ヤクルト3-2中日
私は、公式戦に関しては、内容よりもとにかく勝って欲しいと願うタイプのファンである。今日のゲームに関しても勝つことが出来たということで一ファンとして喜ばしい気持ちを持っているのだが、野球としては、「下手な野球だったな。」という思いも持っている。チームや選手は反省すべき部分はしっかり反省して、修正を図ってもらいたい。
ヤクルト先発の奥川は、ローテを守って投げていること自体プロ入り後初めてのことであるため、その部分についてしっかり評価しなければならないと思っているが、投球内容は日に日に苦しくなってきているように感じる。奥川自身が投げていてどんな感触を持っているのか知る由もないのだが、投球の出来は悪いという他ない内容である。
奥川と言えば高校時代から支配的な投球を武器としており、ボールのキレとコントロールで相手打線を圧倒出来るだけの投球を披露してくれていた。しかし、肩、肘の故障を経験し、長期離脱から復帰した昨シーズン以降は、以前のような支配的な投球は影を潜めている。それでも総合力で勝負出来る投手らしく、1試合の中でシチュエーションに応じた投球を披露し、打たれながらも試合を作ることが出来ていた。しかし、ここ数試合、コントロールという部分で目に見えて苦しんでいる様子がある。奥川の投手としての総合力の高さという部分について核をなしているのがコントロールの良さという部分だったため、そのコントロールに乱れが生じると投球内容も苦しいものになってしまう。今日は初回からストライク、ボールがはっきりする場面もあり、修正することも出来なかった。初回の1アウト満塁のピンチこそ無失点で切り抜けたのだが、2回は2つの四球でピンチを招き、田中にタイムリー2ベースを打たれ、先制点を許すと、4回には石伊の犠牲フライで追加点を許してしまった。3回以外はピンチの連続であり、5回で100球を投げ、被安打5、与四球5の2失点という数字が残った。この出来でも5回2失点でまとめるところに奥川のピッチングIQの高さを感じる部分もあるのだが、これだけコントロールが乱れてしまうと奥川であれど相当苦しい投球になってしまう。奥川の投球を見ていて、私が最も魅力を感じるところは不必要な四死球を与えない部分だったのだが、ここ最近は、不必要な場面で四死球を与えてしまう場面が増えている。何かしらの原因があってメカニックの部分に課題が出てきてしまっている可能性が高いのではないだろうか?修正しなければならないことは分かっているはずだが、修正が出来ていない所に不安を感じる。それでも今日も100球投げることが出来たことはプラスに捉えたいのだが…
リリーフ陣は6回から松本健ー大西ー矢崎ー星と1イニングずつを無失点でリレーしてみせた。この中では、8回を任された矢崎の出来が非常に良かった。ストレートとフォークという高低を使ったシンプルな投球が武器なのだが、オーバースローから投げ下ろす力強いフォームも相まって、相手打者からは対応し辛い投球が出来ているように感じる。左の荘司、右の矢崎という投げ下ろしコンビが、今シーズンのヤクルトブルペン陣を支えている。
9回を任された星に関しては、前回の登板同様最終的にはしっかりリードを守ったまま試合を締め括ることが出来たため、クローザーとしての役割は果たしてくれたと思うのだが、2アウト2塁から細川を申告敬遠した後のボスラーへの初球でワイルドピッチをしてしまったのは頂けなかった。逆転のランナーを出すリスクを背負って守りやすいシチュエーションを作ったはずがいきなりワイルドピッチで2アウト2,3塁とピンチを広げてしまい、申告敬遠の意味をなくしてしまった。最終的に抑えきったため事なきを得たのだが、下手な投球になってしまった。
打線も初回、4回と内山が2打席連続でダブルプレーに倒れてしまうなど、中々チャンスを広げることが出来なかった。それでも5回に北村恵の四球、古賀の2ベースヒットでチャンスを作ると岩田のタイムリーで1点を返してみせた。その後のチャンスで代打北村拓、濱田がランナーを返せず、追い付くことは出来なかったのだが、嫌な流れの中で北村恵、古賀、岩田の下位打線で1点を返せたことは、終わってみれば大きな1点となった。
6回は、長岡の四球とオスナのヒットで2アウト1,2塁のチャンスを作ると5回は四球でチャンスメイクをした北村恵が、今度はセンターへの逆転2点タイムリー2ベースを放つ大仕事をしてみせた。北村恵はとにかく長所の打撃でアピールしてもらいたい気持ちが強いのだが、今日はその打撃で結果を残してみせた。シーズン終了まで1軍に帯同し続け、来シーズンへの足掛かりにしてもらいたい。
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