ヤクルト2-3阪神(延長10回)
首位を独走する阪神との3連戦。当然実力差はあるのだが、チームのタイプ的に戦いづらい相手ではない。今日のゲームから長岡が1軍に帰ってきたため、村上、長岡がスタメンに顔を揃えた中で阪神と戦える環境が整った(山田の欠場が気になりますが…)。これであれば1試合単位であれば勝負出来ると見ていたのだが、私の期待に十分応えてくれるゲームを披露してくれた。守備でのミス、走塁でのミスもあり、細部を詰め切れていない部分はあるのだが、それでも阪神相手に十分渡り合えることを見せてくれた。3位DeNAとのゲーム差は8.5。ヤクルトの残りゲームは54試合である。相当ハードルは高いのだが、可能性がある限り諦めずにCSを目指していってもらいたい。私はこれまで今シーズンに関しては、本当に目の前の試合を追いかけることで精一杯だったのだが、ようやく明確な目標が見え始めた気がしている。だからこそ、ホーム神宮で阪神相手に3連敗する訳にはいかない。1つでも2つでも勝利をもぎ取ってもらいたい。
冒頭にミスがあっても首位阪神相手に十分渡り合えることを見せてくれたと書いたのだが、これは私の本心である。しかし、初回の村上の送球エラー、高梨のワイルドピッチ、9回の長岡の走塁死、10回の佐藤輝の打球を捕球出来なかった丸山和とちょっとしたミスが敗戦に繋がってしまったことも事実である。
1か月半ぶりに1軍のマウンドに戻って来た高梨は、心配された立ち上がりに近本、中野と打ち取り簡単に2アウトを奪い、森下にはヒットを許したものの、佐藤輝はサードゴロに打ち取り、初回を無失点で乗り切れたと思ったのだが、村上の送球エラーで2アウト2,3塁とピンチが広がると、続く大山を追い込みながらもフォークを制球することが出来ず、ワイルドピッチで先制点を与えてしまった。ミスで与えてしまった先制点、悪い時のヤクルトそのものの失点となってしまった。
高梨のタイプ的にもこのままズルズル崩れてしまう不安があったのだが、今日の高梨はここから踏ん張った。4回以外は、ランナーを許してしまい、5回で94球をようしてしまったのだが、それでも5回1失点と試合を作ってみせた。初回の失点があまりにも勿体なかったが、それでも何とか踏ん張ってくれた。安定した投球ではなかったが、次のチャンスをもらえるだけの結果は残しただろうか?
6回のマウンドに上がった小澤は、坂本にタイムリーを浴び1点を追加されてしまったのだが、そこから矢崎、木澤、荘司が7回~9回を無失点に抑え、最後まで勝負出来る状況で試合を進めていくことが出来た。7月の好調を支えたリリーフ陣が、今日も良い仕事をしてくれた。
9回に追い付き、何とか勝利を掴み取りたいゲームに持ち込んだのだが、10回に登板した大西が佐藤輝にタイムリー2ベースを浴びてしまい、この一打が決勝点となってしまった。2アウト2塁という場面だったため、佐藤輝を歩かせて大山で勝負すると思ったのだが、ヤクルトベンチは佐藤輝との勝負を選んだ。最後のフォーク含めしっかり投げ切ったとは思うのだが、佐藤輝の上手さが勝る形となった。捉えた打球ではあったのだが、丸山和であれば捕球したい打球だった。おそらく丸山和はかなり悔しい思いをしているはずである。決勝点の場面も勿体ない場面ではあった。
佐藤輝との勝負に関しては、高津監督をはじめとする首脳陣がどういう意図を持って勝負したのか興味深く感じる。セオリーという意味では、やはり左の長距離砲佐藤輝を歩かせ、塁を埋めた中で右打者の大山と勝負をしたくなると思うのだが、敢えて佐藤輝と勝負をした。大西をもう一段レベルアップさせるための采配だったのか?投げミスの少ない大西であれば佐藤輝と勝負した方が抑える可能性が高いと感じた中での采配だったのか?それともまた違った意図があったのか分からないのだが、気になる采配であった。
打線は長岡がスタメンに復帰し、1番岩田、2番赤羽、3番内山、4番村上、5番オスナ、6番太田、7番古賀、8番長岡、9番高梨というスタメンとなった。山田が2試合続けて欠場になってしまっているのが気になるのだが、少しずつ打線としての厚みを感じさせてくれるようになった。
3回、5回と今シーズン状態を取り戻した伊藤将相手にチャンスは作ったのだが、後一本が出ず、じりじりとする展開が続いたのだが、7回に先頭の太田が猛打賞となる2ベースヒットで出塁し、その後1アウト3塁というシチュエーションで打席に入った長岡の内野ゴロの間に1点を返してみせた。得点シーンは内野ゴロということで地味な1点ではあったのだが、どうしても欲しい1点をしっかり取れたという意味で良い得点になったと捉えて良いはずである。
そして9回には、古賀のヒット、長岡の四球で1アウト1,2塁のチャンスを作ると代打宮本のレフト前への同点タイムリーヒットが飛び出した。阪神のクローザー岩崎の外角低めのカットボールにしっかり対応してみせた。この後の長岡の走塁が勿体ないと言えばもったいないのだが、意図の伝わる走塁であったため、強く責めることは出来ない(チーム全体として振り返らなければならないシーンだったとは思うが…)。
個人的にはミスがありながらもよくこの展開に持ち込んだという見方をしており、やはり先日のDeNA戦のカード初戦から戦えるチームになってきていると感じている。これだけのチーム状態になるまでに開幕から80試合以上が経過してしまっており、あまりにも遅すぎた感はあるのだが、それでも明日、明後日のゲームで1つで勝つことが出来れば、まだCSを狙えると信じている。首位阪神相手に喰らい付いてもらいたい。
![]() | 価格:1100円 |


にほんブログ村
コメント