第102回箱根駅伝ポイント

大学駅伝


毎年恒例となっている箱根駅伝のポイント記事を今年も書いておきたい。今大会は五強と言われているように総合優勝を現実的な目標として捉えているレベルの高いチームが揃っている。総合優勝争い、シード権争いともに高いレベルでの混戦が予想される。非常に楽しみな第102回大会である。
個人的なポイントは以下の通りである。

①往路主導権争い
・カーボンシューズの登場以降、これまでのタイムから考えると超高速レースと呼ばれるような大会が続いている。ハーフマラソンや10000m、5000mのタイムを見れば、どの大学も一昔前までは考えられないようなタイムが続出しているのだが、だからと言って、箱根駅伝のレース展開が大きく変わったようには思えない。
やはり往路で主導権を握ったチームが先頭を走るアドバンテージを最大限に使って逃げ切る構図が基本線となっている。7区以降での首位交代というものは簡単ではない。そう考えると今大会も往路での主導権争いが一番の見所になりそうである。
箱根の勝ち方を熟知し、大エース黒田を擁する青山学院大、佐藤、山川らの主力を補欠に回し、当日までに勝つための戦略を練るであろう駒大、往路でトップ争いが出来れば総合優勝も見えてくるであろう國學院大、2区山口智、5区工藤という大きな武器を持ち、山口竣、ルーキーの鈴木、佐々木ら「個」の力がある早大、99回大会、101回大会で見せたように往路で流れに乗れば、そのまま総合優勝争いが出来るであろう中大と五強の往路は要注目である。
ここに2区キムタイ、5区斎藤の城西大、2区に楠岡を置き、層の厚さで勝負したい帝京大、留学生を上手く使って主導権を握りたい創価大、東京国際大辺りが往路をかき回してくれると面白くなる。


②5区、6区の合計タイムと順位
・箱根駅伝と言えば、やはり特殊区間である。山上りの5区と山下りの6区である。5区は最もタイム差が付きやすい区間であり、ここに計算できる選手を置けるチームは、他の区間のランナーも走りやすくなる部分はあるだろう。
そして6区は、カーボンシューズ登場以降、全体的にタイムが飛躍的に速くなっている。6区で失敗してしまうとレース全体に響く割合が、一昔前に比べて高くなっている印象がある。
・この5区、6区の各チームの合計タイムと順位というものが総合順位にも大きく関わってきそうである。


③10区の役割
・前回大会の青山学院大のようにいわゆる「ピクニックラン」という展開もよくあるのが、箱根駅伝ではあるのだが、1チームが抜け出せない展開になる中で複数チームが競り合いながら復路のレースが展開される可能性もなくはない。一昔前までは「繋ぎの区間」と呼ばれるような区間があったのだが、今現在そういった区間は存在しない。そして総合順位を決める10区の役割も一昔前までとは変わってくる可能性がある。10区は23キロという長丁場なのだが、箱根駅伝の特性から、この区間にエース級を配置するチームはあまり存在しない。エースが起用される際は、あまり状態が良くない時ということが多かったように記憶している。
しかし、今大会に関しては、ラストがキレるエース級の投入も考えなければならないのではないだろうか?青山学院大は、今日の区間エントリーで10区に折田を起用しているが、私は、原監督が勝ち切るためのオーダーとして10区に折田を配置したのでは?と想像している。実際に折田が走るかどうかは分からないのだが、10区に考え方は今後変わってくる可能性があると見ている。

今大会の個人的な注目ポイントは以上の3点である。それでは、注目校の区間エントリーを見ていきたい。

青山学院大
(往路)荒巻ー上野山ー宇田川ー平松ー松田
(復路)石川ー佐藤愛ー塩出ー佐藤有ー折田
(補欠)黒田、鳥井、中村、飯田、遠藤、小河原

・原監督の事前のコメントに沿ったオーダー。5区、6区は本当に1年生に任せるのか?黒田は2区もしくはアクシデント時の5区か?10区折田はラスト勝負を想定しての起用と見る。

駒大
往路)小山ー森重ー篠ー村上ー安原
(復路)伊藤ー植阪ー阪口ー菅谷ー新谷
(補欠)帰山、佐藤、山川、桑田、谷中、牟田

・主力は伊藤以外の5人が補欠。優勝するために隠したのか?アクシデントで走れない選手がいるか?山川は2区?それとも5区?今日の時点では読めない。個人的には1区佐藤を推奨するが、小山が1区に入っているため、3区か7区か?

