実力差あり

2025試合結果


ヤクルト2-3DeNA

下川ーバウアーのマッチアップ、両チームの得点力の差を考えると、試合前からかなり厳しいゲームになることが予想された。「先制してロースコアのゲームに持ち込み、何とか勝ちを拾う。」そういったゲーム展開に持ち込みたいゲームで、ヤクルトはほぼ狙い通りのゲーム展開に持ち込むことに成功した。しかし、最終的にはDeNAとの地力の差がそのまま勝敗に繋がってしまった。
野球は失敗のスポーツと言われることもあるように、何も失敗せずに試合を終えることは不可能である。両チーム当然失敗はあるのだが、今日に関しては、ヤクルト側はある程度やりたいことは出来たのではないだろうか?それでも勝てないということは、シンプルに戦力差が大きいことを示している。得点力不足が続き、大勝ちも期待できない中で、交流戦も常にハラハラしなければならない試合が続きそうである。

プロ入り初登板初先発となった下川は、地元横浜スタジアムのマウンドで存分に腕を振ってくれたのではないだろか?初回に北村拓に先頭打者ホームランが飛び出し、1点リードの状況でマウンドに上がったのだが、いきなり桑原に2ベースを許し、その後佐野に犠牲フライを浴び、同点に追い付かれてしまった。あっという間に1点を失ってしまい、心配したのだが、ここから粘りの投球を見せてくれた。4回に佐野に勝ち越しホームランを許してしまったものの、4回2失点とおそらく今日の下川に課されていたであろう役割を果たしてくれた。左打者対策であったり、コントロールという部分にやや不安があったと思うのだが、四死球を与えずにゾーン内で勝負出来たことは下川本人にとって収穫になったはずである。佐野に子ども扱いされてしまったように、一流の左打者との対戦は今後も大きな課題になりそうだが、それでもプロ野球生活の第一歩としては上々のデビュー戦になったのではないだろうか?しっかり実力を出し切ってくれた。
5回に下川の代打で登場した山田のタイムリー内野安打で2-2の同点となった5回裏から継投に入ることとなった。今日は、9人の投手をベンチに入れており、おそらくほぼ想定していた通りの展開で継投に入ることが出来たのではないだろうか?
5回から登板した清水は、回跨ぎとなった6回に先頭の桑原にヒットを許したものの、その後のオースティン、佐野、牧を打ち取り、2イニングをしっかり無失点で切り抜けてくれた。1点でも失ってしまえば、かなりの劣勢に立たされてしまう中でしっかり仕事を果たしてみせた。
7回を任された矢崎もきっちり三者凡退でDeNA打線を抑え、仕事を果たしたのだが、味方打線の援護がない中で今日も8回に試合を動かされてしまった。
この回からマウンドに上がった星が1アウト後に代打梶原にフェンス直撃の2ベースヒットを浴びると桑原を打ち取り、何とか2アウトまでこぎつけることに成功する。ここでヤクルトベンチは、カウントが悪くなったところでオースティンを申告敬遠で歩かせ、佐野の所に田口を投入して勝負に出たのだが、2球目のストレートを右中間へ運ばれるタイムリー2ベースを浴び、結局この1点が決勝点となってしまった。
チーム状況を考えれば、1点取られたらほぼ負けというような状況だっただけに塁を埋めて田口で佐野と勝負という選択は間違いではなかったと思う。しかし、結果が全てである。田口の実力を佐野が上回ったということだろう。選手も首脳陣もやれるだけのことはやったし、よく粘ったと思うが、勝利には繋がらなかった。

