地力の無さが出たか。交流戦は結局最下位。

ヤクルト3-6日本ハム

今年の交流戦は10連敗スタートとなったのだが、最後に持ち直し、このゲームも勝って5連勝で締めくくりたかったのだが、そこまでの地力はなかった。中村、西田の負傷によって井野が起用されているのだが、今日はバッテリー間の呼吸も今一つだったのかもしれない。

先発の石川は、中5日、中4日での先発となったのだが、3回までは1人の走者も許さない完璧な投球を披露してくれた。正直今の日本ハム打線の状態と球審柳田の広めのストライクゾーンを考えるとこのままテンポ良くアウトを積み重ねそうな雰囲気もあったのだが…落とし穴は4回に待っていた。この回も簡単に2アウトを奪ったのだが、西川に初ヒットを許すと続く中田にも2ベースで続かれ、2アウト2,3塁のピンチを招いてしまう。ここで打席にレアードを迎えるのだが、続く打者が市川だったため、レアードは歩かせるものだと思ったのだが、そのまま勝負し、2球目のシンカーを上手く拾われてしまった。試合展開的にも痛い2失点となってしまった。
レアード勝負の選択は意外に感じたのだが、どういった意図があったのだろうか?①単純に市川よりもレアードの方が抑えやすいと感じたのか?②まだ4回という事を考え、塁上にランナーを溜める事を嫌ったのか?③際どいコース付いて「四球OK」と考えていたが、甘く入ってしまったのか?
上記の①~③辺りが考えられるだろうか?1打席目にシンカーで三振を奪っていただけに①と③の合わせ技のような選択だったのかもしれないが、個人的には無理をせず、2アウト満塁で市川勝負でも良かったと感じた。
石川は結局6回2アウト3塁の場面で降板となってしまったのだが、代わった近藤が中田の打席でワイルドピッチを犯してしまい、1点を失うと中田、レアード四球後に市川にもタイムリーを浴びてしまい、リリーフの役割を果たす事ができなかった。
石川が中4日で先発であったこと、明日から4日間ゲームがない事、今シーズンの石川の起用法を考えると6回2アウト3塁での投手交代は致し方ないのかもしれないが、石川の調子は悪くなかっただけに個人的には続投でも良かったのではないかと感じる部分はある(まあ結果論と言えば結果論ですが…)

打線は日本ハム先発有原の前に初回の上田の内野安打以降は、8回までノーヒットに抑え込まれてしまった。初回の1アウト1,3塁のチャンスで先制点を奪えなかったのが、全てだった。内野安打で出塁した上田が山田の打席の初球に盗塁を成功させ、送球が逸れる間に一気に3塁まで進んだのだが、山田死球の後、雄平、グリーンと仕事が出来なかった。雨模様の天気だった事を考えても先制点を奪って、主導権を握った中で試合を進めたかったのだが…
2回以降は特に書く事がないくらいに久々の登板となった有原に抑え込まれてしまった。9回に何とかチャンスを作り、3点を返したのだが、これが精一杯だった。大引が繋ぐと「ひょっとするとひょっとするかな?」という雰囲気だったのだが、カウント3-2から日本ハムバッテリーがフォークで勝負を賭け、増井が最高のフォークを投げ切ったため、大引のバットは空を切ってしまった。この場面に関しては、日本ハムバッテリーを誉めるべきだろう。

今日はテレビ観戦できたので、気になった部分をいくつか上げてみたい。
まずは山田である。また抜け球が左肩甲骨辺りを直撃してしまった。2打席目以降は、素人目にも明らなくらいにトップの位置が下がり、スイングの力強さも欠けてしまった。ただでさえ調子が悪かったのだが、この死球で身体的にもメンタル的にも状態が落ちる事が懸念される。山田にとって苦難のシーズンである。
NHKで解説をしていた宮本慎也氏は、山田に対して「気になる選手だからこそ」と前置きした中で「打てなくても全力でプレーをする事が大事だが、それが出来ていない。」という主旨の厳しい言葉を投げかけていた。私自身は、打てない中でも守備、走塁ときっちりこなし、打てないなりに四球を選ぶなどしてチームに貢献していると感じていたのだが、一緒にプレーしていた宮本氏がそう感じるのであれば、山田には今以上に泥臭くプレーしてもらいたいと感じた。宮本氏はおそらく試合中に上手く行かない事があったときの表情は、仕草なども含めて厳しい言葉を使ったのだと思うが、「こういう時期を乗り越えれば引き出しが増える。」との発言も行っていた。山田にとってピンチのシーズンではあるのだが、何とか乗り越えてもらいたい。

もう1つ、7回に久古が西川に2点タイムリー2ベースを浴びてしまうのだが、この際のレフト坂口の守備位置が気になった。久古ー井野のバッテリーは西川の外角にストレート、スライダーを集め、西川は明らかに逆方向を意識した中でファールを重ねていたため、もう少しライン側を固めても良かったように感じた。捕球出来たかどうかは分からないが、バッテリーの配球と守備位置にズレを感じた。

交流戦は5勝12敗1引き分けの最下位に終わり、交流戦明けも戦力的には厳しい戦いが続きそうだが、宮本氏の言葉にもあったように戦力的に厳しいからこそ全力でプレーする姿を見せてもらいたい。

P.S グリーンは中々のムードメーカーっぷりを発揮してくれていますね。もちろん打ってもらわなくては困る選手なのだが、ベンチで必死で応援する姿は、愛らしさ満点です。最下位に沈みながらもこういう雰囲気をベンチで出してくれるのはありがいたいですね。私は好きです。

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コメント

  1. タラちゃん より:

