最下位に沈む理由が見えてくる試合

ヤクルト2-4中日

DeNAに3連勝した流れの良さとホーム神宮で戦える事を考えると勝てる可能性が高いゲームだと踏んでいた。しかしエース小川が初回に2本の2ランで4点を失うとその後はチャンスを潰し続け、そのまま中日に逃げ切られてしまった。この流れでこの展開で勝てないのだから最下位に沈んでいることも頷ける。

いくつかの項目にまとめてみたい。

①小川初回に4失点
・今日の小川の立ち上がりもそれほど悪いようには思えなかったのだが、1アウトから福田にヒットを許すと続く大島は追い込みながらも高目のつり球を完璧に捉えられてしまった。このボールに関しては、ちょっと力の抜けたボールになってしまっただろうか?決してパワーのあるタイプではない大島にライトスタンドまで運ばれてしまった。
そして2アウト後には堂上にも追い込んでからのフォークが甘く入り、2ランホームランを許してしまった。
今シーズンの小川はボール自体はある程度走っているのではないか?と見立てていたが、これだけホームランを浴びてしまうという事はやはり本調子ではないのかもしれない。あまりにも痛い初回の4失点となってしまった。

②山田哲4三振
・5回、7回、9回に回ってきた3打席はいずれも一発出れば同点もしくは逆転という場面だったため期待したのだが、5回は三ツ間、7回は藤嶋、9回は岡田と上手く攻められ、流れを持ってくる一打を放つことは出来なかった。今日はタイミングが取れておらず、どうすることも出来なかったかな?という印象なのだが、調子が上がり始めたと感じていた矢先の4三振ということで、山田哲の苦悩が感じられた。

③5回裏、9回裏のチャンスを潰す3,4番
・②と被ってくる部分もあるのだが、1アウト1,2塁で山田哲、バレンティンに回る場面が2度あったのだが、2度とも得点に繋げる事が出来なかった。どちらも押せ押せの場面だっただけに期待したのだが、結果は付いてこなかった。ヤクルト側にとっては痛い場面となってしまった。

④4回裏の0アウト満塁は1点のみ
・3回までロメロノ前にパーフェクトに抑え込まれていたのだが、4回に先頭の廣岡にホームランが飛び出し、反撃の狼煙を上げると0アウト満塁のチャンスで雄平がタイムリー内野安打を放ち、1点を追加することに成功した。0アウト満塁で打席に立った打者が結果を残した場合、大量得点に繋がることも多いため、期待したのだが、その後村上、西田、大引と倒れてしまい、追加点を奪えなかった。終わってみればこのチャンスを活かし切れなかった事が大きかった。

⑤8回裏の河田コーチの判断ミス
・2-4で迎えた8回裏、1アウト1塁の場面で村上がロドリゲスの変化球を上手く捉え、レフトフェンス直撃の2ベースを放ったのだが、1塁ランナー雄平がホームで刺されてしまい、得点機を逸してしまった。シチュエーションを考えてもタイミング的にも無理をする場面ではなかったのだが…どうしてしまったのだろうか?もし村上の打点王をアシストしたいという気持ちがあったならば、それは今後から頭から外してもらいたいと思う。何より欲しいのはチームの勝利なのだから。

⑥小川降板のタイミング
・これは今日のゲームだけで見れば試合のポイントではないのだが、小川の交代のタイミングが1試合毎にブレがあり、定まっていない印象がある。何らかのアクシデントがあったのであれば仕方ないのだが、今日は初回に4点を失って以降は立ち直っていたし、リリーフ陣の層も決して厚くない事を思えば、最低でももう1イニングは投げてもらいたかった。リリーフ陣に託して良いのでは?という場面で続投したり、もう1イニング投げても良いのでは?という場面で降板したりと首脳陣の判断にブレを感じる事が気になる(明日の先発はおそらくショートスターターとなる平井ですし、そういった面を考えても小川続投で良かったと思うのですが…)。

⑦何故堂上にここまで打たれる?
・堂上の今シーズンの成績は、打率.205、本塁打11、打点28である。しかしヤクルト戦では打率.310、本塁打7、打点12となっている。不思議なほどに打たれまくっている。今シーズンの成績だけを見れば堂上が覚醒したようには感じられないのだが、何故ヤクルトだけがここまでやられてしまうのだろうか?

