赤羽由紘の生命力!勝負強さ!あまりに劇的な逆転サヨナラ3ランホームラン!

2025試合結果


ヤクルト7x-6広島

昨日の今日でこの勝ち方には驚いた。1-6と5点のビハインドとなった時点で勝利する可能性がほぼなくなったと考えるのが、今シーズンのヤクルトを追っている方々の普通の考えだと思う。私自身もかなり厳しい展開になったと感じたし、この時点では、勝つ可能性を見出すことは出来なかった。それでも6回に山田が池山2軍監督が持つ球団記録に並ぶ通算304号ホームランとなる2ランホームラン、7回に赤羽にタイムリーが飛び出し、点差を2点まで縮めると、9回は、2アウト2塁から代打増田がヒットで繋ぎ、2アウト1,3塁とチャンスを広げると、ここで打席が回った赤羽がハーンの初球のスライダーを捉えると打球はレフトポールを直撃する逆転サヨナラ3ランホームランとなった。リプレー検証で判定が覆るという劇的な逆転サヨナラ3ランホームランとなったのだが、正真正銘間違いのないホームランだった。こういった勝負強さが赤羽の大きな武器である。

赤羽については、3年前にフレッシュオールスターでサヨナラ3ランホームランを放ち、MVPを獲得している。→「フレッシュオールスターでは赤羽がサヨナラ3ランでMVP | ヤクルトファンの日記
この時にも感じたのだが、ウェルネス筑北高時代、BCリーグ信濃グランセローズ時代、ヤクルト育成契約時代、ヤクルト支配下契約時代とその都度自分自身で課題と向き合い、努力し、自分の実力を高めてきている。プロ1年目の前半は、プロのレベルにアジャストすることが出来ず、実戦で全く結果が出ない時期も経験してきている。そういった中でもその後の活躍で首脳陣に認められ、支配下契約を勝ち取り、実戦で粘り強く結果を残したことにより、今の地位を掴み取ってみせた。昨シーズンに死球による怪我にも泣かされており、本当に波乱万丈の野球人生を歩んでいるのだが、その中でもここまで存在感を出せる選手に成長したこと自体が凄いことである。
ウェルネス筑北高校では、一期生として長野県の名将中原監督のもとで基礎能力を高め、信濃グランセローズでは、身体を大きくするとともに、パワーを付け、ヤクルト入団後は、プロの投手が投げ込むボールにアジャストするべく奮闘し、出場機会を増やすために内外野複数ポジションをそつなくこなすレベルにまで実力を高めてきた。叩き上げタイプの選手の強さや生命力というものを、この赤羽からは感じることが出来る。あまりにレベルが違う世界に飛び込んでしまった場合、メンタル的にも努力を続けることが難しくなってしまうというケースもあると思っている。おそらくプロスポーツの世界では、プロの洗礼を受けた選手が脱落していってしまうことなど日常茶飯事であり、赤羽のような成長曲線を描いて、活躍する選手は本当に稀な存在だと思う。
そんな赤羽が、今日はアウトになってしまえば試合終了という場面でハーンの初球を思い切りよく振り抜いてみせた。こういった積極的なバッティングが出来ることも赤羽の武器の一つである。レフトポール際に舞い上がった打球はヤクルトファンの願いと共に伸びて行き、レフトポールを直撃する一打となった。シーズン96敗を喫してしまった2017年シーズンにも信じられないような劇的な勝利が複数あったのだが、今シーズンも劇的な勝利は複数存在している。負けが混んだとしても、こういった劇的な勝利は、ファンの心を蘇らせてくれる。赤羽のような叩き上げの選手の一打に勇気をもらうファンも多いはずである。
今日のゲームを決めた赤羽がヒーローであることに違いはないのだが、ビハインドの中でも試合を落ち着かせた木澤、松本健、矢崎のリリーフ陣、9回の攻撃でハーンに喰らい付き、チャンスを作った古賀、代打増田の粘りも勝利に大きく貢献してくれた。この戦力でこういった勝ち方が出来たことがチームの成長に繋がるはずである。
山田のホームランに関しては、床田のパームをしっかり捉え、バックスクリーン左にまで運んだことに価値がある。今シーズン5本目のホームランということで、中々届かなかった池山現2軍監督の通算ホームラン数304本にようやく並んでみせた。本来であれば通過点であって欲しかった数字だったのだが、ここ数年コンディション不良も重なる中で、ホームラン数を増やすことが出来ていなかった。ここまで苦労すると思っていなかっただけに、ようやく飛び出した通算304号ホームランは、感慨深いものがあった。願わくば、球団新記録はオールスターブレイク終了後すぐにあっさりと達成してもらいたいものである。

