2022ヤクルトのドラフト(1)

コロナ禍になって以降、ドラフトがシーズン中に行われるようになり、以前のように準備して記事を書くことが難しくなっているのだが、10月20日のドラフト会議に向けて徐々にドラフトの記事も書いていきたいと思う。コロナ禍になって以降というもの、球団運営含めて、今まで以上に見え辛くなっており、どのようなドラフトを行うのか私達のような素人には分からない部分も多いのだが、今年も私なりにヤクルトのドラフトのポイントを挙げていきたいと思う。
過去記事はこちらから→「2021ヤクルトドラフト指名選手

2022年ヤクルトのドラフトのポイント
①1位入札は矢澤?蛭間?浅野?それとも…
②即戦力の先発投手の選択
③育成ドラフトの指名人数

上記の3つに絞ってみたい。

①については、今年は、珍しく1位候補に外野手の選手の名前が複数上がってきている。ヤクルトのチーム事情的にも外野手については、補強が必要な状況にあるため、矢澤(日体大)、蛭間(早大)、浅野(高松商)辺りに入札する可能性はあるのではないだろうか?3人とも恵まれた体格の選手という訳ではないのだが、それぞれ明確な特徴のある面白い素材の選手達だと感じる。

矢澤については、高校時代から二刀流として注目されていたのだが、日体大で投手としても野手としても大きくレベルアップしたと感じている。個人的には抜群の足と肩を活かせる外野手としてより強い魅力を感じている。また矢澤は小柄ながら、打撃でも長打力を兼ね備えており、伸びしろも十分なように感じる。「二刀流」という言葉が先行すると、マスコミの話題作りのために注目を集めてしまったり、ミーハー的な視点で見られてしまう部分があるのだが、私は、この矢澤に関しては、プロでも二刀流の可能性がある選手だと捉えている。もちろん大谷のようになるとは、思えないのだが、今シーズン投手登録になる前の根尾を見ていて、外野手をメインにしながらもリリーフとしてのイニングイーターのような役割(敗戦処理や他のリリーバーの休息用の登板)をこなせる選手というのはニーズがあるように感じているし、チャレンジしがいのある事のように感じている。矢澤であればそういった役割も考えられそうだし、現在の高津監督のマネジメントにも合致してきそうな選手に感じる。私の中で矢澤が投手一本に絞るということであれば、あまり魅力は感じないのだが、二刀流もしくは、野手一本で勝負するということであれば、最も1位で入札してもらいたい選手である。

蛭間については、高校時代からその打撃が評価されていたのだが、大学で身体が大きくなり、打球にも迫力が出てきた印象である。矢澤同様左投左打で潰しがききづらいというデメリットもあるのだが、足と肩も一級品であり、身体能力も抜群である。4年になってから打撃での確実性が増してきているように感じるのもプラスポイントである。私の中では、素材としては矢澤の方が上と見ているのだが、現段階での打撃のみの評価であれば蛭間に軍配が上がると考えている。長打が期待できる打撃は、今年のドラフト候補の中でも上位にランクされているはずである。

浅野については、甲子園での活躍で一段と評価を高めてきている。まだ高校生ではあるのだが、選手としての完成度という部分で、上記の矢澤や蛭間を上回っているように感じる。大学生のドラフト1位候補以上に完成度が高く感じるということ自体が、この選手の強みである。ホームランというものが注目されるのだが、高校生スラッガーによくある粗さがなく、確実性も兼ね備えている。打席でも塁上でも守備でも頭を使って野球をすることが出来ており、非常に野球センスが高い選手だと感じる。171㎝という身長が気にならないわけではないのだが、それ以上のセンスの良さに惚れ惚れしてしまう。

矢澤、蛭間、浅野の名前を挙げた後に「それとも…」と付け加えたのだが、「それとも…」の後に名前を挙げたいのが度会(ENEOS)である。まだ高卒2年目であり、今年はドラフト指名が解禁となっていないため、指名するのであれば来年なのだが、今年の都市対抗でホームランを連発し、横浜高校時代の巧打者という印象から、見事に強打者へと変貌を遂げていた。この選手を来年狙うのであれば、外野手を指名するにしても2位以下で狙い、1位は即戦力投手の指名に切り替えるということもあり得るかもしれない。

