相川亮二FA宣言

ヤクルト・相川亮二捕手(38)が1日、フリーエージェント(FA)権を行使することを表明した。神宮クラブハウスを訪れ、取材に応じた。

 「FA権を行使することにしました。僕自身は今も悩んでいますが、(宣言)しないことには道は開いていかない。自分自身、勝負という気持ちで、もしそういう話があれば聞きたい」と話した。

 すでに10月31日に球団側に意向を伝えており、連休明けの4日に書類を提出する。相川については巨人が獲得調査を行っていることが判明。今季まで正捕手を務めた阿部の一塁コンバートがすでに決まっている。今後、正捕手候補として本格的に獲得に乗り出す見通しだ。(サンケイスポーツ引用)

昨年からFA権を行使しての移籍が噂されていたが、今シーズンは本当にFA権を行使して他球団に移籍することになりそうである。昨年の記事はこちらから→「谷繁新監督と落合GM。そして相川はどうなる?

昨年の記事にも書いた通り、私は相川をFAで獲得すること自体に反対していた人間である(当時は米野を育てるべきだという考えでした。)。ヤクルトのキャッチャーというと何と言っても古田敦也氏の存在抜きでは語れない。キャッチャー古田の時代を長く経験してきている私からすると横浜の相川はそこまで素晴らしいキャッチャーに感じていなかったというのが正直なところである。
しかし相川が加入してからのヤクルトは少しずつチーム成績を向上させ、何度かCSには駒を進め、2011年には後一歩でリーグ優勝という所まで迫って見せた。これは相川が加入したことによってチームの要であるレギュラーキャッチャーが固定されたことが大きな要因の一つだったように感じる。私の予想は良い意味で裏切られたのかもしれない。それでも優勝というところまでは行けなかったというのも事実である。そして若い中村の台頭が相川の出場機会を奪っていったこともまた事実である。
昨年に関しては、宮本の引退もあり、同時に相川にまでチームから出て行かれてしまってはチームが崩壊してしまうのではないか?という危機感を持っていたが、今年に関しては「FAで出て行かれてしまっても仕方ないかな。」と感じている。相川が残留した今シーズンもチーム成績は向上せず、結局はセ・リーグ最下位に終わってしまったし、捕手も中村が打撃力を付け、出場機会を増やし、中村の下の世代でも西田という打てる捕手が育ってきている。そうなると相川の立場はチーム内でも難しい立ち位置に置かれてしまうことが予想される。
個人的にはレギュラーを獲得できなくてもチームのまとめ役として残ってほしい気持ちがあるのだが、相川本人としては、出場機会を与えてもらえるチームでのプレーを希望しているようだ。まだまだ「捕手相川」としてバリバリ働きたいということなのだろう。そうなってくると他球団でプレーしたほうが相川にとってもヤクルト球団にとっても良いのかもしれない。
しかし捕手というポジションは他のポジションに比べて特殊なポジションであり、移籍しても働き場所がある球団があるのか?獲得に動く球団があるのか?という疑問は湧いてくる。結局残留するということもあるのではないか?と思うのだが、上記の通り、阿部をファーストにコンバートする予定の巨人が獲得に手を挙げるのでは?という報道がなされている。しかし相川自身の希望である出場機会の確保ということを考えた場合本当に巨人というチームが良いのだろうか?阿部がコンバートされたとしても巨人には昨年のドラ1捕手小林がいる。この小林、今シーズンも捕手としての経験を積み、それなりの成績を残している。肩の強さは超一級品と言っても良いような素晴らしいものを持っており、普通に考えるとこの小林をメインに捕手を回していくと思われるのだが…相川はそれでも良いのだろうか?(それとも巨人は相川とレギュラー捕手として期待しているのだろうか?)
ヤクルトに残って中村、西田と争うのと巨人に移籍して小林と争うのとそんなに大きな違いはないように感じるのだが…(もちろん優勝を経験したいということなら巨人に移籍したほうが近道だとは思うが…)
他には昨年獲得の報道があった中日や古巣のDeNA辺りが相川の希望に合致してくるだろうか?

