前田穂南が日本新記録!止まっていた時計が動き出す!

陸上競技


2024年1月28日に行われた大阪国際女子マラソンで東京オリンピックマラソン日本代表の前田穂南が2時間18分59秒という日本新記録で2位に入った。従来の日本記録は、2005年にベルリンで野口みずきが記録した2時間19分12秒だったのだが、この記録を19年ぶりに更新してみせた。
ちなみに2018年に設楽悠太が高岡寿成の日本記録を更新した時は、16年ぶりの快挙だった。→「設楽悠太が日本新記録!止まっていた時計が動き出す! | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)
そう考えると19年ぶりの日本記録更新は、今後の日本女子マラソン界にとって非常に大きな出来事になったのではないだろうか?
1990年代~2000年代前半までは、日本女子マラソン界は、世界トップクラスの実力を有していた。オリンピック、世界陸上という大きな大会でも結果を残し続け、高橋、野口はオリンピックの大舞台で金メダルを獲得してみせた。01年に高橋が更新した日本記録は、そのまま世界記録という快挙だったし、野口もアテネオリンピック翌年に日本記録を更新するという充実ぶりだった。日本女子長距離界は、このまま世界のトップクラスを維持できるものだと思っていたのだが、ここから世界のタイムが飛躍的に伸びるのと反比例して、記録が伸び悩むようになってしまった。シューズ革命が起こり、タイムが目に見えて向上し始めた2017年辺り以降は、男子の方が記録が伸びはじめ、世界との距離という意味でも男子の方が女子より多少近くなったのではないか?と感じることもあったほどである。
前田穂南は、2019年の第1回MGCの覇者であり、ハイペースで押していける強いランナーという印象はあったのだが、厚底シューズへの切り替えに苦戦したり、昨年のMGCでは、結果を残せなかったりと、ここ数年苦しんでいた。それでも今回の大阪国際女子マラソンでは、パリ五輪へのラスト1枠を奪い取りに行く積極的なレースを展開してみせた。MGCファイナルチャレンジ設定記録は、2時間21分41秒に設定されており、今回のレースでもその設定タイムが一つの目安になっていたのだが、最終選考レースの名古屋ウィメンズマラソンのことを考えれば、出来るだけ圧倒的なタイム(日本記録の更新)を出しておきたいという前田自身の強い意思があったのではないだろうか?中間点過ぎからペースアップし、ペースメーカーの前に飛び出した場面は、前田の身体と心が「行ける。」と判断したからこその飛び出しだったはずである。その後エデサ(エチオピア)に逆転を許し、優勝を逃してしまったことは残念ではあったし、今の日本と世界の距離を感じる場面でもあったのだが、それでも前田が日本記録を更新したことで、男子同様、今後この記録も更新されていく未来が待っているように感じる。
私が女子マラソンを見始めて以降の日本記録(有森、小鴨、安部、朝比奈、高橋、渋井、野口)は、その時点で充分世界と戦える(オリンピック、世界陸上でメダルが狙える)だけのタイムだったと思うのだが、今回の前田のタイムに関しては、まだ世界との差が大きいと感じる。ここから差を埋めるべく日本女子長距離界は新たなスタートを切らなければならない。まずは3月の名古屋ウィメンズマラソンである。今回前田が達成した2時間18分59秒をターゲットに熾烈な争いが繰り広げられるはずである。




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