②についても①同様に今年のドラフト候補とヤクルトのチーム事情を考えた中で、指名するべきポイントと考えた。しかし果たして先発として即戦力になれる投手がいるのか?という部分は何とも言えないと感じている。超目玉の即戦力の先発投手というものは今の所名前が挙がってきていない。それでも評判の良い投手となると、金村(富士大)、吉村(東芝)、菊地(専大)、河野(大阪ガス)、曽谷(白鷗大)、大津(日本製鉄鹿島)、益田(東京ガス)、青山(亜大)辺りだろうか?この中でサウスポーは曽谷のみということで、先発として期待できる即戦力サウスポーは、ほぼ皆無と考えて良いかもしれない。
右投手ということであれば、上記の通り即戦力として考えられる投手もいるかな?と思うのだが、プロのスカウトの評価が高いのはどの投手になるだろうか?個人的には、金村を推すのだが、果たしてヤクルトはどの投手を選択するだろうか?1位、2位の指名の内の1人は即戦力を期待できる投手になる可能性が高いと見ているし、今年はそういった指名をして良い年だと思っている。

③については、これまでのドラフトの事前記事で挙げてきたポイントとは異なる視点のポイントとなるのだが、2026年を目途に2軍施設を茨城に移すことになった中で、2軍の育成環境が今までとは大きく変わってくることが予想される。2026年まではまだ時間があるため、今年のドラフトでどういった指名が行われるかは分からないのだが、もしかすると育成選手の保有人数を増やして、2軍での競争を活性化させるというプランがあっても良いような気がしている。
ヤクルトはこれまで育成ドラフトにはそれ程積極的には参加していなかったし、保有人数も70人縛りを長年継続してきた歴史があった。しかし徐々に育成契約の選手が増えてきており、選手の保有人数も若干ではあるが、増えてきている。いきなりソフトバンクや巨人のように育成ドラフトで指名する人数を増やすとは考えづらいのだが、2軍施設の移転というものをきっかけにチーム運営方法(特に2軍の運営方法)を変化させる可能性はあると思う。2020年の育成ドラフト指名された下のような高校生の指名も上手く育てたという実績が伴ってくれば、増えてくるかもしれない。そして独立リーガーの指名を増やして、野球界の活性化を図っていくというような取り組みもあり得るかもしれない。2026年に向けて育成ドラフトと言う部分でも変化が出てくるのか?今後も追っていきたい。

ドラフトについては、このブログの読者の方も楽しみにしている方が多いと思いますので、今年も多くのコメントを頂けると助かります。皆で意見交換が出来ると楽しいかと思います。よろしくお願いします。

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コメント

  1. sabo より:

    ①とりあえず3人に1位入札が集まるのは間違いないでしょうね

    ただ個人的には矢澤は外します。投手としてはこれから伸びるかもしれませんが現段階で即戦力ではないです。野手としては俊足巧打かつ中距離まで飛ばせる良いセンターだと感じますが、獲得するとなると似たタイプの丸山並木とポジション被りが気になります。矢澤の方がポテンシャルは上でも丸山はドラフト2位で獲得して一軍帯同させてるわけだし育成やドラフト戦略の面で疑問が浮かんでしまいます

    それなら蛭間に行ってほしい。タイミングの取り方、そして長打力で矢澤を上回っていますし、神宮球場を考えればとにかく長打を狙える選手を獲得すべき。濱田と右左で被らないのも良いです

    とはいえどうせなら浅野に行ってほしい気もします。身長が低くても森友哉みたいな化物は結果を残しますしね。山田哲人が来てから村上、奥川と獲得して次のスターは浅野のような気もするんですよね

