長谷川穂積

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇23日◇大阪城ホール

同級13位で、3階級制覇に挑んだ長谷川穂積(33=真正)が王座獲得に失敗した。

約3年ぶりの世界戦だったが、7回に同級王者キコ・マルティネス(28=スペイン)に2度のダウンを奪われ、同回1分20秒、TKO負けで敗れた。
(日刊スポーツ引用)

長谷川穂積。大好きなボクサーである。しかし今日の試合ではさすがに衰えを感じた。それでも最後までボクサーとしての生き様を見せてもらったと思う。個人的にはこれで引退してもらいたいと感じた。全盛期の打たせずに打つ美しいボクシングはもう厳しいのだと感じた。

振り返って見ると2010年のバンタム級での11度目の防衛戦、フェルナンド・モンティエルとの試合で4回KO負けした以降は長谷川らしいボクシングは最後まで見ることが出来なかった。敢えて打ち合いを挑んでいるのかな?とも思ったのだが、もしかするとそういうことではなかったのかもしれない。相手のパンチを被弾することも増え、勝った試合でも厳しい試合が多かったように記憶している。ハンドスピードはそこまで衰えたようには感じなかったが、マタドールのように相手を捌くボクシングはもう見ることが出来なかった。

やはりボクシングと言うのは非常に怖いスポーツである。モンティエル戦の4回終了間際までは長谷川のボクシングは芸術品と言っても良いようなものだった。しかし4回の残り10秒に強烈な左フックを浴びてから長谷川らしいボクシングは見られなくなってしまった。スポーツに「たられば」を持ち込んだらきりがないのだが、あの4回に左フックを喰らわなければ…そんなことを考えてしまうことがある。4回の残り10秒からやり直せたなら…
それでも長谷川の試合は毎回非常に楽しませてもらった。ウィラポンを判定で破った初の世界戦、そのウィラポンの再戦をカウンター1発でマットに沈めた2度目の防衛戦、ファッシオ、バルデス、マリンガ、ロチャ、ペレスと様々なタイプの相手を序盤でKOしてみせた防衛戦など本当に印象深い試合になっている。

まだ去就を発表していない選手にこういう言い方は良くないのかもしれないが、キャリア晩年の闘志を剥き出しにして打ち合いを挑んだ長谷川の姿もボクシング愛に溢れており、嫌いではなかった。最後までやれることをやり通していたのではないだろうか?

今日の所はお疲れ様と言う言葉をかけたいと思う。

そして現在のWBCバンタム級チャンピオンの山中慎介は今日も強烈な左ストレートを顔面、ボディにヒットさせ、挑戦者のジャモエを圧倒して見せた。世界戦でこれだけ同じパターンでKO出来るということに驚いている。ボクサーの旬は短いものである。そろそろビッグマッチにこぎつけてほしいのだが…個人的には岩佐との再戦も見てみたいかなと思うのだが…流石に現時点では実力差が大き過ぎるだろうか?

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コメント

  1. モンティエル より:

    実はモンティエルのあのパンチ、足踏んでのパンチで『バレない反則』だったんですけどね・・・

  2. FIYS より:

    > モンティエルさんへ

    ボクシングの記事にコメント頂きありがとうございます。サウスポーとオーソドックスの対戦となると足が絡んだり踏まれたりすることは良くあることですからね。仕方ないですね。

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