ヤングスワローズを語ろう!

ヤクルト3×ー2DeNA(延長11回)

9回2アウトから小川がブランコに同点ホームランを浴び、一度は落胆したのだが、粘りに粘って最後は山田のサヨナラ押し出し四球で連勝を4に伸ばした。正直小川におんぶに抱っこのゲームであり、決して良い内容のゲームではなかったのだが、とにかく勝てたので良しとしよう。

小川ー中村のバッテリーに関しては、今日に関しては特に言うことはない。素晴らしいバッテリーだと思う。今日の投球はある意味このバッテリーの完成形だと感じた。(もちろん現時点でのである…)小川のストレートは走っていなかった。ここまでローテーションを守ってきた中での疲れ、夏の暑さの中での疲れ、地方球場の慣れないマウンドなどいくつかの条件が重なったと思うのだが、それでも得点は与えなかった。もちろん小川の安定感と引き出しの多さもあると思うのだが、中村のリードと盗塁阻止力にも注目である。
盗塁阻止という意味では、2回と5回にブランコ、荒波の盗塁を刺し、ピンチを未然に防いだし、リード面ではストレートが走っていない状況でもカットボールとフォーク、そして時々投げる緩いカーブを使ってDeNA打線を困惑させることに成功していたと思う。小川は8回2/3を投げて降板するまでに8つの三振を奪っているのだが、結果球がストレート言う場面が多く見られた。特に高めの釣り球で奪ったものが多く、これは中村のリードの冴えを感じさせるものだった。球威が落ちてきてもこれだけの投球が出来るのは、どのボールでもコントロールできる小川の凄さと、ストレートを上手く使いながら攻めのリードを見せる中村の凄さが相まったことによって生まれたものではないだろうか?
最後の最後にブランコに掴まり、勝ち投手は逃がしてしまったのだが、ホームランを打たれた一球についても小川、中村共に大きなミスはなかったと思う。リードを読み切ってきっちり結果を出したブランコを誉めるべきホームランだったと思う。もちろん小川が勝ち投手になってくれれば良かったのだが…

さて今日はいつもと違って若手選手について語ってみたい。
まずは小川(23歳)である。ついに疲れが見え始めたかな?というところなのだが、中村との息はピッタリである。あの豪快な投球フォームを持ちながら厳しいプロの世界でここまで出来ることは素晴らしいことである。今の所文句のつけようがない。今日勝ち星を増やせなかったのは残念だったのだが、是非新人王と最多勝の2冠を狙って欲しい。

次に中村(23歳)。小川との息はピッタリである。肩の強さも含めた盗塁阻止能力は非常に高いものがある。そろそろ相川からレギュラーを奪取してもらいたいものだ。そのためにも打撃の確実性を高めてほしい。今は少し打撃不振に陥っており、打率も2割3分台と低迷している。決して打撃が苦手なタイプではないと思うので、今後の成長に期待したい。一発長打のある7,8番打者になっても良いのだが、小技の効く2番打者の適性もあるのではないだろうか?

次に上田(25歳)。期待しているだけに厳しい目で見ている。ミレッジが登録抹消となったこともあり、今日は1番打者として起用された。4打数1安打1ホームランという成績だった。1番バッターとしては三振3つと言うのは頂けない部分もあるのだが、強い打球を打てる選手になってもらいたいと思っているので、今日のホームランは嬉しかった。チーム事情によって起用法が変わってくるため、難しい部分もあると思うのだが、こじんまりとした2番打者になるのなら、攻撃的なトップバッターの方が似合っている気がする。この上田に関しては、打撃だけでなく守備にも課題があると感じている。足の割に守備範囲は広くないと感じるし、肩もイマイチである。肩は仕方ないかもしれないが、守備範囲はもう少し広げてほしい。守りでのアピールも必須である。