國學院大
(往路)嘉数ー上原ー永田ー辻原ー高石
(復路)後村ー鼻野木ー飯國ー野田ー吉田
(補欠)青木、高山、野中、浅野、岡村、尾熊

・ルーキー高石が5区を好走すれば面白い。3区野中、4区辻原で流れを作って高石に襷を繋ぎたい。復路は誰が走っても強力だが、青木、高山を復路に回すことが出来れば、より強力な布陣に。

早大
(往路)吉倉ー山口智ー山口竣ー武田ー工藤
(復路)山崎ー多田ー宮岡ー宮本ー瀬間
(補欠)伊藤、間瀬田、小平、佐々木、鈴木、堀野

早大のポイントは1区と見る。他校のエントリーを見た中で間瀬田か鈴木で悩んでいるのでは?往路優勝のためのオーダーを組みたい。1区間瀬田、4区鈴木がセオリーかな?

中大
(往路)辻ー溜池ー本間ー三宅ー柴田
(復路)並川ー七枝ー佐藤大ー白川ー濱口
(補欠)折居、吉居、吉中、佐藤蓮、藤田、岡田

・私は、1区吉居で行くべきと考えるが、99回、101回大会時に比べて戦略の幅が広がっているのは事実である。復路の勝負手として7区吉居もあり得るか?そうなると1区岡田、4区藤田という並びもあり得るのか?10区藤田もなくはないか?5区柴田がどの程度のタイムで走るのかも注目。久々の総合優勝が見てみたい。

城西大
(往路)熊井ーキムタイー小早川ー桜井ー斎藤
(復路)大沼ー河野ー小田ー村木ー岩田
(補欠)鈴木、山中、柴田、中島、小林、三宅

2区キムタイ、5区斎藤がしっかりエントリーされていることが心強い。鈴木、山中、中島らの上級生がいずれかの区間に入ってくるだろうか?シード権はしっかり確保したい。

創価大
(往路)黒木ー篠原ー織橋ームトゥクー野沢
(復路)小池ー石丸惇ー衣川ー榎木ー斎藤
(補欠)竹田、ムチーニ、根上、有馬、石丸修、山口

6区小池は楽しみである。おそらく2区ムチーニ、4区山口と組むのでは?6区まで上位陣をかき回すことが出来れば、一波乱起こせそうな空気感はある。

東京国際大
(往路)佐藤ーエティーリー古賀ー久保遼ー荒谷
(復路)中山ー大平ー菱田ー川内ー久保茉
(補欠)大村、菅野、前田、ベット、小柴、政

エティーリでトップに立って、そこから粘りたい。そう考えると1区は重要である。小柴に任せるのかな?大村、菅野を復路に取っておく余裕はあるだろうか?

東洋大
(往路)松井ー倉本ー迎ー緒方ー木村
(復路)内堀ー岸本ー馬場ー久保田ー薄根
(補欠)網本、西村、濱中、陣内、宮崎、小野

・近年粘り強くシードを獲得し続けている東洋大は、今年も粘ることが出来るだろうか?前回大会での粘りは称賛に値するものがあった。いわゆる駅伝力の高いチームである。7区岸本は気になるが、2区に西村を使えて、岸本が勝負手であるのならば面白い。

帝京大
(往路)小林ー楠岡ー浅野ー谷口ー浅川
(復路)大西ー佐藤ー松井ー尾崎ー鎌田
(補欠)柴戸、島田、藤本、原、廣田、斎藤

2区に楠岡を配置しましたね。エース揃いの2区でどの程度やり合えるか注目です。5区に浅川、6区はおそらく廣田ということになるか?往路ゴール時点でどの位置にいるだろうか?先頭から3分以内に収めていれば、復路が面白い。

その他
中央学院大
・1区近田、2区市川の並びで主導権を。
順大
・1区池間、2区吉岡、3区は玉目になるか?川原、永原らの使いどころにも注目。
山梨学院大
・往路でシード圏内を確保したい。出遅れは禁物。
日大
・チーム全体のスピード化に成功。5区、6区を凌げれば面白い。
東海大
・永本は5区か?2区花岡の走りに注目。
東農大
・満を持して2区前田!
神奈川大
・2区宮本を中心に往路を耐えて、復路勝負に持ち込みたい。
大東文化大
・入濱は3区か?9区にキプロップ。真名子マジックでシード権へ!
日体大
・2区に田島、平島、山崎をどう使う?
立大
・2区にエース馬場、1区は國安かな?


個人的に中大を推しているため、今回の優勝予想は中大としたい。
シードは、中大、國學院大、青山学院大、駒大、帝京大、早大、城西大、創価大、順大、大東文化大
としてみたい。

今大会も大いに楽しみたい。




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