10年前に予想した2025年のプロ野球界

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ブログを長いこと書いていると、過去に自分がどのような記事を書いていたのか振り返ることが出来る。今日は私自身が2015年に記した上記の記事について振り返り、この10年間で日本プロ野球界がどのように変化していったのか確認してみたいと思う。
まずは、上記の10年前に書いた記事を読んでもらいたい。私自身が当時予想した2025年のプロ野球界のことと、読者の方々がコメントして下さった2025年のプロ野球界のことが書かれている。私自身は、2025年のプロ野球界がこうなっているのではないか?という部分を4つ挙げさせてもらった。

①ヤクルトスワローズ本拠地移転
・この部分に関しては、当時観客動員という部分で苦戦していた事や、神宮球場の建て替えの報道がなされていたこともあり、もしかすると東京から移転してしまう可能性もあるのではないか?という思いから予想した部分である。
実際には、2016年以降、コロナ禍による観客制限はあったものの、その期間を除けば、観客動員は右肩上がりに伸び続け、今や消化試合であったとしてもある程度のヤクルトファン、野球ファンが神宮球場に詰めかけるようになった。これは、ヤクルトだけに言えることではなく、全12球団の企業努力によってもたらされたものだと感じる。巨人一極集中の時代が終わりを告げ、2004年の球界再編問題以降、球界にIT企業が参入するようになり、徐々にプロ野球界は姿を変えていった。今は球場で野球を見るということは、野球の試合そのものを楽しむだけでなく、その空間や様々なイベント、グルメなどを楽しむことが出来る一大アミューズメントパークのような場所となっている。
・神宮球場の建て替えについては、最初に報道された時には、2027年完成予定、というようなものだったと記憶しているが、その後紆余曲折もあり、現在は2031年頃の完成を目指しているようである。現状では、本拠地移転という話は全く聞かなくなり、「東京ヤクルトスワローズ」というチームがしっかり東京という土地に根付いたことを感じることが出来る10年間となった。

②セリーグもDH制を導入
・この部分に関しては、10年とは言わず、5年後くらいまでには導入されているのではないか?と思っていたのだが、実際には、2025年の段階でもセリーグは、交流戦以外でのDH制を導入していない。それだけ「9人野球」というものの伝統を維持したいという思いや、セリーグ独特の終盤の駆け引きを楽しみたいという意見が多いのかもしれない。
私自身は、10年前と意見は変わっておらず、DH制を導入した方が、単純に選手のチャンスが広がり、リリーフ投手の負担軽減にもつながると考えているため、セリーグでもDH制を導入してもらいたいと思っている。しかし、このことに関しては、DH制反対派の意見も全く受け入れられないものではなく、「一理あるな。」と感じる部分もあるため、簡単には進まないのかもしれない。今後どのように展開していくだろうか?

③外国人枠の拡大
・この部分に関しては、私が想像していたものとは違った形であるのだが、コロナ禍による特例により、1軍の外国人選手登録枠の数が4→5に変更され、そのままの状態が続いているが、ベンチ入りできるのは4人までであり、投手4人、野手4人といった偏った登録は出来ないこととなっている。そう考えると10年前とほぼ変わっていないこととなる。
外国人選手枠を拡大させると日本人選手への影響もあることから、中々切り替えが難しくなっている部分もあるのかもしれないが、2035年までの10年の間に何かしらの変化は出てくるのではないだろうか?

④レンタル制度の導入
・選手のチャンスを広げるという意味で、こういった試みが為されれば良いな。と漠然と考えていたのだが、チーム内で複雑なサインプレーを要求される野球というスポーツにレンタル制度というものは向いていないのかもしれない。Jリーグのようなイメージで導入できないかな?と個人的には思っていたのだが、2022年より始まった「現役ドラフト」という形の方が、収まりが良かったのかもしれない。
2022年現役ドラフト組の中では、細川(DeNA→中日)、大竹(ソフトバンク→阪神)が大活躍し、2023年現役ドラフト組でも水谷(ソフトバンク→日本ハム)、漆原(オリックス→阪神)、佐々木千(ロッテ→DeNA)らが結果を残している。
現役ドラフト自体のルールは複雑であり、私自身その都度確認しなければ、覚えられないのだが、選手の流動性を促すという意味で非常に有意義なものになっているのではないだろうか?

