マジック対象チームとしての役割を果たす。勝利への執念はお見事!

ヤクルト7-4中日

今日のゲームは今シーズンを象徴するようなゲームだったのではないだろうか?9回2アウトから坂口のタイムリーで同点に追いつき、10回にはルーキー宮本の2点タイムリーなどで3点を勝ち越し、勝負を決めてみせた。負ければ広島が優勝するというシチュエーションの中で最後までゲームを諦めなかった。おそらく広島ファンの皆さんも「勝って優勝を決めたい。」という思いを持っている方が多数だと思う。そういう意味ではマジック対象チームとしてしっかり役割を果たせたのではないだろうか?明日からはマツダスタジアムで広島との3連戦である。最後の最後に広島と真剣勝負が出来る機会を作れた事自体大きな事だと感じる。何とか3連勝して目の前での胴上げを阻止したいところである。
今日のゲームは決して印象に残るゲームではないかもしれないが、15年シーズンのリーグ優勝決定後の広島戦のような勝利に対する執念を見せてくれた隠れた名勝負になったのではないだろうか?
2015年10月3日のゲームの記事はこちらから→「ガチンコ勝負で延長戦を制す。

先発の石川は決して調子が悪かったという印象ではないのだが、点の奪われ方が良くなかった。初回~3回まで1点ずつ失ってしまうのだが、初回と3回の失点は2アウトランナーなしという場面で平田、ビシエドに浴びたソロホームランによる失点である。ホームランだけは避けなければならない場面でのホームランという事で非常にもったいない失点となってしまった。CSに向けて投手の振り分けを行わなければならない時期に差し掛かっているのだが、首脳陣は石川の出来をどのように捉えているのだろうか?これまでの経験値も加味して先発枠に残る事が出来るだろうか?
リリーフ陣もどの投手をどのように起用していくか選別していく必要があるのだが、今日は久々に1軍に戻ってきた風張が2イニングをパーフェクトに抑え、4つの三振を奪ってみせた。秋吉が抹消され、中尾の調子は上がりきらないのだが、ここに来て風張のボールに威力が戻ってきた事はチームにとってもプラスポイントである。今シーズンは本当にリリーフ陣のやり繰りが絶妙なバランスで成り立っている印象である。
9回は梅野、10回は石山がしっかり中日打線を抑え、ナゴヤドームでの3連戦を3連勝で締めくくってみせた。

投手陣の見極めについては今シーズンは首脳陣が非常に冷静な判断を下している。流石に近藤、石山の起用方法を変更することはないと思うのだが、CSでも各投手の状況を見極めた中で起用法を検討してもらいたい。

打線は中日先発藤嶋の前に3回まで抑え込まれてしまったのだが、4回に青木のホームランで反撃を開始すると6回には青木、山田哲、バレンティンの3連打でもう1点追加し、藤嶋をマウンドから下ろしてみせた。しかしその後のチャンスは代わった岡田に封じられ、2-4のまま9回を迎える事となってしまった。それでもヤクルト打線は最後まで諦めない姿勢を示し、大引のタイムリーで1点差とすると2アウトから坂口にもタイムリーが飛び出し、土壇場で試合を振り出しに戻してみせた。負ければ広島の優勝が決定する場面で大引、坂口のベテラン2人が勝利への執念を見せてくれた。大引のタイムリーも坂口のタイムリーもベテランらしい粘りと読みで打ち返した見事なタイムリーだった。
そして10回には山田哲、バレンティンが四球を選び、上田が送った後の川端のファーストゴロで一気に山田哲がホームを陥れてみせた。見事なスタートダッシュと加速だった。山田哲のランナーとしての凄さが伝わってくる場面だった。そしてその後の2アウト満塁の場面では代打で起用された宮本がレフト前にポトリと落ちる2点タイムリーヒットを放ち、試合を決めてみせた。宮本に関してはまだまだパワー不足に感じることが多いのだが、重要な場面でしっかり結果を残す勝負強さを併せ持っている。大学時代に近畿学生リーグでヒットを量産しただけのことはあるな。と感じさせてくれている。いわゆる生命力を感じる選手である。
試合全体を通すと拙攻が多く、流れを掴みきれないゲームではあったのだが、最後の最後で粘りを見せてくれた。これが今シーズンのヤクルトの特徴である。