次に山田(21歳)。今日のサヨナラ四球は見事だったと思う。ストレートは積極的にスイングできていたし、最後のボールも良く見極めることが出来たと思う。最近は下位打線に置かれることが多く、明らかにへばってきている。それでも首脳陣は起用し続けている。この意味を感じながら踏ん張ってもらいたい。おそらく小川監督は覚悟を決めて山田を起用していると思うのだが、身体の線も細く、まだまだである。それでもボールの見極めができるようになってきたのは今シーズンの大きな成長である。本人は「大きいのは捨てた。」と言っているようだが、上田同様強い打球を打つことにはこだわってもらいたい。こじんまりする必要はないはずだ。
守備に関しては、課題が多い。捕球にしても送球にしてもまだまだである。しっかり守るということを考えた場合には、田中浩を起用したほうが良いはずだ。それでも今シーズンは山田を育てるために起用している。今後CS争いに絡むようなら田中浩の先発起用も考えられるのだが、それでも山田を起用させたくなるような活躍に期待したい。

最後は石山(25歳)である。小川同様明らかに疲れてきている。日によってボールのキレに差があるのが現状である。今日もストレートのキレがイマイチであり、非常に苦しい投球となった。それでも叫びながら気合で投げる姿は色白でどこか気弱に見える外見と違って頼もしく見えることもある。残り試合でどれだけ粘れるだろうか?今日は良く粘った。3勝目おめでとう。

今日取り上げた5人は今日の試合ではそれぞれ目立っていた。良い部分も悪い部分もあったが、みんなこれからの選手である。今シーズン使われることによって大きく飛躍してもらいたい。

さて今日は最後に采配についても触れておきたい。4回と11回の川端と畠山の送りバントについてはどうだったのだろう?ミレッジがいなくなった中でこの2人には打ってもらわなければ困るのだが…しっかり送って1点を取りに行くと言うのも分からなくはないのだが、3番と5番で起用しているのだからそれなりの作戦をお願いしたい。特に11回の畠山の送りバントについては、以前も触れたのだが、送るのなら代打で良いと思うのだが…そして比屋根を代走で起用するのならギャンブル的であっても盗塁を仕掛けて良いと思うのだが…
そして投手起用については、9回の小川続投の判断である。これは結果論と言われてしまうかもしれないし、他の方の意見も聞きたいのだが、私は8回までで交代で良いと思っていた。9回はバーネットで良いと思っていた。もちろん小川が抑えていれば「小川あっぱれ。」と言っただろうし、バーネットが打たれて小川の勝ちが消えてしまうこともあったと思うのだが、私は今日の小川の調子で球数も100球を超えた中でそれでも小川に頼らなければならないチーム状況に厳しさを感じた。まあ9回2アウトまで小川が0点で抑えたのだから小川続投の判断も間違いではないと思うのだが…

P.S それにしても何故雄物川の花火大会の日にこまちスタジアムでのゲームを組んだのだろうか?仕方なかったのかもしれないが、集客に影響したのではないだろうか?(前日の豪雨の影響もあったかもしれませんが…)

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コメント

  1. リボル より:

    更新お疲れ様です。

    私も小川は交代してよいと考えてました。
    明らかに今日は不調でした。

    中村の強肩もありますが、横浜の拙攻に助けられた面もあったと思います。

    そして打線はもっと点を取ってあげないといけませんね。
    四死球が11もあるのに3点だけというのは。

    結果的に勝ったので良かったですが、明日は横浜も点を取ってくると思います。
    それに負けないよう打ち勝ってほしいですね。

  2. トマト より:

    自分も今日は小川を変えるべきだと思って見ていました。

    もっと言うと今日よりも今まで小川の試合で何度もあった大量援護で小川を休ませることが出来る試合で小川を無駄に続投させることに関してかなり不満を感じていました。

    おそらく、ほとんどの球団では大差がついた試合では極力先発が完投して中継ぎを休ませるというのが鉄則だと思うのですが、うちに関しては(というよりも小川に関しては)逆に中継ぎが小川を休ませるというのが鉄則になるべきなのではと以前から思っていました。