このままヤクルトを退団ということになれば寂しいことに変わりはないが「FA権」は選手の権利である。じっくり考えて自分の野球人生を決めていってもらいたい。

P.S ロッテの成瀬もFA宣言をしたようですね。こちらはヤクルトが獲得に向かうとの報道があります。今シーズンは試合ごとに波が大きかった印象がありますが、まだ年齢的にも若く、先発サウスポーとして大いに期待できると思います。争奪戦になった場合獲得できる可能性は低いと思いますが、獲得に向かって良い投手に感じます。

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村







コメント

  1. より:

    こちらのブログでは相川FAは間違いなく記事になると思っていたので早速、反応させて頂きました。

    相川自身のコメントにも「迷っている」いるのが本音なんだろうなと思えます。
    年齢的にも引退後のキャリアを考えると思うのでヤクルトに残留すればコーチは確実で宮本が監督になったら重要なポストが与えらるのは想像がつくので安定を求めたくなりますよね。当然、移籍先の交渉にも引退後の話は出ると思いますが、やっぱりヤクルト程の安定は難しいと思います。

    FAで移籍しても噂がある巨人やDeNAや中日へ行ったとしても小林・黒羽根・谷繁がいるので起用は中村と併用のヤクルトとあまり変わらないと思うし結果を残せなければ今より酷い立場になる可能性もあるので残留をする可能性が高いと思います。

    私的には相川は残留・移籍どっちでもいいです、今のヤクルトでは捕手の力だけでチームが強くなるとは思えず投手や守備を普通くらいにしないと接戦をものに出来ないからです。

    ちなみに移籍するなら巨人に行って欲しいですね人的補償で若手で埋もれている良い選手が多いですからね、出来れば松本や藤村あたりが外れて欲しい(最悪の外野陣を強化してもらいたいです)
    中日やDeNAは人的補償だと、適当な選手が見つからない・・・・三嶋や荒波とか高橋周平とか外れてくれるならいいんだけど(笑)

  2. でぶちゃん より:

    相川なんていらねえよ!結局、古田はおろか谷繁も超えられなかった。中村、西田に期待しよう。読売だったら人的補償で中井か隠善あたり獲れそうだ。中井はショート出来るし、隠善はセンターOKでしょう。意外と阿部がプロテクトもれしてたりして・・・。

  3. ネコ サカナ より:

    他球団ならフル出場確実ですよ。
    でなければWBC戦士に何度も選出されません。
    相川には他球団で
    もうひと花咲かせてほしい。
    日本シリーズで活躍したSB細川のような
    ベテラン捕手の底力と安心感を
    見せつけてほしい。

  4. FIYS より:

    > Kさんへ

    確かに移籍濃厚という記事を目にしますが、残留の目も少しはありそうな気もしますよね。どこの球団に行っても競争はありますからね。
    FA移籍ということになれば当然人的補償は気になりますよね。

  5. FIYS より:

    > ネコ サカナさんへ

    そうですね。贔屓チームの選手に対してはどうしても厳しい目で見てしまうことが多いのかもしれません。ベテラン捕手の安心感と底力という言葉はグッときます。ここでのFAでの移籍は相川にとってもプラスになるかもしれませんね。

  6. FIYS より:

    > > でぶちゃんさんへ
    >
    > 今のチーム状況ですとヤクルトにとっても相川にとってもFA移籍という形が最も納まりが良いのかもしれませんね。確かに人的補償は気になります。ヤクルトのチーム状況を見てプロテクトをかけるはずなので、おそらく投手を厚めにプロテクトすることが考えられますよね。
    > 一芸に秀でた野手の獲得ということになるでしょうか?昨年も話題になりましたが、確かに阿部がプロテクトされないという可能性も僅かですがあり得る気がしますね。

  7. sabo より:

    なまじ未だ衰えきらず捕手トップレベルの力を持っている相川ですから
    結局たとえヤクルトにとって相川が必要でも相川にとってはそこまでヤクルトは魅力的ではないと言えます
    移籍当初はAクラス常連扱いでしたけど今や最下位常連
    人気だって今やベイスターズの方が高いくらいです

    極めて個人的には相川には巨人に行って小林からレギュラーを奪い取り
    阿部からレギュラーを奪った小林からレギュラーを奪った相川からレギュラーを奪った中村をいう構図にして溜飲を下げたいです

  8. FIYS より:

    > saboさんへ

    コメントありがとうございます。キャッチャーというポジションは特殊なので、起用法が難しいですよね。相川自身がどのように考えているかによって移籍先が変わって来るでしょうね。これまでの報道通り本当に巨人に移籍するのですかね?

タイトルとURLをコピーしました