小川粘投もチームは力負け

2025試合結果


ヤクルト0-4広島

これが今のチーム状況である。それしか言いようがない。小川は、粘り強いアプローチで喰らい付いてくる広島打線に苦戦しながらも何とかファビアンのソロホームランによる1失点で粘り切ってみせた。先発投手としての役割はしっかり果たしたのだが、打線が援護することが出来ず、最終的には7回のマウンドに上がった田口が広島打線に掴まってしまい、試合の行方は決してしまった。先発投手が踏ん張った試合に関しては、何とか1つでも勝ちを拾っていきたいのだが、それすら簡単ではないというのが、今のヤクルトの現実である。

ヤクルト先発の小川は、広島打線の粘り強いアプローチの前に毎回ランナーを許す苦しい投球となった。しかし、そこで簡単に崩れないのが小川である。2回の1アウト満塁の場面に関しては、ここで失点してしまうと試合が壊れてしまうというような大事な場面となったのだが、ここを何とか凌いでみせた。3回にファビアンに浴びた一発に関しては、インコースのストレートにしっかり反応したファビアンを褒める他ないという部分もあり、致し方ない失点と割り切るしかないのではないだろうか?結局小川は、6回で121球を投げ、被安打6(被本塁打1)、与四死球3の1失点でまとめてみせた。スタッツを見れば、今日の小川の投球がどれだけ苦しかったか伝わってくるのだが、それでも6回1失点で凌ぎ切る所に小川の試合を作る能力の高さを感じさせてくれる。
正直ほぼ防戦一方のようなゲームであり、チームとして試合内容も良くなかったのだが、それでも失点を抑えることによって、終盤に勝負出来るだけの形を作ってくれた。打線に多くを期待できない状況なだけに、先発投手がこういった粘りを見せることは大切である。
小川は、在籍13年目で3度のリーグ優勝、1度の日本一を経験しているのだが、その反面チームが苦しいシーズンでもコンスタントに結果を残しており、このブログでも何度か「弱小チームのエースの佇まい」を感じるとの記事を書いた記憶が残っている。チームの状態に左右されることなく、自分の投球に集中できる小川の存在は、心強いものである。
7回以降もリリーフ陣が粘って、広島投手陣にプレッシャーを掛けたなかったのだが、2番手の田口が、野間、羽月、ファビアンに3連打を浴び、0アウト満塁のピンチを招くと、ここで末包にもレフト前へ2点タイムリーヒットを浴びてしまう。その後もピンチを広げてしまい、この回を投げ切ることなく、マウンドを降りることになってしまった。
田口に関しては、今シーズンも中々状態が上がらないのだが、それでも対左打者という部分に関しては、ある程度結果を残していたため、野間、羽月と続く7回に投入出来ることはプラスに働くと思ったのだが、ここで連打を浴びてしまったのが痛かった(羽月はセーフティーバントによる出塁)。小川が粘って来ただけに、リリーフ陣も粘りたかったのだが、そう上手くはいかなかった。この回は代わった金久保も菊池にタイムリーを許し、0-4とリードを広げられてしまった。今のヤクルト打線が、広島の強力リリーフ陣を相手に4点を追いかけるのは非常に難しく、実質この回で試合の行方が決まってしまった。

広島の先発はここ数年結果を残せていない高橋だったため、早めに打ち崩したかったのだが、初回、2回とダブルプレーでチャンスを潰し、おそらく最初から予定されていたであろう3イニングを無失点で投げ切られてしまった。まずは、この3回までで得点を奪えなかったのが痛かった。ここで先制点を奪うことが出来ていれば、もう少し試合の流れも違ったはずである。
そして、この試合唯一のチャンスと言っても良い場面を作った4回に得点を奪えなかったことも痛かった。この回からマウンドに上がった鈴木から、岩田のヒットとサンタナの2ベースで1アウト2,3塁のチャンスを作ったのだが、ここで昨日に続いて4番に入った山田がセカンドフライ、5番オスナが三振に倒れてしまった。その前のサンタナの2ベースで内山がホームまで返れなかったプレー含め、もどかしさを感じるイニングとなってしまった。この回以降は、チャンスらしいチャンスすら作ることが出来ず、最終的には完敗というようなゲームになってしまった。
日々のオーダーを見るだけでも首脳陣の苦悩が伝わってくる毎日である。「4番山田」に関しては、気分転換という意味合いであったり、自チームや相手チームの心理的影響を考えた上での起用だと思われる。決して山田の状態が上がっている訳ではないのだが、4番に入ることで相手チームの警戒感を強めるとともに、自チームの選手達にも4番に山田がいることの安心感を感じてもらいたいという部分があったのではないだろうか?逆に言えば、それくらいのことしか出来ないくらいにチームが追い込まれていることが伝わってくる。2試合続けて山田が結果を残せなかったことも明日以降に響いてきそうである。

この日は、イースタンのゲームでも日本ハムの投手陣の前にヤクルト打線は継投でのノーヒットノーランを喫しており、現時点で1軍で使えそうな活きの良い若手が皆無であることも苦しいところである。




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コメント

  1. 超匿名 より:

     今の打撃力だとこの試合のような投手見殺しのゲーム多くなりそうですよね。加えて守備力もちょっとどうかなという場面もあるのが余計に厳しい。
     二軍に触れられていますけど、西村澤井北村の内1人くらいは今季中になんとか戦力化のメドを立てて欲しいところです。

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