田中智美意地の激走!

女子マラソンのリオ五輪代表選考会を兼ねた大会で、田中智美(28)=第一生命=が2時間23分19秒で日本人トップの2位に入った。優勝したキルワ(バーレーン)の飛び出しにはついていけなかったが、デッドヒートとなった3位の小原怜(天満屋)を最後に振り切り1秒差でゴールした。
(デイリースポーツ引用)

キルワには勝てなかったが、田中の意地の走りにグッときた。これでリオ五輪は当確だろう。まずはこちらの記事を読んでもらいたい→「増田明美氏の意見に賛同
北京世界陸上の代表選考に増田明美氏が疑問を呈したことに賛同する内容の記事を書いたのだが、この時不可解な理由で落選してしまったのが、今日の名古屋ウィメンズマラソンで2位に入った田中だった。今日は序盤からペースメーカーが作る2時間23分台くらいを想定したペースで走り続け、30キロ以降のキルワの飛び出しに対しても何とか粘って見せた。37キロ付近で小原に追いつかれてしまったが、その後は離されることなく並走し、ラスト100メートルのスプリント勝負で競り勝ってみせた。
今日のレースは完全に田中に肩入れして観戦していただけに最後に2位でゴールしたときには感動を覚えた。田中にとっては北京世界陸上で代表に選ばれなかったこと自体想定外だったと思う。上記の過去記事に書いたとおり、日本陸連のよく分からない説明によって代表になれなかったのだが、今回は日本人ランナーの実力者も多数エントリーする中で積極的な走りを展開し、しっかり日本人トップの座を勝ち取ってみせた。2時間22分30秒を切れていないため今日の時点で内定というわけには行かないが、それでもこのレース展開なら「文句なし。」だろう。
小原も30キロ過ぎに一旦離されてから懸命の走りで田中に追いつき、リオ五輪への執念を見せてくれた。素晴らしい走りだったと思う。しかし今日は申し訳ないが田中を応援させてもらった。正直1秒差で小原が田中に勝っていたとしたら、またマスコミの格好のネタにされてしまっていたのではないだろうか?
と言うのも北京世界陸上の代表選考会で田中が落選し、代わって代表入りしたのが、小原とチームメイトの天満屋所属の重友だったからである。田中が走れなかった世界陸上では伊藤舞が7位入賞を果たし、リオ五輪の内定を勝ち取り、今日のレースで小原が競り勝っていたとしたら、おそらく田中が悲劇のヒロイン的な取り上げられ方をされてしまい、小原や重友、天満屋が完全にヒール役になってしまう可能性があったからだ。選手とは直接関係のないところで世間に面白おかしく取り上げられては選手の精神的負担も非常に大きなものになってしまうと考えられる。こういったドラマ性は注目を集めるという意味ではプラスの面もあるのかもしれないが、私自身はあまり好きになれない盛り上がり方である。

兎にも角にも今日のレースで田中は自分の実力を日本陸連にアピールすることが出来た。これでリオ五輪女子マラソンの代表は伊藤舞、福士加代子、田中智美の3名で決まりだろう。リオ五輪に向けて良い準備をしてもらいたい。

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