明日からは広島とマツダスタジアムでの3連戦となる。これまで5勝17敗と大きく負け越しているのだが、負ければ広島の優勝が決まるという状況で今日のゲームのような粘り腰を見せる事が出来るだろうか?楽しみである。

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コメント

  1. sabo より:

    この3連戦で勝ちパターンのリリーフとして奮闘する三人がヒーローに選ばれたのは嬉しいですね
    そこに奪三振能力の高い風張が戻ってきたのも頼もしい。勝ちパターン三人に次ぐ信頼を風張とハフが担う感じになりそうです

    秋吉と中尾はちょっと誤算ですがCSまでに調子を取り戻してもらうか、来季には自分の投球を取り戻してもらいたいです

    山田の足はホントに凄いです。疲労の溜まってくる延長に入ってから盗塁と本塁生還と足で魅せてくる。やはり山田はNPB史上No.1セカンドでしょう

    あとは宮本が打ったのも嬉しいですね。
    (またドラフトの話になりますが)大学後輩の米満凪くんってFIYSさんの好みのタイプの選手ではないでしょうか?私としては出来れば6位くらいで獲得できればうれしいです。三輪ちゃんのように足とユーティオリティで活躍してくれそうです(もちろん打撃開花してレギュラーになれれば最高です)

  2. k より:

    ナゴヤドームで三タテは予想外でしたね、ここのところビジターでの強さも目立ってきたので次の苦手マツダでも投打のバランスがよくない広島相手に勝てそうな流れですね。
    今の石川なら5回3失点は合格点ですがCSの登板はないでしょうね(今年のラスト登板ですね)やっぱり真っ直ぐの球速が135km出るか出ないくらいだと変化球が生きないので石川の良さは出ないですね、来年は進退かける年になるかなと。
    あと川端がスタメンでしたが村上にして欲しかったですね(川端は併殺に悪送球といいとこ無しでしたね)村上は速い真っ直ぐに差し込まれてるので課題が見えてきましたね。
    それと宮本が勝負強いですね、ソフトバンクの川崎に打ち方が似てるかなと個人的には思っていて課題は変化球ですね(宮本はCSもメンバー残りますね)
    風張も久しぶりに上がってきましたがリフレッシュして球威がありCSでも使えそうですね、逆に中尾・秋吉の状態が上がらないのはCSではマイナスですね(誰か一人下から状態いい投手が欲しいですね)。
    次はブキャナンですが悪い内容が続いてるので、状態がよくない広島相手に打たれるとCSでの先発も不安になりますね(二桁勝てれば調子も上がってきそうなのですが)広島打線は全体的に引っ張りに入って大振りになってるので上手くかわせる投球が出来ればですね。
    相手は九里ですが割りとヤクルトは打ってるのでブキャナンが6回2失点くらいでまとめるとヤクルト有利になりますかね。

  3. 南国燕 より:

    お疲れ様です。
    今年の中日戦は9回にドラマがありますね。失敗が許されない場面での山田の盗塁は見事でした。私自身昨日のヒーローは1球で送りバントを決めた上田ですね。
    ヒットなしで1点を取る攻撃は良かったと思います。

    もし今日からの広島3連戦で緒方監督の胴上げが出るならば、私個人的には今年のヤクルト選手は目の前で観て各選手が各々悔しい思いを来年に繋げてほしいです気持ちですね。(なんか前広島コーチ石井、河野の前で胴上げシーンがあるのではとは少し思ってましたが…。)
    毎年思うのですが目の前で胴上げされてる負けた側の選手は、皆さん同じ顔で眺めてますよね。

  4. FIYS より:

    > saboさんへ

    そうですね。是非神宮のお立ち台にも上がってもらいたいですよね。

    米満は宮本の後輩であり、ポジションも被ってくるためヤクルトが指名する可能性は低いと思いますが、スピードは大きな武器ですよね。野村克也氏が監督であれば好みそうな選手ですよね。

  5. FIYS より:

    > kさんへ

    私もこのゲームに関しては、村上スタメンで見てみたかったですね。初打席初ホームラン以降ヒットが出ていませんが、しっかりストライクに対してスイングする事が出来ており、高卒ルーキーとしては十分過ぎる内容の打席が続いていると感じています。

  6. FIYS より:

    > 南国燕さんへ

    山田哲はランナーとしても一流ですよね。盗塁も走塁も素晴らしいですね。

    広島が優勝しましたね。この悔しさを今後に繋げてもらいたいですよね。

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