※その他
・10年前のブログ記事で、2010年代~2020年代は、「ソフトバンクホークスの時代」と呼ばれるような時代になっている可能性もあるのではないか?と書いたのだが、この部分については、半分くらいは当たっているのかな?と感じている。実際には、2021年~2023年はオリックスがリーグ3連覇を果たすなど、ソフトバンクが圧倒する時代にはなっていないのだが、それでも2016年からの10年を振り返っても、球界の中心にソフトバンクがいたことは間違いないような気がしている。育成選手を大量に保有し、補強したい選手にはしっかりお金を掛け、チーム作りをする姿にブレはない。そういった姿が時に悪役に映ることもあるのだが、経営規模の大きさをしっかりチーム強化に活かしているという意味では、注目せざるを得ない球団であると感じている。そのソフトバンクを倒そうと創意工夫を行っている他球団のアプローチも非常に面白い。プロ野球ファンにとって、見ていて面白い時代になってきていると感じる。

それでは、読者の皆様から頂いたコメントも確認していきたい。
saboさんより
「12球団トーナメント戦(6イニング短縮試合形式)が生まれる可能性」
・当時このアイディアを見た時には、あまり現実的ではないかな?と思っていたのだが、今見てみると、10年後のプロ野球界をしっかり捉えているアイディアだと感じます。
saboさんの「野球の伝統が長いアメリカと日本では9イニングに慣れてますが世界的には2時間以内で収まるゲームがどうしても望まれるでしょう。
クリケットなどと同様に短縮試合形式を別途作り、それが世界戦の基準になると思います。
日本でもテレビ放送では短縮が望まれるでしょう。」とのコメントは、ばっちり今の時代にフィットしているのではないでしょうか?MLBではピッチクロックや牽制球の制限など大胆なルール変更が実施されましたよね。


久保田さんより
「ベンチ入りワク&一軍登録ワクをもっと増やしてほしい」
・これは、外国人選手枠と同様コロナ特例での変更ではありましたが、出場選手登録枠が29人→31人に、ベンチ入り人数が25人→26人に拡大されましたね。
「ヤクルトのような時代の流れに影響を受けにくいビジネスをしている親会社があるチームのほうが伸びる可能性は高い。」
・この部分も当たっている部分がありますかね。今やヤクルトも経営規模が大きくなり、選手にある程度のお金を割ける球団になりましたよね。
「野球人気は復活してほしいですね!」
・10年で球場に足を運ぶファンの数は相当数増えましたね。日本国民が同じような感覚で応援する時代ではなくなりましたが、様々な楽しみ方をするファンが増えたことは間違いないと思います。

でぶちゃんさんより
「読売がジャイアンツを手放す。」
・巨人一極集中の時代は終わりを告げましたが、巨人は巨人で企業努力をし、以前とは違った雰囲気をまとったチームになりましたよね。

saboさんからは、今でもコメントを頂けるのですが、久保田さんやでぶちゃんさんは、お元気にしていますかね?この歳になってくると10年ってあっという間にも感じますが、振り返ってみるとやっぱり長いですからね。またコメント頂けることを楽しみにしています。

それでは、ここからは、この10年で実際に起こったプロ野球界の変化に付いて触れていきたい。あくまでも独断と偏見で選んだものになるので、その辺りはご了承いただきたい。