    もちろん、成績を見ても明らかなように小川は今やヤクルトのエースと言っても過言ではありませんし、首脳陣も絶大な信頼をおいていることは試合後のコメントからもうかがえます。

    しかし、彼はあくまで一年目の選手であり、これからは疲労との戦いが強いられることは容易に想像出来たはずです。実際に今年が実働一年目の西武・菊池投手やロッテ・西野投手は10勝目を目前にしながら肩痛が原因で戦線離脱をしてしまいました。

    また現在、ヤクルトには小川より信頼できる投手がおらず、昨日のような僅差の展開では続投が余儀無くされることも予想できたはずです。

    それにも関わらず、とにかく小川は長い回を投げさせられ、2,3点取られたら交代という起用が多く見受けられました。特に最近の小川に対する起用法は怪我前の館山に重なり、とても一年目の選手に対するものとは思えません。因みに2完封を含む7連勝期間の平均投球回は8回を越えてるそうです。

    もちろん、昨日のブランコへの被弾の原因が100%疲労にあるというつもりもありませんが、少なからず影響があったような気がしてなりませんし、またこのような若手が台頭するとそのまま酷使されてしまう体質(去年の日高の9連投など)がヤクルトの異常なまでの怪我人の多さにも繋がってるような気もしてなりません。

    熱くなってしまいましたが、とにかく首脳陣には小川を大切にしてもらいたいです。

  3. 久保田 より:

    お世話様です!

    さてさて、良くも悪くも「小川監督の温情型采配」が今の燕のカラーであることは、皆さんもご承知の通りだと思います。…それを踏まえまして、私は少しばかり意見が違います。昨日の場合、仮に同じ2点差でも、3対1とか、つまりは「小川投手に完封がかかっていない」状況でしたら、9回からほかの投手に交代して良かったと思いますけれども、「完封がかかっている=新人王への心象が良くなる」状況でしたので続投させたのだと思います。やはり、完封は単なる勝ちとは意味合いが違いますし…。だからこその続投だったと思います。結果的には勝ち投手の権利さえなくしてしまったワケですけれども、仮にかつての高津のような絶対的なストッパーがいたとしても、昨日の場合は小川投手の続投が正解だったと私は思います。

    でも、小川投手を交代させるべきだった、というご意見も分かります。今後、15年間は燕の軸になってもらえそうな投手の登場なのですから、確かに大事に使ってほしいですよね。

    ところで、今日の先発はラルーですか…。ハッキリ言ってかなりの疑問です。まだ徳山のほうがいいと思います。あるいは3回までをメドに増渕のほうがいいと思います。最下位脱出を賭けた試合でラルー…。杞憂で終わればいいですが…。

    ミレッジは今シーズンはもう絶望ですね…。痛すぎますけれど、三輪や飯原に期待するしかないですね。

    女子マラソン・福士、やりましたね! 日本人として嬉しいです!

  4. FIYS より:

    >リボルさんへ

    小川続投に関しては様々な意見がありますね。

    打線は今日も含めてまずい攻めが目立ちますね。まあ実力不足と言う言い方が一番しっくり来るかもしれませんが…

  5. FIYS より:

    > トマトさんへ

    熱いコメントありがとうございます。

    小川に関しては性格的にもチーム事情的にも投げさせざるを得ない状況だったと考えて良いでしょう。もし交代していたら7連勝できたかどうか怪しいものです。

    それでもどうしても心配になってしまいますよね。館山もそうでしたが、小川も投手生命を削るような物凄い精神力で投げ続けていますよね。

  6. FIYS より:

    > 久保田さんへ

    貴重な意見ありがとうございます。昨日のゲームの小川続投に関しては、おそらく交代派、続投派半々くらいでしょうね。新人王に向けて心象を良くすると言った狙いもあったと思いますし、小川の性格からしても続投という決断になったのかもしれませんね。

    ラルーに関しては、久保田さんの不安が的中してしまいましたね。今後の起用法が気になります。

    ヤクルト以外の記事にまでコメント頂きありがとうございます。ブログを書く励みになります。

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