今シーズン2度目のサヨナラ満塁ホームランは荒木!

ヤクルト5x-1中日

昨日のゲームとは反対にどちらかというと押され気味のゲームだったのだが、星、ルーキ、石山が何とか粘ると、9回は昨日逆転弾を浴びてしまった秋吉が無失点で抑え、流れを引き寄せてみせた。そして最後は荒木のサヨナラ満塁ホームランという劇的な幕切れとなった。それにしても1シーズン2度目のサヨナラ満塁ホームランというのはセリーグでは史上初の出来事という事である。今シーズンのサヨナラ打は、鵜久森、鵜久森、大松、荒木となっており、レギュラー以外の選手が印象的な一打を放ってくれている。今は5位に沈んでいるが、まだまだこれからである。

荒木に関しては、ルーキーイヤーの開幕戦でいきなりショートのスタメンを勝ち取った選手ではあるのだが、プロでやっていくには足りない部分が多く、レギュラー獲得までには至っていなかった。そんな荒木もプロ入りから8年が経過し、年齢も30歳を迎えようとしている。このブログで荒木の打撃に力強さが出てきた事を記し始めたのはおそらく2年程前からだと思うのだが、それでも中々数字を残すことは出来なかった。また荒木は、鵜久森や大松とは違い、バット一本で勝負する事を期待されている選手ではなく、守備、走塁を含めた総合力やユーティリティ性を期待されている選手であり、起用法が固定されない中で結果を残さなければならない難しさがあったのではないだろうか?
プロ入り前は、その守備や走塁面も評価されていたのだが、プロの世界ではその特徴も埋没してしまっていた。そんな中でも地道な努力を重ね、バッティングに関しては、本当にこの8年間で大きく成長してきているように感じる。その成長した姿を今日披露してくれた。
1-1の同点で迎えた9回裏、リリーフに回った中日の大野が制球に苦しみ、3つの四球で2アウト満塁のチャンスを作ると荒木に対してもストライクが入らず、カウントは2-0となっていた。1点入ればサヨナラの場面、中村、西浦と連続四球で回ってきた荒木の打席という事を考えると、1球待つのが定石なのだが、荒木は大野のストレートに狙いを絞っていたようだ。インコース低めの決して甘くないボールにしっかり反応し、ボールを捉えると打球はレフトスタンド中段近くに飛び込む、見事なサヨナラ満塁ホームランとなった。荒木の迷いのないスイングにプロ8年間で培った自信が表れていたように感じる。この場面のこのカウントでフルスイングすることはかなり勇気のいる事だと思うのだが、荒木は相手バッテリーの心理を読み、しっかりスイングを掛けてみせた。そしてものの見事に大野のストレートを捉えてみせた。鵜久森のサヨナラ満塁ホームラン同様打った瞬間に分かる完璧な一撃だった。
先程も書いたように荒木は、鵜久森や大松とはタイプの違う選手である。もっと言ってしまえばまだまだレギュラーを狙ってもらいたい選手である。川端、畠山が離脱している状況もあり、チャンスは大いにあるはずである。今日の一打が荒木のプロ野球人生を大きく変える可能性だってあり得なくはないのではないだろうか?タイプ的にもどちらかというと地味な選手であり、これまでも大きな実績は残していないのだが、そんな選手がこういった活躍をしてくれるとファンとしてはとても嬉しい気分になってしまう。見事なサヨナラ満塁ホームランだった。

投手陣は中日打線に毎回ヒットを浴びる苦しい展開となったが、星が初回に大島に犠牲フライを浴びた以外は、得点を許さなかった。星はいつ崩れてもおかしくないような出来だったのだが、6回を被安打7与四死球3の1失点でまとめてみせた。正直こういった数字の中でも試合を作れる投手ではないと思っていたので、今日の結果は意外だった。私はこれまでも星は潜在能力は高いが、投手としての総合力ということを考えると不安が大きいという内容のことを書き続けている。しかし先発転向してからの3試合は私が想像した以上に粘れている印象である。私は、今日のゲームはテレビ観戦出来ていないのだが、皆さんはこの星のことを投票かしているでしょうか?