    あとは山田健太はどうなんでしょう。映像を見る限り私好みのスイングでは無いのですけど、動けてデカくて右打ちのセカンドは希少。ヤクルトは山田哲人のカバーが宮本丈と武岡で左打なので特にドラフト戦略的には山田健太アリだと思ってます。ドラ1で……ってのは違うと思いますが、外れで目ぼしい投手がいないのに投手に行くくらいなら山田健太でいい。本音はドラ2かドラ3で獲得したいんですけどね。

    というわけで私は第一回入札は浅野か蛭間希望です

    ②評判が良いのは社会人が多いですね。森下や早川みたいな飛びぬけた投手はいないってことでしょうか

    私が動画を観た中では菊地(専大)。youtubeでフォーシームのホップ量が栗林クラスと言われていたのと小川GMがコントロールが良いとコメントしていたので良ければ先発、悪くてもリリーフで通用すると期待

    ③最近育成指名も増えましたが基本は独立からですね。このあたりもそのうち変わってくるのかな
    下もファームで順調に投げてるし高校生指名してほしいですね

  2. FIYS より:

    saboさんへ

    私は、矢澤派です。長打力という部分でも伸びしろがある選手だと見立てています。

    山田健太はボールをバットに乗せるのが上手いという印象があります。六大学での数字的には物足りなさを感じますが、スタイルもよく、見栄えがいいですよね。

  3. JEF九郎 より:

    久々のまともなコメントです。
    ご無沙汰しております。

    早いもので今シーズンもある終わりが近づいており、もう少しでドラフトですね。今年は試合を夜中に早送りで得点シーンのみ追い掛けるのが精一杯で、ドラフトの情報も殆どチェック出来ていないですが、私的雑感まで。


    【ドラフトのポイント】
    1.村神くんの代わりとなる、和製長距離砲
    2.山田キャップの代わりとなる、内野手
    3.即戦力左腕
    4.話題性とバラエティ性に富んだ選手
    →上記のうち、いづれかをドラ一で叶えたい

    4.素材型投手3名位(特に左腕) ※ 育成含む可
    5.素材型遊撃手1名 ※ 育成含む可


    具体名はこれからですが、現状のチーム状況鑑みれば、こんな感じかなぁっと。

    1や2はもし居れば注力して欲しいですが、今年の候補生に居なそうなら来年以降に持ち越しで、今年は3や4に走っても良いと思ってます。ただ、向こう3年の必須課題ではないでしょうか。

    投手では行方不明の奥川くんや山下くん、伸び悩みの金久保くんの存在。
    野手ではまずまずの存在感を放つ丸山くんやキブレハンの存在もあり、個人的には中途半端な即戦力と言われる存在に走るより、今年は育成型で数年先を見た戦略でも良いと思ってます。

    または、ドラ一で育成型は勿体ないということで有れば、ココはネタに終わってもいいから、夢のある日体大の二刀流の子に行って欲しいと思ってます。

    今日を節目にチェックし始めて、またコメントします。

  4. FIYS より:

    JEF九郎さんへ

    ①については、日本航空石川の内藤が第一候補になりますかね。柔らかさを兼ね備えた長距離砲です。
    ②については、中々難しいですね。山田もここまでの選手に成長するとは思いませんでしたからね。これだか打てるセカンド自体がNPBの歴史上でも非常に稀ですからね。
    またドラフトに向けて情報収集をしていきましょう。

    ちなみに山下は、22日に初登板予定となっています。

  5. sabo より:

    チーム編成的にバランスを考えるとそろそろスラッガータイプを獲得したい気がする
    そして何故だか今年のドラフト候補はスラッガータイプが多い気がする
    コロナかでフィジカルを鍛える機会が増えたのか(関係なく偶々かもしれないw)
    とにかくちょっと動画を観ただけですが矢澤蛭間浅野を逃しても活きの良いのがいます。ヤクルトの選択順位でもたとえ2位以下でもきっちり確保できるのではないでしょうか

    個人的には
    三井(大阪ガス)が一番好きです。流行りのアッパースイングですがバットが内側を通って全体的に素直なんですよね。村上みたいに流してホームランも結構打てるんじゃないかな。タイミングの取り方も好みです。

