若者は苦しみながら成長していくものである。

ヤクルト7-9x広島(延長10回)

5点のリードを奪って後2イニングというところまで来ていたのだから、間違いなく勝たなければならないゲームだった。しかしマツダスタジアムでの広島戦はやはり簡単には勝たせてもらえない。8回、9回、10回は鈴木誠也の一人舞台のようにも感じた。素晴らしい選手である。そして今日のゲームはヤクルトの若手が苦しんだ。苦しんでも結果的に勝てれば良いのだが、今日は苦しんだ挙句敗れてしまった。しかしこういうゲームを経験しながら成長して行くしかないのである。

ここ3年苦しみ続けている広島戦ではあるのだが、今シーズンはマツダスタジアムで3連勝するなど互角以上の戦いを見せており、今日苦手大瀬良に黒星を付ける事が出来れば、更に苦手意識を払拭できたように感じる。しかし終わってみれば広島に圧倒されていた昨シーズンがフラッシュバックするようなサヨナラ負けとなってしまった。若手の細かいミスが敗戦につながってしまった印象である。

まずは4点のリードを守り切れなかった梅野から触れていきたい。ボール自体はそこまで悪くなかったと感じるのだが、決め手に掛欠けてしまった印象である。今日はスアレスにアクシデントがあり、2回~継投となったこともあり、9回に梅野以外の投手を起用するという選択肢はなかったはずである。そんな中で広島打線に掴まってしまい、この1イニングだけで53球を投げさせられてしまった。太田のエラーも絡むなど不運な部分もあったのだが、何とか逃げ切ってもらいたかった。それでも9回のサヨナラ負けは何とか防いだところに梅野の意地を見たような気がした。次の登板時の投球が大事になってくる。

9回に致命的なエラーを犯した太田は、この試合だけで3つのエラーを犯してしまった。1試合で3つのエラーというと山田哲と荒木が3つずつエラーをしてしまったゲームを思い出す。→「エラー、エラー、エラー、エラー、エラー、エラー
山田哲や荒木にもこんなゲームがあったのである。太田もこれだけ1軍のゲームに出場するのは初めての経験なのだが、そのなかでサード、ショート、セカンドと様々なポジションをこなしている。ここまで大きく破綻することなく守っていたのだが、今日は大きく崩れてしまった。それでも切り替えて図太くプレーしてもらいたい。太田に期待したいのはまずは守備なのだから…

サヨナラ打を打たれた中尾は、今日はまずまずのボールを投げていたと思うのだが、鈴木には格の違いを見せ付けられてしまった。追い込んでいるのに追い込んでいる気がしなかった。それほどまでに実力差があったということなのだろう。

村上は内野安打と内野ゴロで2打点を稼いだのだが、期待されているような当たりを放つ事が出来なかった。それでも2打点と言う結果を残しているのだから大したものなのだが、やはり村上に期待したいのは長打である。チャンスでスカッとするような一本を放ってもらいたい。

宮本、山崎は打撃で結果を残せず、山崎はチャンスでスクイズを失敗してしまった。レギュラーで1軍のゲームに出続けるのはまだまだ厳しい状況である。それでも当たり前のことを当たり前にこなせるようになってもらいたい。タイプ的にもまずはその部分をきっちりこなすことからスタートとなるだろう。
※訂正レフトの守備でもたついたのは宮本ではなく青木でしたね。訂正します。

若手にとっては厳しいゲームとなってしまったが、それでもシーズンは続いていくのである。引きずらずにプレーしてもらいたい。「そんな時代もあったねといつか話せる日がくるわ。あんな時代もあったねときっと笑って話せるわ。だから今日はくよくよしないで今日の風に吹かれましょう。」
さすが中島みゆきである。素晴らしい歌詞である。

P.S スアレスが1回で降板した中で3イニングを投げてくれたマクガフ、このところ様々なシチュエーションで投げまくってくれているハフには本当に頭の下がる思いである。リリーフ陣の層が薄い中で本当によく投げてくれている。明日1日休養日があるのは2人にとってはプラスになるだろう。

にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村








コメント

  1. k より:

    勝てるゲームでしたが梅野の四球連発・太田のエラー3つで若手のミスなので割り切りが必要ですね(これが石山や大引あたりがやったらショックも大きかったかなと)梅野はクローザーになるための試練ですし、太田もトレードで全ての内野守備をたらい回しなので私は責められないと思います、特に太田は規定にも乗りましたし実績ないのによくやってます。次からの試合で切り替えし奮起できるかでしょうね。
    試合の方はスアレスの1回で降板、この時期にマクガフの3イニング、苦手の大瀬良をKO、鈴木誠への勝負と試合のポイントがありましたが個人的には菊地のエラーで得点した後の無死13塁での無得点が響いたかなと、川端は前日も同じような場面で併殺でこの日も凡退、山崎はバントが苦手なのにスクイズとベンチの起用ミスだと思いますね。
    週末からは坂口とバレンティンが戻ってくると思いますが(川端・渡辺と入れ替えですかね山崎もこれでは上田と交代ですね)石山が戻ってくるかが気になりますね、現状では先発が全く機能してなくリリーフ陣の酷使ですし風張・中尾・大下が全く力になってないので誰か5回や6回を1イニング任せる中継ぎが欲しいですね(館山・久保・蔵本を試して欲しい)
    次はDeNAでスアレスが離脱だと思うのでブキャナンがローテに戻って小川と石川だと思いますが最下位ですしチーム打率も得点もワーストのチームなので先発が本当に抑えてもらわないと困りますね。

  2. tko より:

    はじめまして、岐阜県在住の30年燕ファンです。いつも更新楽しみに読ませていただいてます。考察がとても深く勉強にもなりますし、チームがどんな状況でも冷静に分析して浮上するための案までいつも考えられていて本当に面白いです。私の場合は野球大好きですが、いつも負けると選手を責めたたり、負けが混むと見たくなくなったり、その日や次の日の精神に影響が出るくらいです(笑)でもこのブログを読むと、そーゆーことか!ということが多く、勝った負けただけではない楽しみ方があるんだと毎回気付かされています。ブログ更新エネルギーいると思いますが応援してます。いつもありがとうございます。

  3. 南国燕 より:

    お疲れ様です。管理人さんのコメント通りに、ここ数年何度も何度も観たシーンですよね。私はよく高木豊さんの動画を見るのですが、高木豊が『連敗中に応援しているチームをマイナスイメージで応援していると選手と同調してしまう。』とコメントしていました。
    まさしく9回ランナー2人溜まった時点で、ん!ヤバイ!まさか!と思ってしまったのは、自分だけでしょうか。
    モニター越しではありますが応援している自分も何か責任あるのではないかと考えました。管理人のコメントのように前向きに考え今後応援しようと思います。
    本当一番悔しい思いをしたのは、あの赤一色のスタジアムで22時が過ぎ、鳴物で応援出来ない中必死で声を出していたヤクルトファンかも知れませんね。
    どのスタジアムでも現地応援している方、本当にお疲れ様で有難うございます。
    モニターで観ているファンの為にも今後とも頑張って下さい。

  4. FIYS より:

    > kさんへ

    菊池のエラー後に追加点を奪えなかったのは痛かったですね。川端は巧さを感じることはあるのですが、腰の状態が悪いのか力強さを感じる事がほとんどなくなってしまいましたね。今のままでは使いづらい選手になってしまいますよね。心配です。

  5. FIYS より:

    > tkoさんへ

    はじめまして。励みになるコメントありがとうございます。私も基本的には1つの勝敗に一喜一憂していますよ!

  6. FIYS より:

    > 南国燕さんへ

    様々なヤクルトファンが様々な形で応援しているのでしょうね。広島戦でのこういった負け方は3年連続ですからね…私も「まずい。」と思いましたよ。

タイトルとURLをコピーしました