投手陣では、今日もランバートが細かい制球という部分で苦しみ、自分自身のメンタルもコントロール出来ない場面があった。前回の阪神戦でも味方打線が大量援護をプレゼントしてくれたものの、ランバートが自身の四球から崩れ、あわや同点、逆転という場面を作ってしまっていた。自分のボールが思うように操れないこと、NPBのストライクゾーンにズレを感じていることが、ストレスの要因になっていると思うのだが、今日も5回に際どいコースのボールを「ボール判定」されてしまったことで自らのメンタルコントロールが出来ない場面があった。気持ちを表出することで上手く切り替えられれば良かったのだが、その直後に林に3ランホームランを浴びてしまい、結局ランバートは、5回で109球を投げ、被安打7(被本塁打1)、与四球5の5失点で降板となってしまった。
気迫を全面に押し出すランバートの投球は、個人的には好意的に捉えているのだが、イライラの矛先が球審に向かってしまうと、あまり良いことはないように感じる。続く林に浴びた3ランホームランについては、直前のイライラの影響があったのかどうかは分からないが、攻め方がちょっと雑になってしまった部分もあっただろうか?高めのストレートを逆方向に運ばれてしまった。ランバートに関しては、1つ1つの球種は良いものを持っており、勝ち負けに関しては、2勝7敗という数字だけを切り取ってしまうと本質が見えてこない部分がある。もっと勝てていても不思議ではない投手である。しかし、自身のメンタルコントロールに関しては、上手くなってもらいたい。気迫を全面に押し出す中で上手くコントロールしている部分もあるのかもしれないが、前回の阪神戦、今日の広島戦での投球内容は、そのイライラが表出する中で悪影響が出てしまったと受け止められても仕方ないように映る場面もあったため、少し引っ掛かりを感じている。次回の登板時にどういった姿を見せてくれるのか注目したい。
リリーフ陣は、6回を任された清水が1点を失ってしまったのだが、その後を任された木澤、松本健、矢崎は、無失点ピッチングを見せ、この粘りがチームの勝利を呼び込むこととなった。ここの所便利屋的な役割をこなし、結果を残している矢崎に勝ちが付いたことも良かったように感じる。今日の勝ち星だけを見れば、運も絡んだ中での1勝ということになるのだが、ここの所結果を残していたことを思えば、勝ちが付くべき投手に勝ちが付いたという見方も出来るはずである。古巣広島相手に挙げた移籍後初勝利は、矢崎にとって特別なものになったのではないだろうか?

オールスター明けには、主砲村上が1軍に戻って来るとの報道もあり、最下位に沈むチーム状況にあっても、1つの勝利を貪欲に求めた中で戦ってもらいたいと感じる。少ない戦力で何とか4連勝まで連勝を伸ばせたことは、チームにとっては大きな出来事のはずである。




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コメント

  1. アーム より:

    村上、長岡が戻ってきた時に伊藤、赤羽はスタメン落ちするのか気になりますね!
    個人的には
    1センター岩田
    2サードorライト赤羽
    3サードorライト村上
    4ファースト オスナ
    5レフト内山
    6ショート長岡
    7キャッチャー古賀
    8セカンド伊藤
    ですかね!

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