もしや…昨日のゲームがターニングポイントになる可能性があるのか!?

ヤクルト6-4阪神

昨日のゲームのブログ記事で、阪神、巨人相手にアレルギー反応が出てきてしまう。どこかで流れを変えたいのだが…と書かせてもらった。昨日のゲームの記事を更新した時には、私自身そう考えていたし、昨日のゲームの敗戦は1週間前を思い出させるようなヤクルトにとって阪神への苦手さが強まってしまったゲームのように感じていた。だからこそ「どこかで流れを変えたいのだが…」という言葉を使わせてもらった。
そんな状況で迎えた今日のゲームはヤクルト、阪神共に「これぞプロ」と感じるプレーが続出する好ゲームとなった。最後は途中出場の渡邊の決勝タイムリーと好返球もあり、今シーズン初めてホーム神宮で阪神相手に勝利したのだが、神宮球場の空気が昨日とは微妙に違ってきているように感じた。
昨日のゲームでは阪神近本の塁上での動きがサイン盗みを疑われるような動きとなり、その動きに対してヤクルトの村上がアピールする場面があったのだが、村上の毅然とした態度と矢野監督をはじめとする阪神ベンチの態度が比べられるような事態に発展していった。この一連の出来事が今日のゲームに多少なりとも影響した部分はあるのではないだろうか?今日の両チームの気持ちのこもったプレーを昨日の出来事と結びつけることは些か浅はかな考え方なのかもしれないが、両チームやその周りを覆う空気感がどこか変わってきている部分はあるのではないだろうか?もちろんそんなに簡単にシーズンの流れが変わることはないのだが、もしも明日のゲームも勝利することが出来るのであれば、流れが変わる可能性もあるのではないだろうか?

今日の試合前の段階での注目ポイントは先日ソフトバンクからトレードで阪神に移籍してきた二保のピッチングだったのだが、その二保に対して、初回からヤクルト打線が襲い掛かった。初回に高梨がサンズに2ランホームランを浴び、いきなり2点を追いかける展開となったのだが、先頭の塩見がヒットで出ると青木が四球で歩くと、山田が、追い込まれながらも二保のカーブにしっかり反応すると打球はレフトスタンドに飛び込む逆転3ランホームランとなった。その後も村上の2ベースからチャンスを作ると中村にもタイムリーが飛び出し、移籍後初登板となった二保の立ち上がりに4点を奪うことに成功した。見慣れていない投手だけに上手く立ち上がられてしまうとズルズルと抑え込まれてしまう危険性もあったため、初回が大事になってくるとは思っていたのだが、その初回に打線が積極的にスイングを掛け、二保を攻略してみせた。見事な速攻劇だった。
二保に関しては、私の中では投手らしいシルエットから投げ込まれるキレイな4シームのストレートを武器にしていた頃の二保の印象が強かったのだが、近年はツーシームやカットボールなど細かくボールを動かして打者を打ち取っていく投手にモデルチェンジを図っていたようである。この日も曲げて、落として、タイミングをずらしてと様々な引き出しを駆使しながら試合を作ろうとしている姿が見られた。そんな二保の特徴を集めることが出来たことは、今後に繋がりそうである。
ゲームはその後佐藤輝に2ランホームランを浴びてしまい、試合は振り出しに戻り、ここからは両チームのリリーフ陣を中心とした守り合いの様相を呈してきたのだが、均衡を破ったのは伏兵のバットだった。8回表の守備からサンタナに代わってライトの守備に就いた渡邊に打席が回ってきたのは、8回裏1アウト2塁の場面だった。これまでの渡邊の起用法から行くと代打が起用される可能性が高いのかな?と思っていたのだが、高津監督はそのまま渡邊を打席に送り出した。高津監督が就任してから渡邊はどちらかと言うと代走や守備固めでの起用が多くなっており、終盤のスペシャリスト的な役割を期待されていることが伺えたのだが、元々パンチ力のある打撃も武器にしていた選手である。今日のゲームではそのパンチ力を存分に発揮してみせた。阪神斎藤が投じた初球のスライダーを強引に引っ張った打球はレフトフェンスを直撃する勝ち越しタイムリー2ベースとなった。初球からしっかりスイングを掛けることが出来た姿に渡邊の成長を感じることが出来た。
その渡邊は9回には守備でも0アウト1塁の場面でマクガフが近本にライト前ヒットを浴び、あわや0アウト2,3塁になる場面で好返球で3塁を狙った熊谷を刺してみせた。このプレーに関してはシチュエーションを考えるともちろん素晴らしいプレーなのだが、個人的には返球時にワンステップ多くなってしまったこと、送球がサード前でショートバウンドになってしまったことから改善の余地があるプレーだと捉えている。送球の軌道が高く、近本に二塁まで進まれてしまっていることもあり、手放しで喜べるプレーではなかったと思っているが、終わってみれば今日は渡邊が「持っている男」だったということなのだと思う。試合を決めるビッグプレーを2つ披露したのだから間違いなく今日の試合のヒーローである。

本当に今日のゲームは両チームともに素晴らしいプレーが多かった。
①初回の村上のファーストファールフライでのタッチアップ。
②5回の1アウト2,3塁のピンチを凌いだ星。
③6回の代打川端の初球打ちとレフトサンズのダイビングキャッチ。
④7回の青木のヒットと佐藤輝の好返球。
⑤9回の渡邊の好返球と村上のショートバウンドの処理。

この辺りのプレーはいわゆるお金を獲れるプレーだったと思う。個人的に特に印象に残ったのは7回の青木のヒットの場面である。相手投手は前回の対戦で抑え込まれてしまった及川だったのだが、今日のゲームでも及川はキレのあるストレートを投げ込んできた、そのストレートに一振りで合わせた青木、クッションボールの処理から2塁へストライク送球を見せた佐藤輝とボールに関わった全ての選手がプロとして高いレベルのプレーを披露してくれた。見ていて熱くなるプレーだった。

昨日のゲームが多少後味の悪いものとなってしまったのだが、今日は昨日の出来事を吹き飛ばすような両チームの高いレベルでの好ゲームとなった。

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コメント

  1. sabo より:

    7/1に続いてまたもベストイニング候補となる試合でしたね
    私としてはベストイニングは7/1
    ベストゲームがこの試合かな
    両チームがここまで集中力を働かせた試合はそうそう無いでしょう
    私的には③のサンズのダイビングキャッチが最大のプレーだったと思います
    正直サンズが別人に見えました。ゾーンに入ったかのような動きでした

    渡邊に代打(内川)が送られなかったのは同点だったのも判断材料として大きいと思います
    ビハインドなら代打でしたでしょうね

  2. FIYS より:

    saboさんへ

    両チームとも気持ちのこもったプレーが目立ちましたよね。サンズのダイビングキャッチは目一杯のプレーでしたよね。ナイスゲームでした。

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