優勝争いをしているからこそのサヨナラ勝利!

ヤクルト1xー0巨人

勢いの差が結果として表れた。優勝争いの真っ只中で戦うヤクルトと優勝争いから脱落した巨人という構図がはっきり描かれたゲームのように感じた。ヤクルト打線は巨人投手陣の前に9回1アウトまでノーヒットで抑え込まれていたのだが、投手陣も野手陣もやれる範囲のことはこなしてくれていたように感じた。負けが無くなった9回の劇的勝利は明日からの阪神との首位攻防戦に繋がるはずだ。
今回は、このゲームで気になった部分を箇条書き形式で記していきたい。

①原の好投
・相手の先発が菅野だったことから1点も与えたくなかったのだが、そんな厳しい状況で原が結果を残してくれた。初回から4回までは毎回ヒットを浴び、2回~4回は毎回2ベースを打たれていたのだが、後続を冷静に抑えてみせた。5回、6回の完璧に投球含め、良い意味で原らしくない粘りを見せてくれた。9月12日の中日戦の投球に関しては、ボールがある程度戻ってきているのに無駄な四球を与えてしまったことに強く批判的なことを書かせてもらったのだが、やはりボール自体は以前の原と遜色ないレベルに戻ってきていると思う。試合勘が戻ってくれば、やれるところを見せてくれた。

②山田哲人
・正直ここ数試合少しスイングに違和感を感じており、またどこか痛めているのかな?と気になっているのだが、そんな中でもやれることを全力でこなしてくれた。3回の先制点を防いだ好守、9回のサヨナラ勝ちに繋がった全力疾走とキャプテンとして優勝に向けての執念を見せてくれた。弱音を吐かずに全力でプレーする姿はチームに伝染するはずである。

③今野、清水、マクガフ
・これまでの流れから私はてっきり今日はこの3選手を温存し、明日からの阪神戦に備えるものだと思っていた。私は自分自身のことをヤクルトのことをネガティブに捉えるタイプのファンだと思っており、昨日勝利したからと言って優勝へ大きく近付いたとは思っていなかったのだが、今日のゲームでこの3人を休ませると考えていたことは、非常に甘い考えをしていたのだと思い直した。高津監督は今日のゲームも重要であることをしっかり捉えていた。3投手ともに3連戦3連投(今野は日曜の広島戦からなので4連投)という形でも惜しまずに投入してきた。そんな状況下でも今野、清水、マクガフがしっかり無失点で繋ぎ、サヨナラ勝利を呼び込んでみせた。高津監督の采配含めて印象に残った。

④6回裏の攻撃
・5回まで完璧な投球をしていた菅野が多少コントロールにバラつきが見え始めたイニングだったのだが、しっかりボールを見極めたサンタナ、送りバントが出来ず追い込まれながらも粘ってカウントを整え、死球をもぎ取った西浦、難しいシチュエーションで代打で登場しバントを決めた宮本とヒットは打てなかったのだが、打てなくても自分の仕事をすれば得点チャンスが生まれることを示してくれた。結果的に得点は奪えなかったが、悪くないイニングになったと感じた。

⑤塩見
・今日のゲームと似たシチュエーションとなった9月25日に中日戦で8回1アウトからチーム初ヒットを放った塩見が、今日は9回1アウトからチーム初ヒットを放ってみせた。直後の盗塁は、本人が「今シーズン1番。」と語る見事な盗塁だった。結果としてこの盗塁がサヨナラ勝利を呼び込んだ。コンディション面での不安は付き纏うが、もう以前の自信なさげな塩見の姿はない。立派なレギュラーとして、ヤクルトの戦力になってくれている。ヒーローインタビューの堂々とした受け答えも以前とは別人のようである。プロの世界で自分を表現できるようになってきた。

5回までは菅野が完璧な投球を見せていたため、決して楽な展開ではなかったのだが、投手陣が踏ん張れていたため、中日のロドリゲスに抑え込まれていたゲーム同様、プレッシャーは巨人の方が感じていたのではないだろうか?最後は優勝争いをするチームの良い緊張感がサヨナラ勝ちを呼び込んだように感じた。

明日からは2位阪神との3連戦である。今日阪神が敗れたため2ゲーム差で3連戦を迎えることとなった。もちろん数字的にはヤクルトが優位な状況ではあるのだが、今野、清水、マクガフを3連投で起用していることもあり、決して余裕のある状況ではない。明日の先発は奥川ー高橋遥ということで若き好投手同士の投げ合いが見られそうなのだが、高津監督がどういった投手起用を行うのか?またどうやって高橋遥を崩しにかかるのか?という部分を注目して見てみたい。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     クライマックスシーリーズに向けて、好調と言えない菅野相手に、通年に渡り何故全く得点できなかったのかという原因究明と対策の必要があると思いますが、ペナント制覇という視点からは、最終盤なので試合に勝利できたことが全てですね。
     例年のヤクルトらしからぬ三試合通じて抑え勝ち、巨人の優勝の芽を事実上摘んだことは痛快でした。
     原はドラ一ですからね。完全にローテに定着してもらいたい存在なので、、なんだかんだでも結果を残していって欲しいものです。
     いよいよ首位攻防ですね。最近の傾向からすれば、投手力と打撃力は負けていないでしょう。勢いと地の利はヤクルトにあり、不安は連投が続いた勝ちパターンのリリーフ陣の疲労くらいですかね。好勝負を期待したいです。

  2. sabo より:

    こんなに上手いチームだっけ?
    そう感じるほど細かいプレーが出来てましたね
    ここぞという場面で山田のファインプレーが出たり
    6回の西浦のバント失敗もそのあと粘って死球を呼び込み
    代打宮本丈のバントで最高の形まで作れました
    結果的に得点には届きませんでしたが無安打でここまでチャンスを作れたことが巨人にプレッシャーを、味方に希望を与えたと思います

    最後は塩見と山田の足でサヨナラ勝ち
    「勝ちに不思議の勝ちあり」の勝ち方ですけど、「勝てそうにないのに勝てた」というより「なぜか分からないけど勝っちゃうかもと思ってたらホントに勝った」という印象です

    最後に勝てたのは運だと思いますが技術が運を呼び寄せましたね

  3. FIYS より:

    超匿名さんへ

    菅野はシーズン全体を見ると調子は良くないのですが、ヤクルト戦に関しては昨日含めいい投球をしている印象です。

    原はようやく復調してきましたよね。

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    6回の攻撃は得点こそ入りませんでしたが、各々がやれることをやろうとする姿が見られましたよね。

    優勝する雰囲気のゲームが増えてきましたよね。

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