マテオ相手によく追いついた。

ヤクルト6-6阪神(延長12回)

不細工なゲームではあったが、個人的には今日の引き分けはオッケーかな?と感じている。ペレス、徳山のインフルエンザでの離脱もあり、リリーフ陣が非常に不安定な状況であるためこういうゲームも増えてしまいそうである。昨シーズンと比べてはいけないのだが、苦しい状況ではある。

先発のデイビーズはいきなりルーキー高山にホームランを浴びるとその後もピンチを招き、もう1点追加されるという大荒れの立ち上がりとなったが、初回を何とか2失点で切り抜けるとその後は、何とか無失点で切り抜け、5回を被安打4(被本塁打1)与四死球4の2失点でまとめてみせた。しかし球数が5回で101球と極端に多く、リリーフ陣の台所事情が苦しいことを考えると合格点を与えるまでは至らない投球内容だったように感じる。ボールの走りもコントロールもイマイチだったようだが、今後の登板ではもう少し調子を上げることが出来るだろうか?

リリーフ陣は6回から村中ー杉浦ールーキーオンドルセクと1イニングずつ繋ぎ、延長戦に入ってからは古野ー寺田ー久古と繋いで見せた。秋吉以外全員を登板させるという必死の継投となったのだが、思うように阪神打線を抑えることは出来なかった。
1点リードの7回からマウンドに上がった杉浦は1アウト後高山、横田に連打を浴び、中軸を迎えてしまうとヘイグにタイムリーを浴び、同点に追いつかれてしまう、ここからストライクが入らなくなり、福留を四球で歩かせるとゴメスにも押し出しの四球を与えてしまい、逆転を許してしまう。その後鳥谷にも犠牲フライを浴びてしまい、結局1回で被安打3与四死球3の3失点と期待を大きく裏切ってしまった。杉浦にはやってもらわなくては困るため、次回の登板の際にはしっかり結果を残してもらいたい。
その後打線の粘りもあり、同点に追いつき、ゲームは延長戦にもつれ込む。昨シーズンのヤクルトは強力なリリーフ陣を擁し、延長戦には絶対の強さを発揮したのだが、現状ではそこまでの選手層はない。秋吉も何らかの理由で投げられない状態だったようで、古野ー寺田ー久古と繋ぐこととなったのだが、延長11回に2イニング目となった古野が鳥谷に押し出し四球を与えてしまう。決して球威のあるタイプではない古野がこのイニングだけで3つの四球を与えてしまっては勝負にならない。何とか1点で済んだものの一歩間違えれば大量失点という投球内容だった。それでも古野に2イニング任せなければならない状況がリリーフ陣の苦しい現状を表している。
12回も寺田1人では抑えきれず、最後は久古のリリーフを仰ぐ形となった。久古は1アウト2塁のピンチで高山、横田をきっちり抑え、仕事を果たして見せた。今日のゲームの殊勲選手の1人である。若手左バッター相手にいい仕事をしてくれた。
テレビ観戦をしていないので秋吉を使えなかった理由は分からないのだが、非常に苦しい継投であったことは間違いない。それでもオンドルセクに目処が立ち始めたことは良かったのではないだろうか?明日からはクローザーとして起用されるのではないだろうか?

打線は昨日ホームランを打った鵜久森を今日も6番レフトで起用し、大引が離脱したショートにはオープン戦で結果を残した西浦を起用してきた。鵜久森の先発起用には驚いたのだが、バレンティンを欠く中では結果を出した選手により多くのチャンスを与えるという起用法は悪くないことだと思う。
しかし今日はその鵜久森、西浦に加え、昨日結果を残した中村までが大ブレーキとなってしまった。3人で15打数0安打と散々な結果が残ってしまった。特に西浦と中村は6タコということで、出塁することさえ出来なかった。他の選手がそれなりに打っていただけに6タコというのは頂けない。
そんな中でも主力はいい仕事をしてくれた。2点を先制された直後の1回裏には川端の四球と畠山の2ベースで作ったチャンスに雄平がしっかりタイムリー2ベースで応え、同点に追いつくと5回には川端、山田の連続2ベースで1点を勝ち越す。山田のタイムリー2ベースに関しては、メッセンジャーのインコースの厳しいストレートを上手くはじき返す技ありのバッティングだった。
2点ビハインドの7回にもチャンスで山田、雄平にタイムリーが飛び出し、同点に追いついて見せた。雄平の同点タイムリーはどん詰まりの打球ではあったが、力で内野の頭を越して見せた。まさに執念の同点タイムリーだった。
9回からは阪神の新守護神マテオに苦しむことになったのだが、これはある程度仕方ないと思う。スリークォーター気味のフォームから150キロを越すストレートと切れ味鋭い縦横2種類のスライダーを投げ分けるのだが、このスライダーが非常に厄介なボールである。9回は川端、山田、畠山が三者連続三振と手も足も出ない状況だった。11回に勝ち越しを許した後も阪神ベンチはマテオをマウンドに上げてきた。開幕直後のこの時期にクローザーのマテオを3イニング投げさせることは長いシーズンを考えると「?」が付くのだが、今日のゲームを勝つためには悪くない選択肢だったのではないだろうか?しかしその目論見を打ち破ったのは天才川端のバットだった。四球で出た坂口がボークで2塁に進塁するとマテオのスライダーを捉える同点タイムリーを放って見せた。この場面でしっかり結果を残せる川端はやはり天才である。価値あるタイムリーとなった。

