八木力投も逃げ切れず

ヤクルト2-4阪神

交流戦前最後の3連戦で3連敗。16勝22敗の借金6で交流戦に突入することとなる。交流戦も厳しい戦いが続くだろう。それにしても完全に阪神に見下された中で野球をしている。これは今後に大きく響きそうである。

そんな状態でも先発八木は頑張った。藤浪が登録抹消ということでエース能見との対戦となったが、1,2番に崩された初回を0点で凌ぐとその後は、臆せずにいつも通りの投球をしてくれた。
初回は西岡に2ベース、大和に11球粘られて四球、鳥谷に四球で0アウト満塁としてしまうが、マートンはセカンドライナーゲッツー、新井良をセカンドゴロに打ち取り何とか0点で抑える。

何とか八木を援護したい打線は、3回に今日スタメンマスクの田中雅がヒットで出ると、川島も続いてチャンスを広げる。八木が送って1アウト2,3塁とすると比屋根が犠牲フライを放ち、1点を先制する。

今日こそ阪神に勝ちたいヤクルトは、守備面でも八木を助ける。テレビ観戦していないので分からない部分もあるのだが、4回の1アウト1,3塁では藤井のセンターフライでホームを狙ったマートンを刺し、同点を許さない。その後田中雅が交代してしまっているので少し心配なのだが、怪我だろうか?
八木はその後も力投を続け、ランナーは許しても得点は許さない粘りの投球を披露する。結局7回132球を投げ、被安打7与四死球3の無失点ときっちりゲームを作った。投手陣が苦しい中で毎試合コンスタントに投げてくれる八木の存在は非常に大きい。
しかし打線が3回以降は能見に抑え込まれてしまい、1-0のまま8回に突入する。正直1点差で阪神相手では簡単に逃げ切らせてくれない。8回からは松岡が登板したのだが、先頭の鳥谷にヒットを許すと、盗塁後にマートンに同点タイムリーを浴びてしまう。そしてマートンの代走田上にも盗塁を決められる。この時中村の悪送球も重なり、ランナーを3塁に進ませてしまう。1アウト後最近好調の新井貴に勝ち越し2ランホームランを浴びてしまう。これで試合は大方決まってしまった。
その裏に代打水田がホームランを放ち、1点差とするもののその後のチャンスで畠山に一本が出ず、追いつくことが出来ない。9回には守備のミスもあり、ロマンが1点を失ってしまい、結局2-4で敗れてしまった。これで4連敗である。

負けゲームではあるのだが、まずは八木を誉めたい。プロ入り5年目で初めて開幕ローテーション入りを果たしたいわばルーキーみたいなものなのだが、今日を含め登板した7試合すべてで5回以上を投げ、自責点も3点以内に収めてくれている。しかも相手は強力打線の阪神、巨人、DeNAである。この強力打線相手にこれだけ投げられるということは実力は本物と見ても良さそうである。この八木の凄さは、ストレートで勝負できるところにある。勝負球にこれだけストレートを投げられる先発投手はあまりいないのではないだろうか?球速は140キロそこそこなのだが、それでも打者が差し込まれフライを上げてしまう。これは凄いことではないだろうか?ストレートのキレが良い証拠だろう。「困ったときのストレート」という組み立てができるのでキャッチャーもリードしやすい投手だろう。但し、年間通してこの投球スタイルがどこまで持つかは分からない。生命線のストレートのキレが落ちてしまえば、打たれるのは目に見えている。それだけに今シーズンの前半はできるだけ100球を目途に投げてほしいのだが、チーム状態がそれを許さない。今日は7回132球という球数だった。チームの勝利のためにはできるだけ八木に長く投げてもらった方が良いのだが、目先の勝利にとらわれると後々大変なことになりそうである。これだけ選手層が薄いと小川監督はじめ首脳陣もやりくりに困ってしまうのではないだろうか?
今日は結局、8回松岡、9回ロマンが失点してしまい、勝利を手放してしまった。それにしても阪神は、選手も首脳陣もヤクルト相手に上から目線で戦っている。8回の連続スチールや簡単に送りバントを使わない采配は、ヤクルト戦に対する自信の表れだろう。野手陣も思い切ったスイングができており、ヤクルトバッテリーにプレッシャーを与え続けている。交流戦後阪神戦は減るのだが、前半戦の反省をどれだけ活かせるだろうか?

野手陣はまあこんなものだろう。八木が好投している間にもう一本出ていれば展開も違ったと思うが、こればかりは仕方ない。昨日のブログにも書いたように積極的に仕掛けていってほしい。
そして水田選手7年ぶりのプロ2号ということでおめでとうございます。プロ入りして12年、西武、阪神、中日、ヤクルトでプレーし、目立った活躍は全くと言っていいほどないのだが、これだけ長くプロ野球選手生活を送れるということは、おそらく素晴らしい人間性を持っている選手なのだと思う。チームの若手に良い影響を与える選手になってほしい。

今シーズンも怪我人が多く、ファンの方々にとっても苦しいシーズンになっていますが、諦めずに応援していきましょう。

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コメント

  1. パンダ より:

    八木君の時は援護点が少ないですね!! このまま交流戦大丈夫ですかね?でも今年は順位が下位なので交流戦気楽に見れます!!
    一昨年は一位から失速したからやっぱり上位チームのが心配じゃないですか?交流戦は縮めるチャンスもあるしあきらめず応援します!!水田くんは正直期待してなかったけどよかったです!!

  2. FIYS より:

    > パンダさんへ

    八木がここまでやるとは思いませんでした。後は体力面がどこまで持つかですね。

    交流戦は今シーズンもおそらく厳しい戦いとなりそうです。先発投手陣がどこまで踏ん張れますかね。打線ではやはりミレッジ、バレンティンがどれくらい打てるかにかかってきそうです。

    私も水田には全く期待していませんでした。でもナイスバッティングですね。

  3. パイン より:

    先の記事の、飛ぶボールについて。投打ともに二極化が進んでいるような気がしますね。

    本塁打量産の一方で、結構、防御率のいい投手が多いようです。
    ヤクルトでも、おそらく統一球の影響で脇腹まで痛めた村中が、今年は好成績を収めていますし、直球で勝負出来る八木もいい。

    反対に松岡は、キレも制球も乱したまま克服出来ていません。

    打者は田中浩、畠山の数字はさっぱり上がらず、川島も打ち込み不足で対応出来ません。
    彼らには思いどおりにいかない焦りも感じますね。

    本人にどうにもならないことをカバーできないベンチは大問題と思いますね。

  4. FIYS より:

    > パインさんへ

    ボールについてはあくまで都市伝説的な見方をしています。パインさんの分析の方が冷静ですね。

    ヤクルトは負の連鎖が続いていますね。気長に応援していきましょう。川島にはようやく当たりが出始めましたね。

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