粘投吉田大喜を援護できず

ヤクルト2-6DeNA

弱いチームの負け方である。ルーキー吉田大喜がよく粘り、6回2失点でDeNA打線を抑えたのだが、野手陣は援護できず、リリーフ陣は崩れ、結局2-6での惨敗となってしまった。調子の良いチームであれば、ルーキーのこういった好投を勝ちに繋げるものである。厳しい毎日が続く。

吉田大喜はよく粘った。6回で102球を投げ、被安打5、与四死球4の2失点でまとめてみせた。唯一失点してしまった3回は2つの四球が絡んでしまい、失点の内容は良くなかったのだが、いつも通りの粘りの投球だった。今ある実力をコンスタントに発揮できるのが吉田大喜という投手のようである。毎回いつ崩れてもおかしくないような投球内容に感じるのだが、5~6回を3失点以内でまとめることが多い。ストレートも変化球もある程度しっかりコントロールが出来るからこその投球内容なのではないだろうか?このゲームではプロ入り最多の102球を投げたのだが、最後まで球威、コントロールが落ちなかったのは、ここに来て吉田大喜の状態が上がってきているという見方をしても良いのではないだろうか?シーズン前半はコンディション不良で出遅れた影響も多少なりともあったのではないだろうか?徐々に仕上がってきているようである。
凄みは感じないし、他球団であれば先発ローテに入れるか微妙な実力かもしれないが、プロの世界でも自分の投球スタイルを継続できる辺りは、評価しても良いのではないだろうか?次回の登板に繋がる投球だった。

しかしルーキー吉田大喜の粘りの投球をリリーフ陣、野手陣が見殺しにしてしまった。7回からマウンドに上がった星は、佐野に3ラン、大和にタイムリー2ベースを浴び、この回だけで4点を失ってしまった。これで試合は決まってしまった。野手陣も山田哲、西浦とアウトにしてほしい打球を球際で捕球しきれなかった。このイニングに現在のヤクルトのウィークポイントが詰め込まれていたように思う。1点ビハインドの7回裏という場面でマウンドに星を上げるリリーフ陣の運用、アウトを取り切れなかった内野守備、粘り切れなかった星、と課題が噴出した中で崩れてしまった。
リリーフ陣の運用という意味では昨シーズンまでの小川監督とは違ったアプローチで運用しているのが高津監督である。登板過多にならないように工夫している姿が見られた。しかし先発陣が短いイニングで降板することが続く中で、勝ちパターンではない投手に負荷がかかり始めている。今日も星が7回をしっかり抑えられれば良いのだが、選手も監督の期待に応えることが出来ていない。前日のブログにも書いたのだが、マクガフ、清水、石山という3枚を何とか有効活用して、勝利を拾っていってもらいたい。高津監督のリリーフ陣の運用方法は間違っていなかったはずなのだが、今のヤクルト投手陣の中でこういった運用方法を続けようとするとどこかに歪みが出てきてしまうようである。

打線はDeNA先発ピープルズの前に抑え込まれてしまった。ほとんどチャンスらしいチャンスも作ることが出来ず、凡打の山を築いてしまった。このゲームでは5番に雄平、6番に川端を起用するなどベテラン中心のオーダーで臨んだのだが、打線がつながることはなかった。6番ファースト川端という起用は現在の川端の調子を考えると意外だったのだが、何とか流れを変えたいという高津監督の気持ちがあったのかもしれない。しかし川端は結果を残せなかった。元々野手の高齢化という部分はチームの課題になっており、若手も結果を残せない中での苦肉の策ではあったと思うのだが、ものの見事に裏目に出てしまうのが、いかにも最下位に沈むチームである。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     この前抑えられた戸郷はドラ6、今年ブレイクし、この試合で途轍もない一撃を放った佐野はドラ9だそうです。翻ってヤクルトは下位指名どころか風張、大下、星と言ったドラ2勢はビハインド~2軍を行ったり来たりで、ドラ1の方も戦力化出来ているのは限られている。それだけに新人が抑えた試合は勝ちを付けて欲しかったですね。やはりスカウトの眼力、球団の育成力の面はどうなのかということに思いを馳せました。
     山崎は疲労を考慮した休養ならいいのですが、故障でないことを祈りたいです。

  2. FIYS より:

    超匿名さんへ

    吉田大喜には勝ち星を付けてあげたかったですね。投打がかみ合いません。

    山崎には一発が飛び出しましたね。

  3. sabo より:

    吉田は以前はまぐれで抑えている感じでしたけど、当番を重ねるたびに抑えるべくして抑えているように見えて安定感を感じますね

    投壊と言われるスワローズですが3年~5年後を考えるとかなり充実している気がしますね(怪我がなければ)

    先発ローテーションは
    小川(30)
    高梨(29)
    原(27)
    高橋(23)
    吉田(23)
    奥川(19)

    で埋まりそう。リリーフ陣も清水梅野長谷川がクローザーセットアッパーを競う形

    近い将来的には投手は整備されている気はするんですよね

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    初戦で打ち込まれてしまったこともあり、迫力不足にも感じたのですが、ここに来て少しずつ特徴が見えてきましたよね。

    saboさんのローテ、希望的観測も含まれていますよね。そうなれば理想的ですが…

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