リリーフ陣もピンチの連続ではあったのだが、何とか無失点で切り抜けてみせた。特に秋吉は、昨日同様先頭の京田にヒットを許してしまい、1アウト1,2塁でビシエドを迎えるという、非常にプレッシャーが掛かる場面を作ってしまったのだが、昨日痛恨の一発を浴びたビシエドをしっかり打ち取ると続く平田も抑えて、直後のサヨナラ勝ちにつなげてみせた。リリーフ投手は絶好調で投げられるゲームはシーズン中に数試合だけであるという話しをよく聞く事がある。それでも抑えなければならないという身体的にも精神的にもタフさが要求される仕事なのだが、今日の秋吉の投球を見て、改めて秋吉がリリーフ適正のある投手だという事を感じる事が出来た。プロ入り以降リリーフで投げまくっている秋吉の強さを感じる事が出来た。

嫌な負け方もあったのだが、今週はホーム5試合を3勝2敗と勝ちこす事に成功した。少しずつ借金を減らしていきたいところである。

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コメント

  1. k より:

    昨日の試合と逆の展開になりましたね。
    最後は大野の自滅になりましたが昨日の秋吉もそうですがマウンドが掘れて投げづらそうでしたね。
    この両チームを見るとチャンスで一本出ないケースが目立ちますね、これでは勝ちきれないですね。
    荒木はどうでしょうかね?このホームランで変わってファーストのレギュラー取って欲しいですけど守備も特段上手いとは言えませんし左には強いですけど、下で首位打者を取って向上しましたが、ここ2年くらいは打撃も変わったと思えないですね。荒木は3割近く打たないと常時スタメンとはいかないでしょうね。
    あと星は初対戦が多いので抑えてますが2度目でどうなるかなので、まだ判断しずらいですが球威はあるので立ち上りの失点をなくすのが先決ですかね。
    来週は苦手な東京ドームと絶好調の阪神なので厳しい1週間になりそうですけど、サードとファーストに誰を使うのかとローテの谷間を由規か館山なのか気になりますね(今のヤクルトは2番と6番に誰を使い機能するかに掛かってますかね、今浪が使えるといいのですが)

  2. FIYS より:

    > kさんへ

    そうですね。荒木はタイプ的に打率3割くらい打ってくれないと常時レギュラーと言うのは難しいでしょうね。

    今浪は交流戦辺りで戻れますかね?

  3. sabo より:

    この日の星については制球も球威も悪かったですが中村のリード(野村コーチの指示?)が活きましたね
    中日は初回先頭京田が二塁打のあとにすぐさまバントさせて、犠牲フライで1点とる確実な得点を選びましたけど、これでこの日の中日は星をノックアウトする気が無いと分かりました。正直、星の調子は前回より悪くいつ大量失点してもおかしくなかったので助かりました
    その後も中日はバント、進塁打、盗塁、しまいにスクイズという確実策一辺倒。はっきり言って打線に自信が無いのがありありと出てましたので、ランナーは出しても取れるところでアウトを取る隙があり、そこをうまくヤクルトバッテリーが突くことが出来ました
    特にスクイズ外しが成功した時は痛快でした!

    反対にヤクルト打線は初回から藤井に強行策をとってゲッツー。この後も吉見から点が相手のエラーで1点しか取れなかったので結果的には失敗にでしたが、星の調子からいって大量得点狙いは当然だったので作戦的には良かったと思います

    それにしても藤井が結果には出ないものの想像以上に成長していて驚きます
    とにかくスイングが良い。守備はあまり巧さは感じませんが動きが良い。何より覇気を感じます
    たださすがに実力はまだレギュラークラスでは無いので山田の前の2番より自由に打てる1番で起用してほしいです
    あと打球を転がす癖がついているのか上がりませんね。それが本当にもったいない。。。多分本当は中距離打者タイプなんじゃないかと思うんですよね。そしてもう28歳。ここから才能が開花する気もするし間に合わない気もする汗
    荒木も藤井も勝負の年になっているのでなんとかレギュラーになるためにも2割8分は打たねば

  4. FIYS より:

    > saboさんへ

    前回の登板もそれ程良くなかったと感じたのですが、今回も良いピッチングではなかったのですね。それでも予想外に粘れているのは収穫ではありますが…心配ですね。

    確かに藤井はフォームが固まってきた印象でいいスイングをしていますよね。今後数字を上げて来る可能性もありますかね?

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