    言われておる通りかと。
    初回、ハムはゲッツー体制で雄平の足ならセカンドかショートに転がせば、ゲッツー崩れで得点できたと思うので、もったいないし、
    4回ですよね。
    あそこは敬遠して、市川に万が一打たれてもホームランないし、フォースアウトとれるから、そして、石川は調子良かったので、安全策に行くべきかと。
    6回も、西川がセカンドゴロで2アウト3塁になったので、中田、レアード連続敬遠で市川勝負という手もあったかと。
    まあ、結果論ですが、確率考えるとね。

    7回の坂口の守備は、あれは、西川が1枚上手でレフト線固めても無理でしょうね。坂口がレフトだったからそう思うわけで、
    バレンティンなら、そうは思わなかったでしょうしね。

    最後の打者、武内でなく、廣岡か谷内で行ってほしかったです。

  2. k より:

    初回に点が取れてれば違った展開になっていましたよね。
    レアードのところは歩かせて市川勝負でもよかったですけど問題はベンチからマウンドに行かなかったことですかね(細かいですが、こういう気配りが出来てないんですよね)
    石川は中四日でよく投げたと思うのですが、もう石川におんぶにだっこは止めた方がいいですね。少しでも現役長く続けるためにも、決まった間隔で投げさせた方が本人の為だと思いますね。
    この日も井野がスタメンでしたが打撃の方は全くダメそうですね、ショートバウンドの対応が少し遅く腰が高いかなと感じました(二塁へのスローイングは正確かなと)
    交流戦は最下位でしたが打率・防御率を見れば当然の結果ですよね。
    最近の試合は併殺も残塁も減って守備も安定してるので全く勝負にならないことはなくなりましたが、この試合でも中継ぎ陣の不安定が露呈されてるので交流戦明けの起用方法が気になりすが、おそらく変えてこないので最下位からは抜け出せませんね。
    最後に山田ですがホームラン打つと当てられますね、各チームおそらくベンチから当ててもいいから厳しくいけと指示が出てると思いますので、たまには山田も怒った方がいいのかもしれませんね(じゃないと、攻めかたが変わらない)

  3. 井野ファン より:

    この日も井野マスクだったので、テレビで観戦しました。
    投手によっての相性ってやっぱあるのですね。
    井野は今後も一軍にいてもらいたいので、ブキャナンや谷間とかで由規あたりが投げる時はスタメンマスクでいいと思います。
    リードはいいが打撃が課題かな。
    とにかく、来年も契約してもらえれば幸いです。

  4. iraca より:

     6月20日、今日のサンスポで若松さんのコラムにこう書かれていました。
    「球団はドラフト、育成について再考した方がいい。」
    若松さんが同じ考えを持っていらして少し安心しました。最近のスワローズは、投手ばかりをドラフトで補充しては使えないと分かると2.3年で解雇、という流れが出来上がっており、特に即戦力野手の指名は皆無でした。ファミリー球団ならば、引退後の職や第二の人生ではなくプロ野球選手として雇用出来るような球団であるべきです。また、近年は2軍がフレッシュではなくベテランの調整の場と化していましたが、今年はベテラン勢の不調・故障が助けとなり若い選手たちが躍動しているので、これをしっかりと育成システムに移行していくことがスワローズの未来に繋がると私も考えます。

  5. sabo より:

    全体的に選手全員の動きにキレが無くて疲れが見えてましたね
    144試合全て(身体的に)全力でプレーするのは不可能なので山田が無事ならOKって感じです
    金曜まで試合が無いので英気を養っていただきたい

    それにしても私たちが交流戦のポイントとなる後半9試合を勝ち越しという願望は見事に叶いましたね!……それまで1勝もできませんでしたが汗
    やはりオリックス戦で1勝でも出来ていれば雰囲気も違ったかなぁ
    あとはホームゲームの西武戦ですね。。。引き分けでは無く勝っておきたかった
    楽天戦からは我らがヤクルトベンチワークも冴えていて相手チームを研究していると感じたのでやはり準備が万事でしょうか
    今年は名スコアラ―志田さんが広島担当だから広島戦に強いという噂もありますし巨人が交流戦優勝した年は対パ用に多目にスコアラー雇っていたとの話なので選手だけでなくスタッフに予算を使わないと順位を上げるのは難しい時代なのかもしれません

  6. FIYS より:

    > タラちゃんさんへ

    最後の打者については、次打者が星野だった事を考えるとイチかバチか廣岡の長打力に賭けるのも「あり」だったかもしれませんね。

  7. FIYS より:

    > kさんへ

    中5日、4日でも普段と変わらぬ投球が出来ることは石川の武器だとは感じますが、年齢を考えると疲労の蓄積が心配ですよね。

    山田は元々インコースの捌きが抜群に上手い選手だと思うのですが、あれだけぶつけられると厳しいですよね。

  8. FIYS より:

    > 井野ファンさんへ

    中村、西田が使えないのであれば、井野が先発マスクを被るのがベターですかね?「投手によって変える。」と言ってられないチーム状況ですかね?

  9. FIYS より:

    > iracaさんへ

    そうですね。「ドラフトと育成」資金力に乏しい球団だけに最重要視しなければならない部分ですよね。畠山、川端、中村、山田などの高卒組野手が育った事、廣岡、渡邉、奥村に飛び出す雰囲気がある事、今シーズン野手陣が不振に陥っている事、今年のドラフト候補に注目度の高い野手が多い事、などを考えると今年のドラフトは野手中心のドラフトを行うチャンスかもしれませんね。
    またドラフトについては記事を書くつもりなので一緒に語り合いましょう! 

  10. FIYS より:

    > saboさんへ

    私は、後半9試合を勝ち越せれば、交流戦5割も見えてくるかな?と思っていたのですが…オリックス、西武戦で2つくらいは勝っておきたかったですよね。

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