2020年シーズンの理想的な野球でまずは1勝!

ヤクルト6-2中日

自慢の上位打線で先制パンチを喰らわせ、先発投手が試合を作ってリードを保ち、その間にダメ押し点を奪うという非常に理想的な形のゲームで今シーズンの初勝利を手にしてみせた。

打線は昨日に引き続き、初回に3点を奪ってみせた。坂口が出塁して山田哲がホームランを放つという昨日と全く同じパターンで先制すると村上にも第1号ホームランが飛び出した。高津監督がこだわった1番坂口、2番山田哲、3番青木、4番村上という並びは、とにかく初回に先制点を奪い、優位な展開でゲームを進めたいという思惑もあるはずである。その思惑が見事にハマった第1戦、第2戦となった。首脳陣にも勇気を与える2日連続の先制パンチになったのではないだろうか?
1点返された直後の3回には昨日蚊帳の外だった塩見にホームランが飛び出した。中日の先発が吉見ということもあり、今日は雄平と打順をチェンジするのかな?と思っていたのだが、高津監督は今日も塩見を5番で使ってきた。その起用に応える見事な一発となった。このまま「5番塩見」が定着するだろうか?
8回にはエスコバーが試合を決める2点タイムリー2ベースを放ってみせた。エスコバーのバッティングに関しては、オープン戦、練習試合を見ていてもそれ程期待できないかな?という印象なのだが、今日はゴンサレスのインコースのストレートをものの見事に打ち返してくれた。外の変化球で簡単に崩されてしまう場面が目立つのは気になるが、日本野球に順応しようとする姿は見られている。
今日のゲームではヤクルトのみならず日本球界の宝である山田哲、村上のプレーが目立っていた。山田哲はコンディション不良で練習試合を欠場していたとは思えないようなキレのある動きを見せてくれている。2試合連続となる初回のホームランももちろんなのだが、ルーキーの橋本相手に決めた盗塁や大島のセカンドゴロの捌き方を見ていると、一体どこがコンディション不良だったの?と聞きたくなるくらいだ。元々怪我に強く、ごまかしながらでもプレーできるという長所を持った選手なのだが、今日の動き、集中力は素晴らしかった。
村上は昨シーズンに比べてコンタクト率が高くなってきており、相手バッテリーが昨シーズン以上に警戒していることが伝わってくる。今日は吉見からホームランを放ったのだが、中日バッテリーが打ち取るために相当頭を悩ませているように感じた。20歳の4番ではあるのだが、すでに風格のようなものが漂ってきている。

投手陣も先発の小川が6回2失点としっかり試合作り、7回からは清水ーマクガフー石山ときっちり繋いでみせた。投手陣に関しても今日のような展開は理想的である。
小川に関しては、私自身は昨シーズンも数字の割に投げるボール自体は悪くないのではないか?ということを書かせてもらっていたのだが、今日の投球に関してもボール自体は悪くないと感じた。しかしランナーを許すと途端に打者に対応されやすくなる部分は気になった。セットポジションの方がボールの威力が多少落ちてしまうという部分もあるのかもしれないが、何かクセのようなものを掴まれているのではないか?と感じてしまう程である。もしそうだとするば小川本人もヤクルトベンチも気付く可能性が高く、修正を掛けられるはずであるため、その可能性は薄いのだが、今日の投球を見る限りでは、今年の小川もビッグイニングに気を付けながら投げていかなければならないと感じさせる投球内容だった。とにかく回の先頭打者を出塁させないということが大事になってきそうである。
リリーフ陣は7回に清水がピンチを招きながらも無失点で切り抜けることが出来たため、8回マクガフ、9回石山にいい形でバトンを渡すことが出来た。ボールの質、コントロールの良さを考えれば清水が「7回の男」に収まってくれれば首脳陣も試合が組み立てやすくなるはずである。カーブの時に少し腕の振りが緩むかな?と感じる部分が気になるのだが、ある程度のコントロールを有していることはプラスポイントである。

試合前には中村の登録抹消のニュースもあり、捕手に関しては不安が大きいのだが、今日は古賀がよく奮闘してくれた。古賀の方が嶋に比べてバッティングで期待できる分、当分はメインで古賀、要所で嶋という起用法になるのではないだろうか?中村離脱は痛いが、古賀にとってはチャンスである。

こういった理想的なゲームは年に何回もないはずである。それでも1つでも多く今日のようなゲームを展開することが出来れば、十分戦うことが出来そうである。何はともあれ、1つ勝ってホッとしている。ファンとしても嬉しい1勝である。

P.S 中日のルーキー橋本の投球は気になりました。大学時代は主に先発だったため、気付かなかったのだが、強烈な腕の振りから投げ込まれるストレート、変化球は十分プロレベルにあると感じた。制球面の課題はあるようだが、ある程度制御できるようになった時には厄介な相手になりそうである。特に左バッターは対応が難しそうな投手だと感じた。

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村








コメント

  1. sabo より:

    7回は梅野もブルペンで作っていたようでしたが清水に任せましたね。高津監督の構想としては7回の男に梅野を据えたかったのだと思いますが、ここはシーズン初勝利をなにがなんでも優先すべきですからね。柔軟に梅野と清水の二枚準備したことが正解でしたね

    一方でシーズン初勝利をかけた大事な試合のマスクを最後まで古賀に任せたのも大きな判断ではないでしょうか。古賀の堂々とした姿に私も今年は中村が戻るまでは古賀がメインかな、と思いました

    小川も狭いストライクゾーンの中で無四球はナイスピッチでした。練習試合では迷走してましたが、しっかり修正してきましたね。高津監督と斎藤隆コーチに期待していた部分でもあったので期待通りです

    とにかく一勝。この勝利をひとつずつ積み重ねていかねば

  2. FIYS より:

    saboさんへ

    こういった勝利を積み重ねていく他ありませんね。

    古賀は1軍のゲームに出場しても全く違和感を感じなくなりましたね。成長していますよね。

  3. タラちゃん より:

    高津監督。
    クローザーで修羅場をかいくぐっている経験がそうさせるのか?
    梅野でなく清水7回行きましたね。
    もし清水打たれた場合、起用されなかった梅野、打たれた(実際は抑えた)清水。2人ともケガが必要になるわけで、賭けに勝ったわね。

    自分ならば、
    「やられたら(早い機会に)再度チャンス与えて、取り返せ!」ってするでしょうね。
    2度までの失敗OKで3度失敗したら再調整って方針決めておくけどね。

    ここに書いたのは月曜なんですけど、
    今野が2軍調整に。
    いやあ、厳しいね。
    たった1度のミスで2軍。確かに1軍登録の関係で誰か落とさないといけないのわかるけども、
    パワハラされようが、ボロカス言われようが、またチャンスくれる監督。例だと星野仙一みたいな監督のほうが優しいなと思うけど、
    すごくシビアで厳しい高津監督体制、今後どうなっていきますかね?

  4. FIYS より:

    タラちゃんさんへ

    今回の今野の抹消はやむを得ないことだと思っています。誰か落とさなければならないですからね。2軍でしっかり調整できればまたチャンスは回ってくるはずです。

タイトルとURLをコピーしました