負けに不思議の負けなし。これだけの材料があれば負けて当然だし、最下位に沈むのも当然である。

P.S 中日の藤嶋は久々に見たのですが、投球フォームが変わり、打者がことごとくタイミングを崩されていたのが気になりました。個人的には藤嶋は投手としてはそれ程魅力を感じておらず、打者としての評価の方が高かったのですが、高卒1年目から1軍経験を積むなど、思った以上に投手として通用しているな。と感じていました。しかし特徴が見え辛く、ブレイクするまでは至っていなかったのですが、打者が見づらいテイクバックに変えるなど本人なりに工夫している姿が見られ、面白い投手だなと初めて感じました。ストレート、フォーク、縦のスライダー、ナックルカーブなどを同じような軌道から投げ込み、多少のスピード差も付けて打ち取っていく様は、今のNPBにはあまりいないタイプだと感じました。投手藤嶋として今後は興味深く見守っていきたいと思います。

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コメント

  1. k より:

    ここ数年、神宮を中日は苦手としてましたから大きく負け越してのは残念ですね。
    小川に関しては急にビッグイニングを作られてますよね、要因としてランナー置いてホームランが多いですよね。個人的には小さい体なのでしっかり間を空けて投げさすのと100球前後を目安にきっちり交代させるようにしないと体がキツくなってきてるのかなと想像しますかね(エースという無理させず柱として安定を求めたやりくりを来年の首脳陣は考えて欲しいですね)
    次に山田の4三振ですが山田が打たないと勝てない典型の試合でしたね、最下位に沈んでるのは山田の得点圏打率の低さも大きな要因ですね(今年は審判のストライクボールの判定に不服な感じを受けるとバレンティンと同じでヤル気をなくす傾向なのかなと)
    あと堂上ですよね、こちらでも何度も堂上の事は記事になってますが数字みたらとんでもなく打たれ過ぎで下位打線の堂上にこれだけヤラレたら中日に負け越してる要因にもなりますよね。
    1つのチームに7本もホームラン打たれたらキャリアハイの二桁にもなりますよね(これはバッテリーが堂上を甘く見てる証拠で残りの試合はビシエド並みに対策を立てないとプロじゃないですよね)
    それと雄平の走塁ですが一旦二塁ベース付近で緩めてますし次はロドリゲスに相性いい荒木でしたので無理させたのは河田コーチのミスでしょう、また雄平は三塁回るときに大きく膨らむので走塁技術も良くないので頭にいれとかないとですね、最終回も大島の目測誤りの場面も広岡はハーフウェイで最後まで打球を追わず目を切ってしまってるので頂けませんね、二三塁ならまた変わってきたかもしれませんしね(広岡は細かいプレーが得意ではないですね、ただ素材は凄いので今後、広岡がどういうタイプの選手になるんでしょうね??)
    最後に藤嶋ですが、この試合は高めの球をストライク判定で審判に助けられたかなと、ただ自責点が0でタイミングは外れてましたから打ちづらいのは確かですね、横の揺さぶりはなく縦の変化で勝負するタイプなので目線を高くし対応するしかないのかなと。

  2. 超匿名 より:

     小川は何と言うか勝ち運を持ってないですね。この前の巨人戦も勝ち投手になっているべきで、今日も前のカードの流れからすればエースで連勝を伸ばすという青写真だったはずです。それがいきなり4失点ではチームの勢いが止まります。初回以降はうまく抑えたので次に期待は持てる投球だったと判断していますが、巨人戦同様ホームラン打たれ過ぎですね。今季ホームランゼロの大島に被弾はがっくりきます。堂上はヤクルト戦だけで生き残ることができますね。
     廣岡は打つ方はセンター方向に入れる長打力はやはり魅力的ですが、守備はキャンプで鍛えないとですね。
     今日の平井先発はどうなのでしょう。星と同じパターンのならないように願っています。

  3. FIYS より:

    > kさんへ

    春先から今シーズンは神宮での中日戦もこれまでのようには行かないな。という予兆めいたものはありましたよね。負け越しは残念ですが…

  4. FIYS より:

    > 超匿名さんへ

    小川は相変わらず乗りきれませんね。

    廣岡の飛距離は本当に魅力的ですよね。守備は確実にレベルアップしてきていますので、まだまだ伸びそうですよね。 

  5. sabo より:

    小川はどうしたのか……と心配になりますが本人には気にしないほうがいいと思いますね
    投げてるボールは問題ないし、下手に何かをいじってスランプになってしまうほうが心配です

    藤嶋がここまで投手で台頭したのは驚きですよね。やはり打者として目立ってましたし。個人的にはこういった投球術の投手は短期間しか活躍しないイメージではありますが新しいタイプとして確立するかもしれないですね

  6. FIYS より:

    > saboさんへ

    藤嶋はちょっと気になりました。本人なりに打者のことを考えて工夫が出来る投手なのだと感じました。

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