春の嵐と大乱戦、廣岡5の5、西浦3の3

ヤクルト15-8巨人

昨日に続いて強風の中でのゲームとなったのだが、両軍先発の石川、田口が早々にKOされるという予想外の展開となり、そのまま大乱戦となってしまった。そんな中で2番手の風張が巨人打線の勢いを何とか止め、プロ入り初勝利を上げて見せた。その他にもここのところ調子を落としていた広岡が5打数5安打、昨シーズン極度の不振に陥ってしまった西浦が3打数3安打と結果を残して見せた。そしてチーム全体の次の塁を積極的に狙う姿勢が浸透している事を感じさせるゲームとなった。

先発の石川に関しては、このゲームはひどい出来だった。初回は三者凡退で無難に立ち上がったものの味方に4点を貰った後の投球は石川らしさを微塵も感じる事が出来なかった。初回に味方打線が4点援護してくれるような展開は石川が最もスイスイ投げられるシチュエーションだと思うのだが、2回以降ストライク、ボールがはっきりとしてしまい、打者にしっかりボールを見極められてしまい、どうすることも出来ない投球となってしまった。2回は相手のまずい走塁にも助けられて何とか1失点で切り抜けたのだが、3回は、ヒット6本を集中された挙句、四球も2つ許してしまい、小林には逆転満塁ホームランを浴びてしまった。1つのアウトを取るのに大苦戦してしまった。3回を被安打8(被本塁打1)与四死球4の7失点という数字が残ってしまった。前回の登板は降板したイニング以外はしっかり抑えていたため、次回に引きずるようなことはないと思うのだが、少し不安になってしまうくらい内容が良くなかった。どこまで復調できるだろうか?

プロ入り初勝利を上げた風張は、特別調子が良かったようには感じなかったのだが、それでもこの大乱戦の中で2イニングを無失点に抑えた事を評価したいと思う。昨シーズンは2軍で結果を残していただけにすでに2軍でやり残したことはないはずである。今日の初勝利を今後に活かしてもらいたい。

打線は巨人の若き左のエース田口を初回から捕まえ、2回1/3でKOして見せた。開幕してから1番に入っている山田哲の打率は中々上向いてこないのだが、塁に出ると積極的に盗塁を企図しており、しっかりと成功する事が出来ている。チャンスメーカー山田哲人として、チームに欠かせないトップバッターになり始めている。今日も初回に四球で出塁するとすかさず盗塁に成功し、そこからチャンスを広げ、青木、畠山のタイムリーと荒木のダブルプレーの間に4点を奪って見せた。ヒット2本での4得点という点の取り方が見事だった。今日のゲームは16安打で15得点と数字だけ見れば大味なゲームなのだが、リードを許した後、再度リードした後にしっかり送りバントを決める場面が目立った。1点リードされた場面での1アウト1塁での送りバントや0アウト2塁での送りバントは昨シーズンであればあまり考えられなかった作戦のように感じる。低反発球導入時には送りバントを多用するチームも多かったが、ここ数年という事を考えるとこれだけ送りバントを多用するチームは珍しいのではないだろうか?こういう丁寧な攻撃を選択しながら大量点に繋げられているのがここまでのヤクルトの特徴である。こういったアプローチで打線を活性化していくという考え方は逆説的で面白い(オープン戦を見ていてこういった送りバントや進塁打を多用して戦っていくことは予想できたが、そういう野球をする以上ロースコアの展開に持ち込む試合が増えると思ったのだが…ここまでは得点力アップに繋げている。)。
廣岡の5打数5安打、西浦の3打数3安打はいずれも素晴らしい結果なのだが、結果だけでなく打席での内容も素晴らしかったと思う。廣岡は2回に守備で気を抜いたようなプレーを見せ、精神的に落ち込んでもおかしくなかったのだが、そういうゲームで5本のヒットを放てることが素晴らしい。身心ともにタフな選手であると感じた。
そして西浦は2つの四球を選び、大事な場面での送りバントも決め、最終打席にはホームランも放つというスーパーなプレーを見せてくれた。川端が離脱し、畠山も怪我で抹消という状況の中で首脳陣に大いにアピールしてくれた。

大乱戦ではあったが、見所のあるゲームだった。

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コメント

  1. iraca より:

     風の影響もあったかもしれませんが、ハマスタの時とは別人の石川だったことは残念ですね。それでも次の登板は来るので修正力に期待したいです。

     廣岡も西浦もよく打ってくれましたが、昨日は風張の投球が全てだったと思います。2回無失点で初勝利‼大卒4年目なので少し遅い気はしますが、とにかく石山と秋吉に続く中継ぎ投手の出現に大興奮しました(笑)
     しばらくはビハインドか先発崩れのロングで起用されるでしょうが、信頼を得るために調子を維持して抑えてほしいものです。

  2. 井野ファン より:

    現地で観戦しました。石川が崩れた時はどうなるかと心配しましたが、面白いように点が取れて気分が良かったです。
    荒木、西浦のホームランもあり、15点とは。滅多に見られる物じゃないので、この試合に行く予定をたてて正解でした。
    また、井野が最後に出られて嬉しかったです。

  3. k より:

    首脳陣が刷新されただけで全く別のチームになりましたね、広島からコーチが二人きた影響なのか広島みたいな野球になってきましたね。
    まず石川は風の影響かもしれませんが厳しい内容ですね。(田口もコントロールに苦しんでいましたが)、スライダーの曲がりが大きくなったのは肘の位置が下がったのかもしれませんね、なのでシンカーの落ち幅が少なくなっていたのかなと感じてしまいました。次もあると思いますが、また
    背信投球ならローテ外しも現実ですかね。
    あと西浦が崖っぷちでしたが打撃フォーム少し変えてきましたね、アウトステップを止めてスクエアになってバット寝かせ気味で足を上げて膝を曲げて重心を落として打つようになりましたかね。欠点の右投手の外角に対しても強い当たりを打てていたので期待していいかもしれませんね(守備は川端よりいいので右左関係なくサード西浦固定でもいいですね)
    それと畠山はスタメンで出たら下半身の張りばかりでは使えないですね(チームの士気にもかかわる)、戻ってきてもファーストに川端で畠山は代打か途中出場ですね。
    あと廣岡は5安打でしたが結果オーライの内容で、他の野手とのスイング比較するとやっぱり疲れがありますね。ただ5本ヒットは普通ならあり得ないのでハマると止まらないタイプかもしれないので我慢して使うでしょうね(守備でも油断してましたが彼には今年一年は全て勉強ですしね)。
    最後に風張がプロ初勝利でしたが2014の失敗ドラフトの生き残りなので良かったですね、ただ内容は球威はありますが球速がもう少し欲しいのと決め球が物足りないので一軍の試合の中でレベルアップは必要ですね(精神面で安定してるのが大きいですかね)。

  4. FIYS より:

    > iracaさんへ

    とりあえず風張にプロ入り初勝利が転がり込んで良かったですよね。貴重な戦力になってもらいたいですね。 

  5. FIYS より:

    > 井野ファンさんへ

    現地観戦お疲れ様でした。いい試合が見れましたね!

  6. FIYS より:

    > kさんへ

    今のところ勝っているため、弱点が目立たないだけなのかもしれないのですが、首脳陣が変わった事で野球がガラッと変わったのは間違いないですよね。

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