もう一度菅野の背中を追いかけてみないか

ヤクルト4-2阪神

今のチーム状態を考えると、やはり先発投手がしっかりQSを達成し、粘り勝ちするパターンが理想形だと思われる。今日は前回の登板でノーヒットノーランを達成した小川が粘りの投球で7回2失点でまとめ、連勝を止めてみせた。エース復活と呼んで差し支えないのではないだろうか?

小川はいきなり初回にサンズにタイムリーを浴び、先制点を奪われてしまったのだが、調子自体は前回のDeNA戦と比べてもそこまで悪くなかったと思われる。ストレートの威力はあったし、変化球もキレていた。コントロールも良く、危なげない投球を披露してくれたと思う。唯一5回だけは下位打線で繋がれ、ピッチャー秋山にスクイズを許し、その後も逆転のピンチが続くという状況に陥ってしまったのだが、ここから冷静に近本、上本、福留としっかり抑え、追加点は許さなかった。この回の投球こそ小川の精神力の強さを感じさせる投球となった。秋山のスクイズに関しては、小川がミスなく捌いてれば、おそらくホームで走者を刺せていたはずである。自らのミスも絡んで同点に追いつかれ、尚も0アウト1,2塁で打順は上位に回るという最悪のシチュエーションとなってしまったのだが、ここからの冷静なピッチングは見事だった。本来であればチャンスである阪神の各打者に主導権を握らせない完璧な投球を披露してくれたと思う。ボールが走っているからこその攻めの投球だったのではないだろうか?
7回で88球を投げ、被安打5、与四死球1の2失点という数字は見事な数字だし、7回裏に坂口が勝ち越しタイムリーを放ったため、6勝目を上げることも出来た。昨シーズンの不振もあって、開幕4連勝を飾っても昨シーズンとの大きな違いを見出すことが出来ていなかったのだが、ここ2試合の登板で完全に小川が打者をコントロールしている姿を見ることが出来た。ルーキーイヤーに菅野や藤浪とハイレベルな新人王争いを繰り広げ、見事に新人王、最多勝に輝いた小川だが、その後球界を代表するエースに成長した菅野とは背中が見えなくなる程までに差を広げられてしまっていた。円熟期を迎えていると思われる菅野とガチンコ勝負をすることは難しいことではあるのだが、ヤクルトのエースとしてもう一度菅野の背中を追いかけてもらいたいと感じた。リーグ優勝を果たした2015年には小川VS菅野の名勝負があったように記憶している。「菅野に土を付けるのは俺だ!」それくらいの意気込みで向かっていってもらいたい。

リリーフ陣も8回清水、9回石山と盤石の構えで阪神打線を抑え込んでみせた。両投手ともにボールにキレがあり、ほぼ完璧な内容だった。チームはこれからも苦しむことが予想されるが、今日のような展開のゲームを1つでも多く拾ってもらいたい。そのためには清水と石山の存在が欠かせない。

打線ではここ数試合坂口が何かを掴んだようにホームランを連発している。今日は先制を許した直後の1回に先頭打者ホームランを放ち、チームに勢いを与えてくれた。チームとして苦手としている秋山から放ったホームランはチームの雰囲気を変える一発になったのではないだろうか?同点の7回には勝ち越しタイムリー内野安打を放ち、小川に勝利をプレゼントしてみせた。昨シーズンは開幕直後に手首の骨折で離脱し、最後まで坂口らしいバッティングを見ることが出来なかった。年齢的にも骨折の場所的にもこれまで通りの活躍を期待することは難しいのかな?と思っていたのだが、今シーズンは2018年シーズンまでと遜色ないプレーを見せてくれている。今日の先頭打者ホームラン、2打席目のセンターフライともにしっかりとしたスイングでボールを捉えることが出来ていた。巧さと力強さが共存したようなバッティングに坂口の進化を感じることが出来た。青木共々強い気持ちでチームを引っ張ってもらいたい。ベテランながら全力でプレーする坂口の姿はファンの心を掴んでいる。

P.S 小川は打席でも勝ち越しタイムリーを放って存在感を見せ付けてくれましたね。小川に期待する姿は今日のような姿です。チームを救うエースになってもらいたいですよね。

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コメント

  1. sabo より:

    今セリーグ投手の規定イニング投げてる投手を見ると

    菅野(30)
    森下(22)
    西(29)
    平良(25)
    大野(31)
    大瀬良(29)
    小川(30)

    で年齢が30歳前後の人が見事に集まってますね。
    野球選手として脂の乗った時期だから、とも考えられますがパリーグはバラバラなので、偶然集まったと思います

    パリーグの投手は奪三振率が極端に高かったり四球も多いのがいるのに対して
    セリーグの7投手は細かいデータも似通ってて新人の森下以外は大体四球を出さない制球の良いタイプ。かつ奪三振率もまあまあ以上ある。結局総合的に優れてるってことなんですけど、ほんとに似ててなんだかおもしろいです

    規定イニング間近には奪三振マシーン今永やノーコン阪神ガルシアがいるので似た投手が集まっているように見えるのは今だけ偶々なんでしょうけどね

    しかしこのメンツに混じる広島森下は凄いな。まだヤクルトとのマッチアップ無いんですよね。新人王は森下かウチの清水か、という戦いになりそう

  2. 超匿名 より:

     2試合続けて連敗を止めてくれました。エースと呼ぶのに相応しいです。今季は小川の登板日は勝利の期待感が持てますね。山田に目が行きがちですが、小川もFAを迎えるのですよね。チームで唯一の完投能力のある投手ですので、もし流出なんてことになればチームには相当ダメージがあることでしょう。
     比較対象として触れている菅野の背中は遠いです。相手は令和の時代に昭和の大投手のような成績を叩き出してます。一昨年の完封8回なんて記録は異次元です。火曜からその菅野擁する巨人との対戦ですね。ドームで戦うよりかは期待できるのではとなんとなく感じています。

  3. FIYS より:

    saboさんへ

    そうですね。総合力に優れた投手でなければ先発として結果を残すのは難しい時代なのかもしれません。

  4. FIYS より:

    超匿名さんへ

    小川は貴重な戦力です。ルーキーイヤーから本当によく投げてくれていますよね。

    それにしても菅野は難敵ですね。

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