクルトの武内の高校時代と被るためプロでどれだけ打てるかが気になる。森の長所である打撃が通用するかどうか?これが一番のポイントである。
西武のドラフトも味があって好きである。森の一本釣り以外にも2位で大型内野手山川を獲得し、投手は未完の大器3人という印象である。もしヤクルトがこの指名をしていたら少しショックを受けてしまうようなメンバーに感じるがどうなるだろうか?

広島 ドラフト1位 大瀬良 大地(九州共立大)右投右打 投手
・去年のドラフトとセットで考えれば非常に良い指名をしたのではないだろうか?大瀬良、九里の本格派2枚をどう起用するだろうか?個人的には先発としては即戦力になるのは難しいという予想なのだが、リリーフとして短いイニングを任せるのであれば1年目からの活躍も期待できそうに感じる。
3位の田中(JR東日本)については似たタイプの選手が多そうなので広島ではないかな?という印象もあるがどうだろうか?

ロッテ ドラフト1位 石川 歩(東京ガス)右投右打 投手
・1位の石川に関しては、ドラフト前に一気に評価を上げた印象がある。そういう意味では去年の石山と被るし、2球団競合しての1位指名と言うことで楽しみな選手である。もう少し情報を集めなければならないが、先発として考えた場合今年の指名選手の中で即戦力度は上位なのかもしれない。
その他の指名も非常にバランスの良い指名をしたと感じる。密かに注目したいのが5位の井上(日本生命)である。大学時代から長距離砲としてドラフト候補に挙がっていたが指名漏れしてきていた。ここに来て指名されたということは打撃の確実性が上がってきたと考えて良さそうだ。打撃に特化した大型社会人選手で活躍した選手が最近はほとんどいないと思うのだが、この井上はどうだろうか?

中日 ドラフト1位 鈴木 翔太(聖隷クリストファー高)右投右打 投手
・鈴木が1位で消えるとは思わなかった。確かに2年次のボールは非常に素晴らしく体幹もしっかりしていそうで期待が持てるのだが、怪我もあって今はこの時の状態よりも力は落ちていると考えられる。広島5位の中村(関東一高)にしてもそうなのだが、下級生時に高い評価を受けていても3年次に成績を落としている投手はプロに入ってから苦しむ印象が強いので気になってしまう。鈴木に関しては、元オリックスの甲斐拓哉投手の高校時代と似た印象がある。大成できなかった投手と比べてしまい申し訳ないのだが、誉め言葉のつもりである。
2位の又吉(香川OG)指名にも驚いた。独立リーグ出身の選手で最上位指名選手ではないだろうか?独立リーグの存在意義が徐々に大きくなってきている。良い傾向ではないだろうか?
正直12球団で最も厳しいドラフトになった印象があるのだが、中日だけに不気味である。

ソフトバンク ドラフト1位 加治屋 蓮(JR九州)右投右打 投手
・DeNAの柿田(日本生命)やヤクルトの杉浦(国学院大)にも言えることなのだが、来シーズンからいきなり活躍することは難しいかもしれないが、将来チームを背負って立てるような投手に育つ可能性がある投手と言う意味では1位にふさわしい投手だと思う。2位の森(三菱自動車倉敷)3位の岡本(かずさマジック)も加治屋に引けを取らない実力に感じる。リリーフ投手の強化と言う意味でも良い指名なのではないだろうか?ちなみに2位の森投手は小関順二氏が絶賛しているので注目してみたい。
4位の上林(仙台育英)も将来が楽しみな選手ですね。育成ドラフトも含めてソフトバンクらしい指名に感じた。

DeNA ドラフト1位 柿田 裕太(日本生命)右投右打 投手
・柿田に関しては、将来性に期待できそうである。3年後を楽しみに待ちたい。どんな投手に成長するだろうか?身体の強さは大きな武器である。
2位の平田(Honda熊本)、4位の三上(JX-ENEOS)含め社会人の投手は素材型の投手に感じる。どう伸ばすかはDeNA首脳陣の腕次第ではないだろうか?
3位の嶺井(亜大)は1年目からどれくらいDeNA捕手陣の競争に加われるか楽しみである。西武に入った森、阪神に入った梅野同様良いチームに入ったと思う。