    森下(中大)、澤井(中京大)もいいと思います。スカウトが認めるなら外れ1位もアリです

  6. FIYS より:

    saboさんへ

    おそらく三井は、昔のようにオールアマチュアでオリンピックを戦っている時代であれば、日本代表のクリーンアップを任されるような実力者だと思います。アマチュア球界№1打者候補の一人ではないでしょうか?だからと言ってプロに進めるかは分かりませんが、プロの世界で見てみたい選手の一人ですよね。

  7. sabo より:

    「それとも…」で渡会を挙げてましたが渡会良いですよね。縁としてもヤクルトに来て欲しい。
    来年のドラフトは当たり年と言われてるみたいですね
    高校生は佐々木だけでなくデカいのが多いし、大卒ピッチャーは数も質も揃ってるみたいですね

    渡会獲得狙うなら今年はトップ3(矢澤、蛭間、浅野)を避け投手に行くのは全然ありだと思います。管理人さん推しの金村は四球を全然出さないんですね。先発向きかもしれませんね。

  8. FIYS より:

    saboさんへ

    度会は、左右の違いはありますが、お父さん譲りの打撃センスと明るさを持っています。楽しみな選手です。

    確かに1位入札を投手に行くという考え方は「あり」ですよね。

  9. sabo より:

    ③については育成ドラフトで複数獲得の可能性はあると思われます
    小澤、赤羽が昇格しましたし、ファームの試合では相変わらずキャッチャーの内山太嗣が内外野守ってますし補充が必要でしょう。
    それに昨今のヤクルトは2018(本指名8育成2)2020(本指名6育成4)と隔年で大量指名してるんですよね
    2021が指名少な目だったので今年は増えそう
    (そういいつつ当たり年と呼ばれる来年に大量指名するために今年は渋る可能性もありますが…)

    育成ドラフトでは是非高卒選手を指名してほしい。オールドルーキーも好きなんですが松井聖を見ても若い選手よりずっと高いハードルを超えないと支配下は難しいと感じます。

    独立リーグは去年ほど話題にはなってませんが今年は阪神湯浅が大活躍したようにポテンシャルのある選手を見出し育てなければなりませんね
    ヤクルトは岩田を獲得したのでもし獲得するならパワータイプ野手と投手を成績を見て指名候補を探しました

    野手
    ①石川 慧亮(栃木)173cm/87kg高卒2年目のホームラン王。単純にホームラン王は凄い。
    ②荒木 友斗(新潟)176cm /92kg高卒2年目の3割打者。一塁手のはずがシーズン終盤はショートを守っていたのでチーム事情よりもドラフト指名の準備(テスト)かも。元捕手の強肩。
    「若さ」「パワー」そして「結果」を残せてるのはこの二人くらいのようです。

    投手
    ③武内 風希(埼玉)181cm/86kg高卒2年目サウスポー。MAX138。球は遅いけどこの体格と都立高校出身ということに伸びしろを強く感じる
    ④玉置 隼翔(愛媛)190cm/83kg高卒2年目で奪三振数2位。MAX148。
    ⑤白川 恵翔(徳島)180cm/85kg高卒3年目で徳島のエース。調整中のSB柳田を2の0に抑えて話題になった。MAX146。

    投手もこの3人くらいかな。あとは二刀流希望の野村和輝(石川)ってのが話題みたいです
    ここで挙げた選手をヤクルトが指名するなら嬉しいですね。せっかく大学ではなく独立リーグを選んだのだから1年でも早く指名されてほしいです

  10. FIYS より:

    saboさんへ

    育成選手については、チーム運営という部分を考えなければならないので、簡単に大量指名して欲しいというようなことは言えないのですが、チームがそういた方向に舵を切る可能性があると見ています。高卒選手の育成指名については、将来のことを考えると慎重にならなければならないと思うのですが、やはり若手選手の方が伸びしろは大きいですよね。
    独立リーグの選手は、湯浅が出てきましたし、ソフトバンクの藤井が素晴らしい投球を披露してくれていますよね。独立リーグの存在意義が以前よりも増してきている印象があります。
    saboさんが名前を挙げた選手も素材は間違いない選手なのでしょうね。

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