打線は、初回に北村拓に先頭打者ホームランが飛び出した。バウアーが投じた甘めのストレートにコンパクトで力強いスイングで対応し、打球はそのままレフトスタンドへ突き刺さるホームランとなった。今のチームには、長打力のある選手が少ないため、パンチ力のある北村拓の存在感が日に日に増してきていることを感じる。見事な一発だった。
ここからは、先日のブログでも書いたようにどれだけ1アウトで得点圏にランナーを進める機会をどう作るか?という部分に注目してみた。3回は岩田ヒットの後下川がしっかり送りバントを決め、1アウト2塁を作り、5回は赤羽ヒットの後、中村悠の打席でエンドランを仕掛けた中で1アウト2塁を作り、8回は岩田ヒットの後代打伊藤が送りバントを失敗するが、北村拓にヒットが飛び出して、1アウト1,2塁を作り、9回は澤井が振り逃げで出塁した後、赤羽が送りバントを決め、1アウト2塁を作ってみせた。9イニングの内、4イニングで1アウト2塁以上の形を作ってみせた。8回の伊藤のバント失敗は残念ではあったが、それ以外のイニングは上手く攻めることが出来ていたように感じる。結局得点を奪えたのは、5回の代打山田のタイムリー内野安打による1点のみだったが、試合全体を通して見れば悪い攻撃ではなかったと感じている。今のヤクルトは「個」の力がないため、こういったチャンスを作っても中々得点に繋がらないのだが、それでも「一か八か」のような策に走ることなく、今日のように丁寧な攻撃を繰り返していく他ないと思っている。反省する部分と継続する部分を見誤らないようにしなければならない。

このブログで何度も書いてしまって申し訳ないのだが、今のヤクルトは弱い。おそらく、このブログを書き始めた2011年以降で最も得点力に乏しい打線になってしまっていると思う。2017年のシーズン96敗を含め、大きな低迷や連敗も経験してきたのだが、その時は投手陣が踏ん張ることで、勝利を手にすることが出来るかな?という雰囲気が多少はあったと記憶している。しかし、今回の低迷は、得点力不足とリリーフ陣の駒不足によるものであり、勝利のためには、本当に試合開始から試合終了まで気が抜けない展開が続くこととなる。今日のように各選手がやれることをしっかりやる中で、やっと勝てるかどうか?という状況である。それでも勝てない所が辛いのだが、昨日のゲームや今日のゲームのような試合を続けていく他ないと思っている。
先日も書いたが2022年のコロナ禍の中でユウイチ監督代行が指揮を執った時の雰囲気が最も近いだろうか(但しこの時は村上が孤軍奮闘していましたが…)?

近年の中日や昨年の西武は、今のヤクルトよりも投手力が高かったように記憶しているが、今のヤクルトの低迷と似た形で負けが込んでしまった部分はあるだろうか?チームが劇的に好転する姿は描きづらい。




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コメント

  1. sabo より:

    山中と比べると下川は球威はありますが制球と変化球の精度がだいぶ…と心配でしたがなんとか仕事は果たしましたね
    オープン戦から間も開いて一軍初登板でしたからもう一回見てかなぁ。次の登板が先発かリリーフか分かりませんが。オールドルーキーですがまだ25歳というところでこの一年で何かしら成長を見せてくれればと期待してます。

    • fiys より:

      saboさんへ

      下川は良く投げてくれましたよね。しかし先発で長いイニングを投げるとなると、やはり左打者対策が必要になりますよね。

  2. grass より:

    >「一か八か」のような策に走ることなく、今日のように丁寧な攻撃を繰り返していく他ないと思っている。反省する部分と継続する部分を見誤らないようにしなければならない。

    本当にご指摘の通りです。
    そして、徹底的なデータ分析。
    相手チーム、相手打者との相性(例えば、相手の左バッターは果たして本当に左投手が苦手なのかも含め)、そしてこちらの投手とキャッチャーの相性。内山壮真は厳しいにしても、幸か不幸か、こちらは一人のキャッチャーに頼り切ってる状態でもないので。
    そこまでして(しているのでしょうが)、それでようやく勝負になるかどうかの状態。

    ツラいなあ。
    7回まではかろうじて勝負になってただけに、今日もツラかったです。

    • fiys より:

      grassさんへ

      送りバントを基本として、そこからエンドランや盗塁などを絡めて、チャンスを作っていきたいですよね。ギャンブルや奇襲は今のヤクルトにはあまり効果はないかなと…

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