梅野と成瀬

ヤクルト2-7DeNA

原樹理離脱によって先発のチャンスを与えられたのは、高卒ルーキーの梅野だった。現在最下位に沈んでいる中で来シーズン以降を見据えての先発起用だったと思うのだが、梅野本人にとっては、良い経験になったのではないだろうか?

その梅野だが、プロ初登板初先発という舞台でも臆する事なくDeNA打線に対峙する事が出来ていた。初回は桑原、柴田、筒香を三者凡退で仕留めるというこれ以上ないような立ち上がりとなった。しかし2回に戸柱に先制2ランホームランを浴びると、その後崩れてしまい、倉本のタイムリーでもう1点失うと、3回には5四球にワイルドピッチも絡んで2点を追加されてしまい、3回を被安打3(被本塁打1)与四死球6の5失点で降板となってしまった。
それでも140キロ台中盤から後半を記録するストレートは数字だけではなく質の良さを感じさせてくれた。DeNA打線から空振りを奪う場面もあり、高卒1年目、しかもまだまだ投手経験が浅い事を考えると今後の成長に期待を抱かせるだけの投球は披露してくれたのではないだろうか?ドラフト専門誌などには150キロを超えるストレートと持ち前の気持ちの強さから将来リリーフでの活躍を期待できるのでは?との評価をよく目にしていたのだが、この日の登板を見て「なるほど。」と思った。まだまだ高卒1年目の若手であり、どういった起用法、成長曲線を描くのかは分からないのだが、リリーフとしての適性も見せてくれたのではないだろうか?ほろ苦デビューではあったのだが良い経験になったはずである。

そしてもう1人、8回、9回の2イニングを投げた成瀬にも触れておきたい。言わずと知れたロッテの元エースなのだが、当時のストレートのキレは完全に失ってしまい、FAでヤクルトに移籍してきてからは、本人の実績から行くと全くと言っていい程に結果を残せていない。昨シーズンからは本人なりに投球スタイルを変えようともがき苦しんでいる印象もあるのだが、それでも結果は付いて来ない状況である。今シーズンに関しては、先発での起用は0ということでリリーフでの起用が続いているのだが、結果が残せず、6月以降は2軍での調整が続いていた。2軍では完封勝利を記録したゲームもあり、個人的には戻ってくるのであれば先発起用だと感じていた。そして原樹理が離脱し、石川も登録抹消された中でチャンスが巡ってくるのでは?と思っていたのだが、上記の通り、このゲームの先発マウンドに上がったのはルーキーの梅野だった。今回の1軍昇格もあくまでもリリーフ起用と言う事なのだろう。結果を残せていないため、成瀬自身は与えられた場所で自分の仕事をし続けるしかないのだが、どう見ても今の成瀬はリリーフタイプではない。本当に敗戦処理的な起用だったりワンポイントでの起用だったりが多いのだが、本人はどんな気持ちでマウンドに上がっているのだろうか?起用法について首脳陣と本人とでしっかり話し合えていれば良いのだが…
今日のゲームでも2イニング目にロペスに2ランホームランを浴びてしまった。本人も一発病については何とか対策しなければと思っているはずである。しかし結果として打たれ続けてしまっている。成瀬のメンタル面が心配である。今後成瀬が復活することはあるのだろうか?

打線はDeNA先発のウィーランドに抑え込まれてしまった。珍しく安定感に掛けていた序盤に何とか得点を奪いたかったのだが、リベロのソロホームランによる1点に抑え込まれてしまった。本調子に戻ったウィーランドから得点を奪うのは中々難しいものである。それでもリベロの3戦連発はプラスポイントである。右方向にも大きな当たりが打てるのは魅力的である。来日前は守備の評価が高いとの報道もあったが、今のところ守備はそこまで上手い印象はない。それでも思った以上に打撃では貢献してくれている。今後も結果を残し続ける事が出来るだろうか?

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コメント

  1. sabo より:

    梅野は変化球も結構良さそうですね。球種も横と縦の変化球があるし先発適正はあると思いました。ストレートもですが制球を上げて何よりスタミナが付けば素晴らしい投手になれると思います

    成瀬は先発にしろリリーフにしろ今の球で通用するためには針の穴を通すような制球が必要でしょう

    この日はヤクルト打線がかなり積極的に盗塁を狙っていたのが印象的でした
    2015年は三木コーチの指導で盗塁企画や牽制が増えていたのに最近減って来たと感じていたので良い傾向だと思います

  2. k より:

    梅野を初めて映像で見ましたが下半身の太く体はしっかりしていましたね、真っ直ぐのスピードやキレもあるので可能性を感じさせてくれますね。課題はたくさんあると思いますが個人的には使える変化球が少ないかなと、カットやスライダーを投げてましたがウィニングショットにはならなそうかなので、まずは投げ込みをしてスタミナとコントロールを身につけて欲しいですね。あと先発かリリーフかの判断は今の状態では判断できないですが球種が少ないのでリリーフ向きかもしれないですね(ただ梅野・高橋圭・寺嶋の先発三本柱になって欲しいですね)
    それと成瀬の扱いを見ると首脳陣やフロントの評価は今年までの評価なのを確信しましたね(大幅減俸を飲まないと更新はないですね)左には通用してますが右を並べられると厳しいですね、特に真っ直ぐが出ても135くらいで今後もスピードアップが望めなく変化球もワンシームや縦のスライダーを投げたりしてマイナーチェンジを図ってましたが、もう出し尽くした感はありますね。残りはサイドにするかワンポイントする以外に生き残る道はないと感じました(ロペスに打たれた後の落胆ぶりは本人も終わったと思ったのかなと感じました)
    あと打つ方はリベロが守備があまり上手くないのとホームランは出そうな選手のようでしたね(外国人選手は当初の触れ込み相変わらずあてにならないですね)

  3. FIYS より:

    > saboさんへ

    高卒ルーキーにしては身体が出来上がっていますよね。

    自分は気付かなかったのですが、盗塁を狙う場面が多かったのですね。今後変化はありますかね?

  4. FIYS より:

    > kさんへ

    成瀬は相当追い込まれましたよね。私が現地観戦した西武戦でも被弾してしまったのですが、そのときもだいぶ落ち込んだ姿をマウンド上で見せていたんですよね。結果を残さなければ生き残れないことは本人が最も分かっているでしょうね。

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