主力の調整、若手の底上げともにイマイチな印象

ここまでのオープン戦の印象は、決して良くはない。タイトルの通り、主力の調整も気になる状況だし、若手のアピールもまだまだ足りない印象である。

投手では、とりあえずブキャナン、石川の2人は、きっちり開幕ローテに入ってくれそうである。正直2人とも「エース」と呼ぶには物足りない内容ではあるのだが、先発ローテという意味では当確の投球を披露してくれている。ブキャナンはボール先行になる事が多く、球数も多くなってしまうと言う課題はあるが、昨シーズンくらいの投球は披露してくれそうである。
石川は昨年もオープン戦の仕上がりは良かったのだが、今シーズンに関してもここまでは順調である。シーズンに入ってからどの程度投げてくれるだろうか?ベテランであり無理は出来ないと思うのだが、出来る限り先発ローテを守ってもらいたい。本来であれば開幕シリーズは避けて、石川自身が得意としている神宮で開幕する形に落ち着くのかな?と思っていたが、チーム状況を考えると開幕シリーズでの先発もあり得そうである。
由規は自身にとって特別な日である3月11日の広島戦に先発した。まずまずの投球という言葉を使っても良いのかもしれないが、球を制御できない場面も目立ち、昨シーズン同様非常に危なっかしい投球内容に感じた。球数も多く、先発ローテを守っていくのは難しそうである。それでも現状頭数が足りないだけに開幕時点では是非先発ローテに名を連ねてもらいたい。
新外国人のハフは、3イニングのみの登板ではあったのだが、ある程度コントロールがまとまっており、ある程度の球速も出ていたため、このまま開幕までにイニングを増やしていきたいところだろう。確実に先発ローテに入ってもらいたい。
小川、星が開幕に間に合わず、原樹理が離脱しているという状況でアピールし切れない投手が多いことが残念である。

若手では寺島、梅野、田川、大下辺りに多くのチャンスが与えられている。しかし与えられた投球機会にコンスタントに結果を残している投手は皆無である。以前にも書かせてもらったのだが、寺島、梅野に関してはまだ高卒2年目のシーズンであり、その中でこれだけ投げてくれれば十分という部分もあるのだが、1軍で起用する事を考えるとまだまだ波が激しすぎる印象である。
田川は、まずは怪我から復帰してこれだけのゲームで投げられるようになったことを評価したいのだが、寺島、梅野同様1軍でコンスタントに数字を残せるだけの完成度はまだないかもしれない。それでも支配下登録される可能性はあるのではないだろうか?
大下は先日の巨人戦以降は短いイニングであるが、無失点で投げ切る事が出来ている。しかしやはり球威が無いのが気になるところである。相手バッターに嫌がられるだけの投球はまだ見せてくれていないのではないだろうか?

先発、リリーフともに頭数が足りていない状況が続いている。

野手では山田哲の不調がどうしても気になってしまう。山田哲ほどの実績を持っていれば、本来であればオープン戦の結果などそれ程気にしなくても良いのだが、16年シーズンの最終盤に死球を受けてから絶不調状態となってしまい、昨シーズンは年間通して復調する事が無かったのだが、今年のオープン戦でもここまで苦戦を強いられており、三振の数が多い事も気になるところである。どういった部分で山田哲が苦しんでいるのか素人目には分からない部分があるのだが、本来持っている能力を出せない状況が続いているのは確かなようである。何とか蘇ってもらいたいのだが、今シーズンも現状では苦労するシーズンとなりそうである。そういった不安を払拭してこそのスターなのだが、今の山田哲にその雰囲気は感じられない。ただただ心配である。

そして川端も腰痛の状態が良くないのか、中々出場機会を増やす事が出来ていない。山田が不調で川端が離脱と言う事になってしまっては、昨シーズン同様チームの得点力は大きく下がってしまう事が予想される。それだけにどうしても復帰してもらいたいのだが…どこまで状態が戻っているだろうか?

若手では高卒3年目の廣岡がショートとして我慢して使われている。まだまだ確率は低いが、当たった時の打球は見事なものがある。打撃も守備も相当荒削りではあるが、光るものを持っているのは確かである。首脳陣がどこまで我慢して起用できるだろうか?出来れば開幕時点でも1軍に残ってもらいたいのだが、こればっかりは本人次第という事になりそうである。

オープン戦は残り10試合である。その中でどれだけチーム状況を整える事が出来るだろうか?投手、野手ともに不確定な部分も多く、昨シーズン同様非常に厳しい戦いが予想される。広島との2連戦は2試合とも引き分けに終わったのだが、チーム力、層の厚さでは圧倒的な差を感じさせられるゲームとなってしまった。それでも昨シーズンの最下位チームらしく最後まで勝利を目指して戦い、何とか引き分けに持ち込んだ部分に関しては、評価したいと感じた。

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コメント

  1. k より:

    オープン戦の結果だけ見れば悪くはないのですが内容は乏しいですよね、かろうじて引分けてると感じですね。
    由規は球種が少なく制球が急に悪くなり一回りすると捕まるのは昨年から変わってないので先発では厳しいですね、連投がきかないと思いますがリリーフでの起用も考えても良いのかなと。
    田川は育成から支配下にしてもいいと思いますけどね、彼も経験を積ませるには一軍で投げさせないと成長しないと思うので(ドラフト8位の沼田や昨年6位の菊沢より延びしろはありますからね)
    野手では畠山が良くないので開幕から長打ないですが坂口ファーストでいいと思いますね、打点が稼げないファーストはいらないので。
    あと気になるのは主戦捕手の中村の状態が悪すぎですね(優勝してから成長してない)、主将になってのプレッシャーなのか打撃も非力ですしショートバウンドも弾いたり盗塁送球ミスもあったりとレギュラー捕手としては攻守ともにセ・リーグの捕手の中でも低いレベルで確実にヤクルトのウィークポイントですね(これなら井野を使った方がいいですね)
    全体的に見てもレギュラーと言われた川端・雄平・山田・畠山・中村が結果も内容もケガとかでイマイチですよね、本当に世代交代を考えた方がいいかもですね。
    開幕スタメンに山崎・広岡・奥村・塩見が入ってもおかしくないのかもしれませんね。投手ではリリーフが脆弱なのでどうやって1つのアウトを取るかを考えたら山中・成瀬あたりを右左のワンポイントで使うぐらいの思いきったことをするとか、風張や岩橋など二軍でくすぶってる投手が出てこないと投手含めた守りは見てられない惨状になりそうですね、真っ直ぐに力がある投手にクローザーをやらせないと、このオープン戦を見る限り勝てないですね(ブキャナンとか由規とかやらせて見て欲しいですけど)

  2. sabo より:

    今年はヤクルトにオープン戦で目立つ選手がいないのが残念ですね(これからではありますが
    今年は育成の時と我慢できるところですが、投手の頭数が心配ですね。特にリリーフが例年にない仕上がりの遅さに感じます

  3. FIYS より:

    > kさんへ

    詳細なコメントありがとうございます。内容は良くないですよね。それでも数字に表れない部分で上手く機動力を使え始めている印象もあるので、その辺りがシーズンに入っても通用するのか見ていきたいと思います。

  4. FIYS より:

    > saboさんへ

    まだ数字は物足りませんが、首脳陣が我慢して使っている廣岡が徐々に1軍にアジャストしてくると面白いかもしれませんね。

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