開幕前に巨人、阪神との6試合は非常に厳しいもになるという主旨のことを書き、悪くても2勝4敗で乗り切って欲しいと書いたのだが、結局1勝4敗1分という数字になってしまった。何とか今日勝って2勝4敗としたかったのだが、力が及ばなかった。それでも負けなかったことで良しとして明日のゲームに向かってもらいたい。

P.S 高山はすでにプロの世界に馴染んでいますね。プロのボールにも大学時代と変わらないバッティングで対応しているように感じます。正直ドラフト前はプロで1年目から即戦力として考えるには力不足なのでは?と考えていたのだが、その対応力の高さに驚かされるばかりです。
またクローザーのマテオもストレート、スライダーともに一級品で、簡単には打ち崩せない投手に感じます。チーム全体を見渡すと穴もありそうですが、新戦力はヘイグも含めて他球団からすると怖い存在になりそうですね。

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コメント

  1. sabo より:

    球場で観てましたけど5時間越え延長で勝てないのはきついですね汗
    しかし最後の川端のタイムリーはほんとカッコよかった。誤審やマテオの投球練習などイラつく展開の中で延長負けかと絶望的な雰囲気の中、打った時はすごい盛り上がりました

    冷静に考えれば今の戦力で引き分けは上出来ですね。選手たちはお疲れ様と言いたいです

  2. 医者 より:

    現地観戦しました‼
    デイビーズを勝たせたかっかです。
    本人もコメントしてたように、球数が多かったですが、まだまだチャンスはあるし、次こそはと期待しています。

  3. つばくろまて より:

    でいびぃず…最初どうなるかと思ったが、よく五回まで持ったね。
    偽さかな君…1イニングならオッケーなのかな?
    すぎやん…やっぱり中継ぎ適正してないのか?
    新人…今のところ大吉かな?
    雄鶏、9個…流石!
    ふるぽん…ピリッとして欲しいのだが…
    てらだ…ちょっと期待しすぎたかな?次回は頼むよ!
    シンゴ…2日連続猛打ショー&起死回生のタイムリーは見事!
    雄平…昨夜は二回も良いところで打ったね!
    テット…タイムリー2本!調子出てきたね!
    ハタケ…途中交代って何かあったの?
    ツヨシ…あれっ?何気に猛打ショー(笑)

    昨夜はビッキー不在だったのが痛かった。ニッシーを責める訳ではないけど、一昨日の守備と打撃見てるとねぇ…
    あと打つ人と打てない人が極端だった…ウグシン、悠平、モリスケ、アラポン頼みますよ。
    投手陣はしゅうきちを一昨日投げさせたツケがもろにでたなぁ~。
    昨夜のすぎやん又はふるぽんの2イニング目で投げさせることができたと思う。(まあ今のしゅうきちだとビミョーだが)
    結論ですが負けなかったからよしと考えましょうか(笑)

  4. K より:

    大引やバレンティンがいない中で先制され3回リードされて四球10個を出したわりに引き分けたのはヤクルトの方が価値あるでしょうね。
    杉浦はフィジカル面の心配通り連投は利かないみたいですね(球速が10Kmくらい落ちてましたね)やっぱり先発向きなんですね。
    あとデイビーズは左打者のチェンジアップは自信があるようで有効ですね、ただ立ち上がりが不安なのと球が高いので次回の登板でどれでけ修正が出来るかですね。
    気になったのは高山は守備がさほど上手くないですね、クッションボールの処理や落下点に入る姿勢とか危なかっしいですね(センターの方が得意なのか??)。それと阪神はマテオが3回投げるとかベンチワークがあまりよくない感じですね、新監督と新コーチなので采配面で勢いある割に序盤はそんなに勝てないかもしれませんね。

  5. FIYS より:

    > saboさんへ

    現地観戦お疲れ様でした。川端の同点タイムリーは盛り上がったでしょうね!

  6. FIYS より:

    > 医者さんへ

    現地観戦お疲れ様でした。デイビーズはもう少し球速が出てくると面白い存在になりますかね?

  7. FIYS より:

    > つばくろまてさんへ

    リリーフ陣が苦しい中でよく引き分けまで持ち込んだと考えたほうが良いでしょうね。

  8. FIYS より:

    > kさんへ

    杉浦、デイビーズの投球内容は気になりますよね。次回以降の登板も注目してみていきたいと思います。

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