弱くても「あってはならない類のゲーム」

2025試合結果


ヤクルト2-8日本ハム

ヤクルトが弱いとか日本ハムが強いとかそういったことを言う以前の問題が浮き彫りとなってしまうようなゲームになってしまった。弱くても、否弱いからこそコツコツと丁寧に戦うことが求められるのだが、昨日のゲームの8回裏の失点同様、勿体ないプレーが目立ってしまった。ちょっとした四球やエラーなどがことごとく失点に繋がってしまった。あまりにも余計な失点が多かった。残念である。

冒頭で残念なゲームだったと書いたのだが、まずは良かったところから書いていきたい。それは初回の攻撃である。今日は、日本ハム先発が左の技巧派加藤貴ということもあり、ヤクルトのスタメンは、1番並木、2番サンタナ、3番内山、4番オスナ、5番増田、6番山田、7番古賀、8番北村拓、9番伊藤と1番~9番までズラリと右バッターを揃えてみせた。私は、このブログで何度か触れている通り、今のメンバーであれば、1番にスピードタイプ、2番に小技も出来る左バッターを置き、3~5番に長打が期待できる打者を並べるというのが理想なのだが、今日はそういったオーダーではなかった。これは、好投手加藤貴を攻略するために考えたオーダーを組んで来たと思うのだが、そのオーダーと好球必打の積極的な姿勢が初回に機能することとなる。
この回先頭の並木が2球目をセンターに弾き返し、出塁すると続くサンタナのライト前ヒットでいきなり0アウト1,3塁のチャンスを作る。内山はダブルプレーに打ち取られてしまうのだが、その間に1点を先制することに成功する。オスナはヒットを放つものの走塁死で3アウトチェンジとなってしまい、見方によっては非常にもったいない攻撃ということも言えるのかもしれないが、攻撃的なオーダーを組んで、積極的な姿勢で先制点を奪った部分はポジティブに評価したいと思っている。コントロールとテンポが非常に良く、球数少なくイニングを喰うことが出来る加藤貴は、現代野球の先発投手に必要なスキルを持ち合わせた好投手である。「完投」や「マダックス」というものが高く評価される時代において、各打者が積極的にファーストストライクからスイングを掛けることはある意味では勇気のいる作戦だと思っている。上手くいかなければ相手を楽にさせてしまうリスクが高い策でもあるからである。それでも加藤貴をしっかりスカウティングした中で、作戦を立て、各選手がその作戦を遂行したからこその先制点だと感じることが出来た。もちろん内山がヒットで繋いでくれることに越したことはないのだが、そう簡単にはいかないものである。結局最終的には加藤貴に完投を許すことになるのだが、重要視していただろう初回の攻撃に見せ場を作ったことは明日以降にも繋げていってもらいたい。

最初に個人的に感じた今日のゲームでのポジティブな部分を上げたのだが、それ以外に関しては、ミスが目立ってしまった。弱いからこそこういったミスは減らしてもらいたいのだが、こういったミスが出てしまうからこそ弱いという言い方も出来るのかもしれない。
昨シーズン終盤から安定感が出てきたことにより、試合を作れるようになってきた先発の高梨は、古巣日本ハム相手に良いところを見せることが出来なかった。ボールの威力やキレ自体は、そこまで悪いようにも感じなかったのだが、初回に2アウトからレイエスに逆転2ランホームランを浴びたことが、その後の投球を微妙に狂わせてしまっただろうか?2回は先頭の石井を簡単に歩かせてしまうと2アウト後にも四球を与え、ピンチを広げ、五十幡にタイムリーを浴び、3回は清宮幸、レイエスの連打で1点を失い、4回は古賀のパスボールや四球も絡む中で2アウトから清宮幸、レイエスの連続タイムリーで2点を失い、結局高梨は初回から4回まで毎回失点を重ねてしまい、4回6失点で負け投手となってしまった。6失点中5失点が2アウトからの失点というのも勿体ないし、四球やミスが絡んでの失点が目立ってしまったのもいただけなかった。高梨は、昨シーズン最終盤から徐々に投球に上手さのようなものが加わってきた印象があったのだが、まだまだアピールを続けなければならない立場である。それだけに今日の投球内容は残念なものとなってしまった。
5回は清水がしっかり無失点で切り抜けたと一瞬は思ったのだが、サード北村拓の悪送球で3つの目のアウトを取り逃すと、その後水谷にタイムリーヒットを打たれてしまい、結局5回も1点を失ってしまった。この回のエラーに関しては、実質セカンドを守っていた山田のエラーだと思っている。北村拓の送球は多少シュート回転していたかもしれないが、2アウトの場面であり、山田がしっかり捕球すれば、それで3アウトチェンジという場面だった。そこで後逸してしまったのだが、何ともお粗末なプレーとなってしまった。山田は久々の先発出場だったのだが、だからと言って今日のミスに関しては擁護できないプレーとなってしまった。
ミスが重なる中で失点も重ねてしまうと、加藤貴のようなタイプの投手を相手に反撃することは非常に難しくなってしまう。今のヤクルトは戦力的に他球団に劣ってしまっているため、ある程度負けが込んでしまうことはやむを得ないと思っている。しかし、今日のように当たり前にこなさなければならないプレーでミスが出てしまうようでは、更には勝利が遠退いてしまう。出来るだけミスを減らすことで勝利を拾うゲームを増やしていきたいところである。

P.S 日本ハムのルーキー山縣のショートでの守備は一見の価値ありですね。NPBでレギュラーを掴むショートの選手はどの球団の選手でも守備は上手いのですが、その上手いショートの中でも違いを見せられる選手だと感じます。もちろん早大時代から守備の評価は相当高かった選手なのですが、プロの世界でも全く見劣りしないどころか、相当上手い部類の選手だと感じます。打撃面でも想像以上にアジャスト出来ているため、もしかするとレギュラーを獲得する可能性もありますかね。山縣の守備はずっと見ていられますね。




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コメント

  1. sabo より:

    UZRという指標もヤクルトは良くないらしいですが、守備走塁に関しては若手ベテラン関係無く成長しないといけない年だと思います。勝ちを狙わないと行けませんが、とはいえ内容を優先しても許される順位でもあると思います。新たな寺内コーチも一軍にいますし、とにかく成長ですね。

    走塁もチャレンジやギャンブルも有りだと思いますが、明らかな無茶や、油断としか思えないボーンヘッドも今年は多いので。

    • fiys より:

      saboさんへ

      走塁については、チームとして積極的に次の塁を狙おうとする姿勢が見えてきたように感じます。しかし、そのことが勝利に繋がっていないので目立ちませんが…。

  2. 超匿名 より:

     山田が攻守共に冴えないのが寂しく思います。
     交流戦に相性の良い石川に出番が回ってこないことも、ベテランの置かれた立場が厳しくなっているのかなとも受けとれます。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      実績のある選手でも、結果は求められますからね。山田の状態は心配ですよね。

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