ルール・レギュレーション系
「コリジョンルール」
・NPBでは、2016年から採用された。本塁での激しい接触プレーを避けることで、捕手の負傷を防止する目的で採用されたルールである。このことによって、野球は大きく変わった。捕手が走者の走路を塞いではならなくなったことで、攻撃側は積極的に本塁へ突入することが出来るようになった。また捕手は、それまで相手走者をブロックする技術が求められていたが、コリジョンルール採用以降は、素早いタッチプレーが求められるようになった。捕手に機敏性や俊敏性が求められるようになったのではないだろうか?
個人的には、本塁での迫力のあるクルスプレーは、野球の醍醐味の一つだと思っていたため、当初は慣れない部分もあったのだが、今となっては、やはり怪我防止のためのルールとして有効なルール変更だったと捉えている。採用された当初は少なからず混乱することがあり、私もこのブログで何度か疑問を呈したプレーもあったと記憶しているのだが、今は、コリジョンルールがあった方が良いという意見に変わっている。

「リクエスト制度」
・MLBでは「チャレンジ制度」が始まっていたのだが、NPBでも2018年よりビデオ判定を行う「リクエスト制度」が導入された。プロ野球の長い歴史の中では「疑惑の判定」と呼ばれるものが数多くあり、首脳陣や選手側からするとビデオ判定の採用は、精神的にすっきりできるという意味で、大きな変化だったのではないだろうか?審判側から見ても、明らかに誤審をしてしまったと感じた時に、ビデオ判定によって判定を変更できることが認められたことによって、プラスになる部分もあったのではないだろうか?
しかしNPBに関しては、MLBとは違い、確認する映像は、テレビ中継の映像のみとなっており、細かい部分を検証することは難しいフォーマットとなっている。それでも以前に比べて、際どい判定の確認が出来るようになったことは、野球界全体にとってプラスに働いていると感じている。またどちらとも捉えられるものに関しては、審判が最初に下した判定を優先するというルールもとても良いものだと思っている。正直映像でも分からないことは、多々あると感じるため、審判の判定を尊重することも大切だと思っている。
そしてリクエスト制度が始まったことにより、ファンのモラルというものも問われるようになってきていると感じる。映像を見てもどちらとも言えないような際どい判定は、いくつもあり、それらのプレーに対して、審判がジャッジを下すことは、並大抵のことではないことをしっかり理解しておかなければ、いくらビデオ判定の精度が上がったとしても、審判に対する必要以上の批判の声はなくならないと思っている。審判へのリスペクトを忘れてはならないと感じる今日この頃である。

「現役ドラフト開始」
・上記の通り、2022年から選手間の流動性を促す目的で現役ドラフトが開始された。選手の活躍の場を広げるという意味で有意義なものになっていると感じる。

「2軍に新球団」
・2024年より2軍に「オイシックス新潟アルビレックスBC」、「くふうハヤテベンチャーズ静岡」という2球団が参入している。この2球団の参入が将来的にどのようなことに繋がっていくのか現段階では分からないのだが、独立リーグの存在感も増してくる中で、選手がプレー出来る環境が少しずつ増えているという意味でプラスに捉えて良いのではないか?と思っている。将来的に1軍の形も既存のセパ6球団ずつの12球団という形から、拡張する方向に変化していく可能性が高いだろうか?

社会情勢
コロナ禍
コロナウイルスの世界的な流行という部分が、この10年の中で最も大きな出来事だったのではないだろうか?プロ野球界もその影響を大きく受け、試合数の減少、CSの中止、延長戦の廃止、無観客試合、声出し応援禁止など様々な変化があった。上記でも触れている通り、出場選手登録の拡大などは、コロナ禍以降も継続しており、こういった社会情勢の変化が様々な分野で変更を余儀なくされることに繋がることを実感することが出来た。

選手
「大谷翔平」
・2015年の段階ですでに規格外の選手ではあったのだが、その後の活躍は、私の想像の遥か上をいくものとなった。NPBでもMLBでもシーズンMVPを獲得するなど、「野球の神様」と呼ばれてもおかしくないような唯一無二のスター選手になっている。ここまでの活躍は予想することが出来なかった。

「村上宗隆」
・ヤクルト関連では、この村上宗隆の登場が非常に大きいものとなった。2017年のドラフト1位で入団すると、プロ2年目の2019年にはレギュラーを獲得し、その後の活躍は皆さんご存知の通りである。2度のMVP、シーズン56本塁打での三冠王など素晴らしい数字を残し続けている。