オリックス ドラフト1位 吉田 一将(JR東日本)右投右打 投手
・1位吉田、2位東明(富士重工)という即戦力投手2名の獲得は上出来だろう。但し即戦力と言っても豊作だった今年のルーキーと比べるとやはり少し劣っている印象は拭いきれない。それでも吉田の大型なのに低めにボールを集めるコントロールは岩隈を彷彿とさせるし、東明もヤクルトの七條のルーキーイヤーを思い出すようなボールのキレがある。2人ともそれなりの数字は残せそうである。
3位~6位の若月(花咲徳栄)、園部(聖光学院)、吉田(北照)、奥浪(創志学園)の高卒のスター野手4人獲りは非常に魅力的な指名である。3位の若月はポジション柄、茨の道が待っていると思うのだが、この4人が将来戦力になるようなことがあれば…夢の膨らむドラフトですね!ワクワク感と言う意味ではオリックスのドラフトが№1ですかね。

ヤクルト

日本ハム ドラフト1位 渡邉 諒(東海大甲府)右投右打 内野手
・1位指名で3回くじで敗れてしまったもののその割には魅力的な指名になっているのではないだろうか?渡邉は今ドラフトの野手№1の選手ではないだろうか?色んな魅力に溢れており、様々なタイプの選手に成長する可能性がある。華のあるスター選手になる可能性もあればいぶし銀の脇役になる可能性もある。3位の岡も糸井を育て上げた日本ハムが合っているような気がするし、大社の4人の投手も1人ぐらいは1年目から戦力になるのではないだろうか?7位岸里(花巻東)、8位石川(帝京高)含め将来に期待が持てる布陣に感じる。

ファンの皆さんは今年のドラフトにどういった印象をお持ちでしょうか?小関順二氏は、NumberWebの中で60点以下が7球団と言う非常に厳しい評価をしているが、私の中では全チームが70点以上は付けられる指名をしたのでは?と感じている。
冒頭にも書いたように不作ドラフトなどとも言われる今年のドラフトだったが、10年後どういった評価がなされているだろうか?これは「神のみぞ知る」ことですね。
また即戦力予想など出来ればと思っています。

最近はドラフトの記事ばかりになってしまって申し訳ありませんが、お付き合いいただいてありがとうございます。


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コメント

  1. パイン より:

    他球団指名では、オリックスがうまく当てましたね。
    あとは、西武とロッテが印象的でした。
    抽選の結果からも、全体にパリーグの方が順調に進めたように思いました。

    30勝投手というのは、ミッキー加藤ですね。高市は25勝くらいではなかったでしょうか。
    どちらの投手も、プロ入りの時点で、調子のピークは過ぎていたようですね。
    実力的に通用しないのは仕方ないとしても、ケガなどもあって思ったスタートが切れなかったのは残念でした。

    大学で実績のある選手の難しいところで、周囲の目などもあって自分を見失う悪循環に陥るのでしょう。
    結果として、良かった時のピッチングを取り戻すこともなく終わってしまうのは悔しいことです。
    自分の持ち味を良く知って、力を出し切るためにはいい子ちゃんではダメかも知れません。

    かつて、社会人出身の安田さんは同年の松岡、若い浅野らが150キロ近い球をビュンビュン投げ込んでいる横で、
    130キロ程度の球をポンポン投げていたそうです。
    遅い球ばかり投げて「真面目に投げろ」と言われ、「これが全力投球だ」と言った、そんな度胸が欲しいですね。

  2. FIYS より:

    > パインさんへ

    オリックスの指名はワクワク感がありますよね。

    加藤は東京六大学で30勝もしているのですね。知らなかったです。ルーキーイヤーの開幕シリーズに先発したのですが…大成できませんでしたね。
    言われてみると岩橋のフォームは加藤にも似ているような気がしますね。岩橋は自分を見失わないようにしてほしいですね。

    私の知らない時代の話、いつも興味深く読ませていただいています。ありがとうございます。

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