黄金時代を迎えているチームと立て直しを図っているチームの差

ヤクルト0-1広島

昨日の試合の記事で「マツダスタジアムで広島に勝つのは至難の業」と書いたのだが、今シーズンはビジターでの広島戦でも競り合いに持ち込むことは多くなっている。しかしそのゲームをことごとく落としてしまっている。昨日の試合も今日の試合も一方的にやられたわけではなく、ヤクルトにも勝つチャンスはあったゲームである。しかしそういったゲームで中々勝たせてもらえないという事実もある。これはセリーグ3連覇を目指して戦っている「勝ち方を知っているチーム」と昨年シーズン96敗を喫してしまい「立て直しを図っているチーム」との差なのではないだろうか?広島は今や大人のチームに成長し、チームとして円熟期を迎えているように感じる。

先発の小川は、前回同様立ち上がりにボールが高めに浮き、広島打線の粘り強さもあり、苦しい投球を強いられてしまった。それでも何とか2回の田中のタイムリーヒット以外は、得点を許さず、4回まで投げ切ってみせた。もちろん先発として投げている以上は最低でももう1イニングは投げてもらいたかったのだが、ランナーを出しても慌てる事なく、そのシチュエーションに応じた投球を披露する小川らしさは出ていたのではないだろうか?4回で89球を投げ、被安打3与四死球3の1失点で降板となったのだが、ストレートの威力は戻ってきており、そのストレートがあるからこそ、低目のチェンジアップなどの変化球で空振りを奪う事が出来ていた。中6日でこれだけ投げられたのは収穫なのではないだろうか?次回は先発投手の責任投球回となる5回以上は投げてもらいたいものである。ボール自体はある程度戻ってきているように感じる。

小川が4回で降板したもののリリーフ陣も中尾ー風張ー近藤とピンチを招きながらも無失点でリレーし、試合を壊さなかったことは評価できる。特に中尾は、リリースポイントが安定してきているように感じる。球持ちがよく、最後までボールが指に掛かっているように感じる。特に左バッターの外角、右バッターの内角に投げ込むストレートは角度があり非常に良いボールのように感じる。貴重な戦力である。

打線は今日も繋がりに欠け、九里ー中崎のリレーの前に得点することが出来なかった。投手陣が踏ん張っていただけに何とか得点を奪いたかったのだが、上手く繋がらない。大瀬良、九里ともにある程度の投球はしていたのかもしれないが、もう少し何とかしてもらいたい気持ちがあることも事実である。
9回に関しては、中崎を攻め、1アウト満塁のビッグチャンスを作ったのだが、代打の荒木、川端が倒れてしまった。それでも荒木に関しては、「代打として良い雰囲気をまとってきているな。」ということを感じた。難しい球には手を出さず、それでいて追い込まれてからも冷静に対処していたと思う。結果的には三振に終わってしまったが、打席での集中力は見事だった。今後どういう起用法になっていくか分からないのだが、代打での出場が多くなるようであれば、今日のような場面で切り札的に登場する事が増えそうである。逆に川端の起用法は難しい。今日のレフトフライは悪い当たりではなかったのだが、川端はベンチを暖めるのであれば、2軍でしっかり調整し、先発出場できるコンディションを作ってから1軍のゲームで貢献してもらった方が良いように個人的には感じている。川端のバッティングに期待しているのであれば、1アウト満塁の場面で川端を使い、次に荒木を使うという順番でも良いはずなのだが、首脳陣は先に荒木を起用した。これは川端のバッティングが本調子に程遠いことを示している起用法だと思う。

話しが脱線してしまったが、今のヤクルト打線はオーダー的にはどうなのだろうか?私は昨日も書いた通り1番山田は継続してもらって方が良いのではないか?という意見は持っているのだが、その後の組み合わせはどう組んでもバランスが良くなることはないように感じている。それだけに選手の奮起に期待したいところなのだが…中々噛み合わない。これも立て直しを図っているチームであればよくある現象なのだと思う。簡単に言ってしまえば単純に戦力不足という部分が大きいと思う。また時間があれば先発オーダーのことについても触れてみたい。

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コメント

  1. JEF九郎 より:

    いつもありがとうございます。この週末は全く情報を追えなかったのですが、拝読するに無論課題は多いものの、それが具体化しつつあり、収穫もあった2連線だったと読み取れました。いつもながら客観的な内容に加え、独自の考察を加えての記事に、楽しみに拝読させていただいております。お仕事もお忙しいと伺っておりますが、ご無理のない範囲でこれからもよろしくお願いします。

    それにしても広島さん、強いですね。経営環境鑑みた際、非常に近しいものがあると思うので、是非御手本にしてもらいたいです。

  2. k より:

    小川に関しては前回より良くなってるのは間違いないですね、変化球で空振り取れてるので真っ直ぐが生きてる証拠ですよね(次回は好調DeNAに対してQSなら交流戦は期待できますかね)
    それと中尾と風張は成長してると感じますね、二人とも難しい場面での登板で0に抑えてるのは自信に繋りますから夏場から来年に向けて勝ちゲームのセットアップになってもらいたいですね(真っ直ぐで勝負する気持ちが伝わってくるのはいいですね)。
    打線は最終回の攻撃になりますが代打の順番になりますよね、同点に追い付いてもサヨナラ負けしてる可能性もあるので結果論ですが・・・・残ってるのが川端・広岡だと延長入っても戦力にはならないですね(二人とも守備固めにはならないし、代走にもなれないし、打つ確率低いし速い真っ直ぐに対応しきれてない)
    あと山田が三割のせて内容もセンターにヒットが出始めてるのでクリーンアップに戻していもいいのかなと、現状は上位打線の五人の並び替えは自由にやればいいと思いますね。
    最後に川端はいつまで使うのか気になりすね、ファンや周りから見てれば疑問に感じてる人が増えてますからね(優勝争いする広島やDeNAなら即二軍ですから川端に甘いチームと言わざる得ませんね)
    Fiysさんの現状ベストオーダーは知りたいですね、あと川端の処遇についても見解は気になります。

  3. trefoglinefan より:

     9番打者を考えても良いのではないでしょうか。DeNAはよくチャンスで8番に廻るというのは事実で、そうしたリスクもある反面、山田は還す方と還る方両方で使いたい、という他球団にない特殊性ある選手だから、特にヤクルト向けの戦略だと思います。

  4. FIYS より:

    > JEF九郎さんへ

    いえいえ。私も一球速報とハイライト映像を見て記事を書いている形なので憶測での感想が多くなってしまっています。それだけに実際試合を見ている人の印象とはズレていることも多いと思っています。

    それでも読んで頂き本当に感謝しています。

  5. FIYS より:

    > kさんへ

    川端と廣岡は登録抹消されましたね。

    先発オーダーについては記事にして見ました。kさんのご意見も伺いたいです。

  6. FIYS より:

    > trefoglinefanさんへ

    交流戦になればパリーグ主催ゲームではDH制となるので1番山田哲は起用しやすくなりますよね。8番にピッチャーを置くのはリスクも高いんですよね。 

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