阪神、巨人に喰らい付け

ヤクルト2-1中日

シーズン前、私は「ヤクルトの勝ち筋が見えない。」ということをこのブログで書かせてもらった。開幕シリーズで阪神に3連敗を喫した時には暗黒時代の到来を覚悟した。しかしである。ここまでチームは首位阪神、2位巨人に喰らい付いている。「勝ち筋が見えない。」と思っていたチームが今では、様々な展開で勝利を拾うことが出来ている。今日のゲームも中日相手に僅少差のゲームを制するという今シーズンの勝ちパターンの1つで勝利を手にしてみせた。

先発の高橋は、前回の「坊っちゃんスタジアム」に続いて今日は「草薙球場」と地方の広い球場での登板となったのだが、前回同様攻めのピッチングを見せてくれた。3回のビシエドの犠牲フライは角度的にヒヤッとする当たりであり、一歩間違えれば大量失点もあり得たのだが、それでも6回2/3を1失点でまとめたのは成長である。7回を投げ切れずに勝ち投手になれなかったのは、今後の課題ではあるのだが、今日は122球を投げながら最後までボールのキレが大きく落ちてしまうということはなかった。ストレートだけでなく緩いカーブでもカウントを稼げるようになったのが成長ではないだろうか?これまでは投げるボールの質は高かったのだが、「試合を作る」という能力に欠けている印象があったのだが、ここに来てプロの先発投手らしい安定感が出てきている。広い球場であれば攻めの投球が通用することを本人も感じたのではないだろうか?ホーム神宮でも同じような投球が出来るかどうか?という部分が今後の高橋の課題となってきそうである。
リリーフ陣は7回のピンチで登板した今野が怖いビシエドをしっかり打ち取り、中日に傾きかけていた流れを止め、その裏の味方打線の勝ち越し点に繋げると、8回、9回は清水、マクガフがプレッシャーを感じる場面でもしっかり無失点で抑えきり、2-1というロースコアでの競り合いを制してみせた。広い草薙球場、お世辞にも得点力が高いとは言えない中日戦というシチュエーションを上手く使った勝利となった。

野手陣は中日先発の福谷の前に3回まで完璧に抑え込まれていたのだが、4回に先頭の塩見がヒットで出塁すると、その後の1アウト2塁のチャンスで山田がフェンス直撃のタイムリー2ベースを放ち、同点に追い付いてみせた。この試合初めて巡ってきたチャンスで結果を残した山田は流石の活躍である。しかしその後は再び福谷の前に中々得点を奪うことが出来ず、試合は1-1というスコアのまま7回を迎えていた。この回は中村に2ベースが飛び出し、2アウト2塁という場面を作ると、ここで代打川端がサードの頭上をしぶとく越すタイムリー内野安打を放ち、この試合初めてリードを奪うことに成功した。川端のバッティングに関しては、追い込まれてから何とかカットしようとしたものが内野安打になった印象であり、ラッキーな部分もあったと思うのだが、追い込まれて崩されながらもしっかりボールをミートできる技術の高さが川端の真骨頂である。ラッキーヒットであったとしても川端のバッティング技術の高さを裏付ける一打になったと感じる。

投打が噛み合う試合が増えてきており、何とか首位争いにしがみつくことが出来ている。投手陣も野手陣もバランスは良くなってきている。勝ち筋が目に見えて増えてきている所にチーム力の向上を感じることが出来る。阪神、巨人にプレッシャーを与え続けたい所である。

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村








コメント

  1. sabo より:

    終盤からしか見ていないのですが、ロースコアを上手く勝ち抜けましたね

    打つべき人山田が打ち、奥の手川端の投入タイミングが上手くハマり、若手先発が試合を作り、リリーフが守り切る
    今年のヤクルトらしい勝ち方の一つですよね

    ゲームセット後すぐに山田がエラーした吉田に駆けよるのもキャプテンらしくて良いですよね
    今年は打たれた杉山に付き添って球場から去ったりと、背中で引っ張るだけでなく背中を押せるキャプテンに成長したと思います

  2. FIYS より:

    saboさんへ

    本当に上手く勝てたと思います。

    山田はコンディションが良くなってきたことによって多少なりとも精神的に余裕が出ましたかね?

タイトルとURLをコピーしました