「佐々木朗希」
・ロッテの佐々木朗もプロ5年という短い期間ですでに伝説級の投球を披露してくれている。先発ローテを守って規定投球回数に達していないなど、数字上は物足りない部分もあるのだが、完全試合の達成など圧倒的な投球を何度か披露してくれている。NPBを5年で卒業し、ポスティングシステムを使ってMLBに渡ったことも今後の球界を変えることになるかもしれない。

「佐々木麟太郎、森井翔太郎」
・後松重栄(大曲工)がMLBにスカウトされてから30年近くが経過した中で、NPBのドラフトで1位級の高校生がNPBを経ずに海を渡るケースが出てきたことも大きな変化の一つだろう。スタンフォード大に進んだ佐々木麟太郎、アスレチックスに入団した森井翔太郎ともに、逸材であることに違いはない。これまでは、「未完の大器タイプ」の選手が高校卒業とともに海を渡ることがあったのだが、ついにドラ1級の選手でもNPBを経ずにMLBへの入団を模索する時代になったのだと実感することが出来る出来事となった。

その他
「観客動員数の増加」
・これも上記で触れているのだが、ここ10年のNPBでの大きな変化と言えば、やはり「観客動員数の増加」というものが挙げられるのではないだろうか?2004年の球界再編問題以降、各球団が努力した結果が、観客動員数の増加という形で実を結んだのではないだろうか?

「エスコンフィールドの開業」
・上記に付随した内容になるのだが、スタジアムのボールパーク化という意味で、エスコンフィールドの開業は、今後のNPBを大きく変えることになると思っている。北海道にあるため、遠方に住む私は、行くことが出来ないのだが、一生に一回は行ってみたいと感じさせられる魅力が詰まっている。エスコンフィールドのホームページを眺めるだけでもワクワクすることが出来る。野球に限った話ではないのだが、今後のプロスポーツのあり方を変えることになりそうである。

「CーFLAP(打者用フェイスガード)の普及」
・打者用ヘルメットに装着するフェイスガードが普及したこともこの10年での変化ではないだろうか?10年間野球観戦から離れていた人が今の野球を見た時にパッと見で変化を感じられる部分かもしれません。

その他にも東京オリンピックでの金メダル獲得、WBC制覇、広島とオリックスのリーグ3連覇なども記憶に残っている。ヤクルトに関しては、この10年間も相変わらず乱高下の激しい10年間であった。

やはり10年間を振り返ろうとすると、どうしてもボリュームの大きな記事になってしまいますね。皆さんは、この10年のプロ野球界を振り返った時に、どんな変化を感じるでしょうか?私は、観客動員数の増加とコロナ禍による制限、レギュレーションの変更というものが印象的です。

そして最後になりますが、私自身私生活では良いことも悪いことも変化があったのですが、それでも「ヤクルトファンの日記」というブログを書き続けることが出来たことに対して大きな拍手を送ってあげたいと思います。決して読者の多いブログではなく、あくまでも自己満足のブログではあるのですが、ヤクルトファンとして好きなことを好きなように書くというスタンスで続けることが出来ました。2025年2月10日現在において、このブログを継続できたことに私自身喜びを感じています。読者の皆様、これからもよろしくお願いします。




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コメント

  1. sabo より:

    自分がこんなこと考えていたのかと驚き(笑)
    高校野球は7イニング制への移行を今年中に決めるそうですが、やはり甲子園(予選含め)の過酷さを考えると可能性は高そうですね
    もしかしたら春は9イニング続行という変則の可能性もあるかと(可能性は低いと思いますが)

    2軍に新球団が生まれたのは大きな驚きでしたが、去年のドラフトは独立リーグからの指名が多数という現象が起こりいきなり新球団の意義が問われた気がしました
    でもこれから2軍のチームは増えそうですね。

    エスコンは私も行ってみたいです。神宮球場の建て替えもどうなるか心配なところが大きいですが良い球場になってくれると期待してます

    • fiys より:

      saboさんへ

      時間短縮への試みという部分をsaboさんは10年前から予想していましたね。実際にそういった流れになりましたね。

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