救世主は小澤と武岡。6連敗でストップ。

ヤクルト5-3巨人

コロナクラスター後、連敗は6まで膨らみ、この日のゲームも先発が小澤ー戸郷ということで苦戦が予想されたのだが、そんなゲームで「投の小澤」、「打の武岡」という2人の若手が躍動し、連敗を止めてみせた。こういった選手が活躍して連敗を止める辺りが、今シーズンのヤクルトらしい。後半は防戦一方となったが、このメンバーで1つ勝てたこと自体が「ナイスゲーム」である。

小澤は、プロ初勝利を上げたDeNA戦の印象通りの投球を披露してくれた。初回から威力のあるストレートを中心に自分のペースに持ち込むことに成功した。小澤を先発起用することが出来る一番の理由は、対左打者に関してもある程度、打ち取る術を持っているということが上げられると思う。外に逃げていくツーシーム気味のストレートと外から入ってくるスライダー、チェンジアップ気味のフォークを上手く駆使することによって、左打者を抑えることが出来ている。こういった投球が出来なければ、リリーフとして短いイニングを力で抑え込むことが小澤の役割になる可能性が高かったと思うのだが、左打者対策が出来ていることで、本人が自ら活躍の場を広げたという印象がある。
この日は、序盤はストレートを中心に三振の山を築き、4回以降は、ピンチの連続となったのだが、ポーカーフェイスを崩さず、ランナーを許しても自分の投球を続け、巨人打線に得点を与えなかった。結局6回を被安打5、与四死球4の無失点で勝利投手になってみせた。相手投手が戸郷だったことを考えると、これ以上ない投球を披露してくれたと言って良いのではないだろうか?
リリーフ陣は、7回からマウンドに上がったコールが大乱調となってしまい、1点失った後に三者連続四球を与えてしまい、マウンドを今野に譲ることになってしまった。この点差でこれだけ荒れてしまうと厳しいものがある。チームが6連敗中ということもあり、嫌な予感しかしなかったのだが、ここで今野が踏ん張ってみせた。岡本をストレートでセカンドフライに抑えると、ポランコもストレート勝負でレフトフライに打ち取ってみせた。今野のボール自体は、やはり本調子ではないように感じるのだが、この日は、武器であるストレートで勝負し、大ピンチを凌いでみせた。
8回も梅野が中田、ウォーカーにホームランを打たれるなど、徐々に追い込まれていったのだが、9回は前日にリリーフを失敗したマクガフがしっかり三者凡退で仕留め、試合を締め括ってみせた。リリーフ陣も苦しんだのだが、最終的にはマクガフがしっかり抑えて勝てたのだから良しとしなければならない。

打線は、1番ショート元山、2番センター山崎、3番レフト太田、4番サード村上、5番ライトサンタナ、6番ファーストオスナ、7番セカンド武岡、8番キャッチャー古賀、9番ピッチャー小澤と組んできた。
5番にサンタナが戻ってきてから打線が繋がるようになってきているのだが、この日もその効果が早くも2回に表れた。村上ヒット、サンタナ四球でチャンスを作るとオスナに先制タイムリー2ベース、続く武岡のセカンドゴロの間に1点を追加し、この回2点を先制することに成功した。主力がコロナ感染で離脱した後、村上の長打頼りになっていたのだが、サンタナが戻ってきて以降、村上の後ろで得点できる形を作りつつある。いい先制点になったのではないだろうか。
そしてその後、この試合のヒーローとなったのは、武岡だった。5回表の守備では、セカンドベース付近の打球をダイビングキャッチで抑えるとそのままグラブトスを成功させ、ダブルプレーを完成させた。続く打席では3ベースを放ち、追加点のお膳立てをすると、6回には貴重な追加点となる2点タイムリーヒットを放ち、8回の打席でもヒットを放ち、猛打賞3打点の大活躍となった。
高校時代は、八戸学院光星高校で甲子園にも出場し、一般的な知名度は、ドラフト5位の長岡よりも高かった選手である。今シーズンは開幕から長岡に先を越されてしまい、悔しい思いもしてきたと思うのだが、チームがコロナクラスターで苦しむ中で、チャンスを活かしてみせた。長岡に比べると打撃に関しては、まだまだ余計なアクションも多いように感じ、ストレートへの対応という部分に課題がありそうなのだが、長岡同様若者らしくハツラツとプレーしてくれるのが嬉しいところである。

小澤、武岡という思わぬ選手の大活躍で連敗を止めてみせた。松元ユウイチ監督代行に1勝をプレゼントする形となった。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     まさに小澤と武岡デーでしたね。武岡は攻守に渡る大車輪の活躍でした。一軍合流の情報がある山田を登録する時に、彼をどうするのか注目ですね。
     この勝ちで精神が多少安定したファンも少なくないのではないでしょうか。クラスターが明らかになった時に、球宴前の試合は全敗も覚悟と書きましたが、本当にそうなってしまうと落胆も大きいのでほっとしております。

  2. sabo より:

    小澤は前回以上のピッチングでしたね
    直球も変化球もレベルは高いし、コントロールは精度はバラツキあれど四球を出さないくらいの安定はしているのがいいです
    間隔は空きましたが2連続で勝利はこれからも頼もしい

    武岡はあの構えでよく打てるなと感心してしまいました
    一打席目の右打ちも技ありで器用ですね

    なんにしても連敗は6でストップですか
    ある程度全敗も覚悟していたとはいえこのチームで勝てたのは大きいですね
    自信が付きますからね

  3. FIYS より:

    超匿名さんへ

    この勝利で多少精神が安定したファンの一人です。

    小澤、武岡の活躍は、素晴らしかったですよね。それだけに武岡は死球の影響が気になりますよね。

  4. FIYS より:

    saboさんへ

    小澤に関しては、フォームを変更してからまだ1年経過していない段階でこれだけの投球が出来ることに驚いています。館山氏の評価を聞きたくなります。小澤が目指すべきは館山氏の姿なのかな?と思います。

    武岡も結果を残しましたね。それだけに死球の影響が心配ですが…

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